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脱マトリックス!理論と実践2020 (vol.6):人間を支配する根元的な恐怖

執筆:いち  あまね


今この時代の人類の進化の方向性として、はっきりとこの世界の仕組みを理解したうえでマトリックス空間を抜け出し、自分を超え、人間を超え、無限の可能性を発揮するクリエイターとして生きること。

そのための情報をお伝えしていきます。


進化(神化)を阻む潜在意識

「進化したい」「神の意識で生きたい」「悟りたい」そう思って学びを深めても、潜在意識に足を引っ張られることがしばしばあります。

大脳新皮質では論理を理解していても大脳辺縁系に関連した潜在意識がクリアになっていないと、低い次元に引っ張られてしまいます。

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七沢賢治先生は、人を含む森羅万象を五階層で捉えておられますが、生命エネルギー「体界」、情動エネルギー「心界」がしっかりとクリアになっていないと、精神エネルギーである「魂界」、結合エネルギー「霊界」、そして、言霊を発動し、あらゆる現実を創造する意志エネルギーである「神界」と常に繋がった状態で生き切ることが難しくなってしまいます。

本来、誰しもこの五つの階層の状態であるには違いありませんが、それを体得することでようやく、言霊を使いこなすことができるようになります。

その前に、まず「祓い」によって、自らがマトリックス空間内で生み出してしまった潜在意識のチリやホコリをクリアにするプロセスが必要です。


大脳辺縁系の記憶をクリアにする

前回、生きるための脳である脳幹部にプログラミングされた、根源的な恐怖についてお話ししました。

より普段から意識するのは、感じるための脳である大脳辺縁系に関連して発現する「感情」だと思います。

感情は、常に、今ここの現実の出会い(刺激)を通して、過去の記憶というフィルターを通して再現される「過去の再生」です。特に強い情動は、極めて主観的で客観性に欠き、観察者としてのニュートラルな在り方を揺らがせます。

感情や、感情に自律神経の反応を通した体の反応を伴う情動を生み出す大脳辺縁系の発達は、だいたい保育園時代頃までに完成します。アウト・オブ・コントロールになる感情や情動は、概ね、この頃までの出来事に関連しています。

潜在意識に刻まれる信念システム

例えば、私の場合、父母、祖父母、曾祖父母が同居する家にたった一人の子どもとして生まれたのですが、曽祖父は大変に身内に厳しく、「自分よりもよそ様を大切にしなさい」と育ち、なおかつ、大人たちは全員折り合いが悪く、ギスギスしていました。

子どもというのは本来、自分中心で天真爛漫であるはずですが、大人の顔色はよく伺っています。

曽祖父に抑圧された私は、チック症になりながら、唯一の子どもとしてこの家を明るく照らす光の存在でいなければならないと、”あえて” 大人が求めるような子どもらしい振る舞いをし、自分を犠牲にしながら大人を喜ばせる言動をしていました。

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「自分を表現するのは、悪いことだ」
「他人の求める振る舞いをするのが、良いことだ」

という信念システムが潜在意識に刻み込まれました。

その後の人生において、発言や行動はすべてこのフィルターを通してアウトプットされ、人間関係の構築もそれに基づいて行われます。

「空気を読む」天才になりました。

自分の意見や感情を殺して、他人の顔色やその場における自分の役割を読み解き、最適な言動をするようになります。

もちろん、学校時代の通知表には「協調性がある」との褒め言葉を頂き、職場でも「穏やかで優しい」などの評価を得ることになります。

いわゆる、「良い子」です。

これに疑問を抱かずに生きてきたのですが、ここに圧倒的な抑圧を受けているものがあります。

本来の自分自身です。


他力から自力へ

本来の自分自身と、求められて振舞う自分自身のズレは、大きなストレスとなり、あるとき飽和すると爆発することになります。

すべての人は、自分自身の意志に基づいて自力で選択・行動しているのではなく、他人の意志、つまり、外力に動かされています。特に、幼少期までの自分の主観的な体験から、今も解放されずに囚われているのです。しかし、普通、それに気づくことはありません。

まずは、そのことに気づき、主権を自分に取り戻すことが、第一段階です。潜在意識に刻まれた信念システムは、「〜すべき」という強烈で主観的な思い込みですが、それは全く真実ではありません。

その信念システムが作られたきっかけは、より強固で根深いほど、自分の心の箪笥の奥の奥の奥に仕舞い込まれていますから、自分自身で気づくことが難しくなります。


感情・情動が突破口に

自分自身でコントロールできない怒りや不安などの感情や情動が沸き起こるとき。 あなたのなかで、「今、ここ」の出来事が五感からインプットされることで、過去の記憶に触れているはずです。

その出来事を突破口にして過去の記憶を発見・認識したとき、それが自分の手中に収まりコントロールできる対象になります。

過去に紐づく感情は、ニューロンを通して関連する肉体のパーツに蓄積しています。筋肉がぎゅっと硬くなることで、エネルギーが保持されていますので、その部分のパーツは凝りがあり、硬くなっています。これをリリースするために「祓い」が役立ちます。

日本語を声に出して祝詞を唱えると、振動で凝り固まった筋肉が緩みます。声に出して祓い祝詞を唱えることで、肉体を通して潜在意識を解放していくことができます。

ここで重要なのは、言霊学の観点で、日本語は古来、五十音によって森羅万象の働きを示す叡智の体系であるということです。日本語の母音は五つの階層と対応し、五十音の各音には、理想的な心のあり方や他者との接し方が組み込まれていると考えられます。

つまり、五十音を言霊として発することによって、神と繋がる素直な状態とのズレによって生じた感情を祓い、中心軸を戻すことができるということです。

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一方、最新の脳科学では、外部からの情報のインプットによって人が感情を自覚する前には、必ずどこかしらの身体的変化があるという学説がアントニオ・ダマシオ博士らによって提唱されています。

身体の凝り固まった部分へのアプローチは、末梢から中枢へ信号を送る上行性のニューロンを通して、自分の内面に蓄積された潜在意識を発見できる方法と考えられます。

近代の科学は、心と身体を分断してしまいましたが、最新の科学によってようやく、心と身体は繋がりを取り戻しつつあります。

古の叡智にようやく科学が追いついてきた現代、改めて、先人の用いてきた方法の真価が証明される時代になってきましたね。


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【いち あまね プロフィール】

医師・認定産業医・文筆家米国IBA認定・ボディトークプラクティショナー国立大学医学部医学科卒

出口王仁三郎が霊山として、邸宅を構えた岡山県熊山遺跡の麓に生まれる。某大学病院糖尿病代謝内分泌科を経て、臨床医として最新のバイオロジカル医療・予防医療から在宅・看取り医療まで幅広く臨床経験を積みながら、個々の病気の根本原因やより良き生と死に向き合ってきた。
究極のヘルスケアは、人類の進化であると捉え、最新の分子整合栄養療法・バイオロジカル医療から常在細菌学、生命科学、意識科学、理論数学、物理学、哲学などを統合した視点で、医療とヘルスケアの次元上昇を目指している。
薬を処方する代わりに、情報空間へのアプローチとして、情報を処方することを天職と捉え、書籍やメディアなどで情報を発信している。


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