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Parsleyの世もつれづれダイアリー

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#編集

「小さい物語」を紡ぐということ

「小さい物語」を紡ぐということ

 ここのところ天候が不順だったせいか、体調が不安定で難儀していた。そういう時ほど自信を失いがちになるのだけど、焦ったところでいいことなど何もないから、努めてゆるゆるといこうと思っている。

 さて。メディアで働いている立場に身を置いていると、「社会課題」とか「◯◯の未来」とか、テーマを大きく設定して、血眼になってアラ探しに夢中になってしまう時がどうしてもあったりする。メディアのコンセプトや企画とし

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そろりそろりと物書き仕事に戻ってからの3ヶ月を振り返ってみる

そろりそろりと物書き仕事に戻ってからの3ヶ月を振り返ってみる

 おっかなびっくりという感覚で、お仕事を再開してから3ヶ月が過ぎた。正直なところ、「これが書きたい!」というテーマがあったわけでも、それを見つけ直すことができたわけでもなかったし、体調面での不安が解消したわけでもなく、見切り発車と言って差し支えない状態だった。「また誰かに迷惑をかけてしまうかもしれない」という怖さが常に頭の隅にこびりついているのも確かだ。

 ネットでの売文業にも「勘所」というもの

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メディアが編集や定額課金で稼ぐのは今更もう遅い

メディアが編集や定額課金で稼ぐのは今更もう遅い

 もう2年くらい前になるだろうか。とあるWeb専門メディアの編集長を務めている人が「ここ10年くらいメディアやネットの環境は大して変化がない」という話をしていて、本当にその通りだと膝を打ったのだけど、社会環境に移り変わりがあっても、ネットで何らかのブレイクスルーがあったわけではないし、「以前にも似たようなことが話題になったな」とループしているような印象が拭えないでいる。

 こんなことをわざわざ記

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『トヨタイムズ』で「ジャーナリスト』をするのに必要な唯一のこと(そしてそれは無理では?)

『トヨタイムズ』で「ジャーナリスト』をするのに必要な唯一のこと(そしてそれは無理では?)

 トヨタのオウンドメディア『トヨタイムズ』に元テレビ朝日アナウンサーの富川悠太氏がジョインして「ジャーナリスト」として活動すると発表されたことで、メディア界隈をざわつかせた。

 個人的なことを言えば、自分のやっていることが「ジャーナリズム」的になることが結果的にあることはあっても、自分自身が「ジャーナリスト」だと名乗る気はないし、新聞・テレビなどの「公正・中立」であるべきだという「ジャーナリズム

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メディアで働く上で数字だけを「勝ち負け」判定にするのは良くないという話

メディアで働く上で数字だけを「勝ち負け」判定にするのは良くないという話

 ちょっと旧聞になるけれど、ノンフィクションライターの石戸諭氏がこんな記事を寄稿していたので、個人的に思うところをメモしておきたい。

 東浩紀氏の『ゲンロン』には、一時期イベントなどに参加したりしてもいたけれど、何となく足が遠のいた。一言でいうならば、彼らの「サロン」がホモソーシャルな学閥のオルタナティブに過ぎないように思えて、自分のような浅学の身が入る余地がないように思えたからだ。そして、その

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今だからこそコタツ記事の是非を考えてみる

今だからこそコタツ記事の是非を考えてみる

 こちらではだいぶ遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 年末年始も特別関係なくお仕事をするのがネットメディアで働く人の常態ではあるのだけけれど、一昨年から昨年にかけて心身を壊したこともあって、30~2日午前中の間にほぼネット絶ちをして、PCも開かないようにしていた。その間はほぼ寝正月で、ベッドに寝転がりつつKindleでの読書に費して

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