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マトリョーシカと喜太郎

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一人の青年と一人の少年の伝記です
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記事一覧

月並みな資本主義

こんにちは。 マトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカです。うん、お久しぶり。 え、…

吉田猿滑
3か月前
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メリークリスマス、自動ドア

こんばんは。 マトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカです。みんなからはよくマトシ…

吉田猿滑
6か月前
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再現性なき人生、それ仮説

「人類四〇〇万年の歴史、だれひとり同じじゃないってさ……、み〜〜んな、仮説ってことだよね…

吉田猿滑
10か月前
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夏の水滴、春の建設

学校は夏休みにはいった。 ぶ厚めの卵焼きを作りたくなるほどの青い陽射しで自己の象徴である…

吉田猿滑
11か月前
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フラフープの色

だれもサンタクロースを信じずどのサンタクロースも青くなってしまったある日、マトリョーシカ…

吉田猿滑
3年前

花束をキミに

ある爽やかな秋晴れの日。僕は新鮮な雪だるまみたいに肌白い少年(彼の名前はマトリョーシカ・…

吉田猿滑
3年前
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海底

「海のような桜のような本棚に、おいらはマトリョーシカをみたんだ」 丸刈り頭の喜太郎は、そうつぶやきながら岩の上を身軽なステップを弟のようにひきつれ歩み進んでいた。 新見喜太郎の担任は竹馬数築。新人以来何年も教育の熱や志というものは、はるかかなた宇宙銀河の果てに置いてきた。 けれど、この小坊主と出会ってからは、いやこの小坊主の心のなまずのようなヌメリに出会ってからはなにかが変わった。昔、本棚の奥に隠した宝物を必然見つけたみたいに。 「喜太郎」 「はい、竹馬くん」 喜

喜太郎ラジオ

とんとんとん、失礼します。喜太郎でございます。喜太郎って誰だよっていう声が多数聞こえてき…

吉田猿滑
4年前
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マトシカラジオ

ハロー、毎度お世話になるマトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカだよ。こんな長い名…

吉田猿滑
4年前
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主人公はハイイロギツネ

「阿呆な子どもが月の上にいるとする」 暖冬に咲いた桜のような阿呆な顔をしていたマトリョー…

吉田猿滑
4年前
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森のダルビッシュ

「夜空を移動しつづける飛行機を見て、あれは流れ星だ!と叫ぶ人についてどう思う?」 早朝か…

吉田猿滑
4年前

ピアニッシモなマトリョーシカ・マトリョーシカ

太陽が満月の輝きに嫉妬していたある冬のこと。 白光煌く太陽がその高度を約30°にしていたこ…

吉田猿滑
4年前
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雨の日のカブトムシ

東京は雨である。せっかくの土曜日、浅草原宿渋谷あたりを歩いてみたかったのだけれど家の外は…

吉田猿滑
4年前
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マトリョーシカ的自己

今から僕は、マトリョーシカ・マトリョーシカ(本名はマトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカらしいけれどいちいちそんな長い名前を呼ぶのは面倒くさいので僕はマトリョーシカ・マトリョーシカと呼んでいる。人によってはマトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカのことをマトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカと呼んでいる人もいるらしいけれどその人はたぶん自分のあいでんてぃてぃをマトリョーシカ・マトリョーシカ・マトリョーシカのなかに確立したいのだと思うから面