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#9 体外受精と仕事との両立ってできるの?

体外受精の治療をはじめるにあたって、実はずっと悩んできた問題。
それは、仕事をどうするか、ということでした。
 
私の会社は、産休育休の制度がとても充実しており、働きながら子育てする先輩もたくさんいて、女性にとって働きやすい環境が整っています。
残業がそこまで多いわけでもなく、家庭と両立するには良い職場だったので、仕事で心が折れることは多々ありましたが、昇進試験も受け、転勤してでも続けてきました。
 
しかし、さすがに体外受精をはじめようと今の病院に変わって以降、比較的地域の大きな病院であることから休日の診療が無く(採卵や移植はしてくれます)、急を要しない診察や検査の予約はすべて平日に入れなければなりません。
実際、すでに血液検査の一部は月経開始から2~4日目の間、卵管造影検査は月経終了から排卵までの間にそれぞれ受ける必要があったため、急に休みをとらせてもらうことが増えていました。
 
はじめのうちは何とか事前に申請していた有給で間に合わせることができたのですが、職場の人手が足りない日にどうしても検査に行かなければならなくなった日が重なってしまい、そのタイミングで上司に相談しました。

4月から不妊治療をはじめようと思っていること、高度な治療をすることになるので、急な欠勤が増えてしまうこと。
プライベートなことも話しやすい女性の上司だったので、私が以前、仕事の面談で妊娠希望であることを伝えた際にも、快く応援してくれていました。
 
そんなこともあって、不妊治療のことを相談すると、職場の仲間に迷惑がかかってしまうことを心配する私に、
「大丈夫!そんなのお互いさまだよ。私も若いころ、子どもが急に熱出して迎えにいかんといけんかったときには、職場のみんなに助けてもらったから!治療ばっかりになってもストレスになるかもしれないし、仕事にきて少し不妊治療のこと忘れる時間もつくれるといいんじゃないかな。」
と言って、応援して下さいました。ただ、どうしても体調がしんどくて仕事と両立が難しそうなら、無理に働いてとは言わないからね、と優しくフォローしてくれました。
 
あたたかい上司の言葉に後押しされ、職場のみんなに迷惑をかけてしまうかもしれないけど、その分がんばって働いて、何とか治療と両立させよう、と決意することができました。この時の上司の理解ほど、心強いものは無かったです。

4月から本格的に治療がはじまったら、改めて職場のメンバーに自分が治療をしていること、急な欠勤がでてしまうことをちゃんと伝えよう。
子どもができたときのことを考えると、ここで辞めるわけにもいきません。できることなら、両立してがんばりたい。
 
そう考えていた矢先、思いがけない出来事が起こりました。

つづく>>

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