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超 『TENET』 入門 〜予定調和を超えるために

こんにちは。
Parole編集部です。

先日から、映画『鬼滅の刃〜無限列車編』についてインタビュー記事を公開させていただいていますが、ラボラトリオのスタッフには映画好きが多く、お昼を囲んで盛り上がることもしばしば。ストーリー構成から、神道や神話との関連性、さらには宇宙論にいたるまで、様々な話題が飛び交います。

そのような中で、今回は、『インセプション』 『インターステラー』 など数々の話題作を世に送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるアクション・サスペンス超大作『TENET』をピックアップし、その世界観を超える生き方をテーマに、弊誌監修者の大野靖志がお伝えさせていただきます。


こんにちは。
大野靖志です。

皆さんは映画「TENET テネット」を
ご覧になられたでしょうか。

数々のヒット作を生み出してきた、
クリストファー・ノーラン監督の
作品だけあって、

少し古いデータですが、
9月末時点で公開された興行収入が
およそ300億円となっています。
(ただしこれでも赤字だそうです)

あらすじに関する細々した説明や、
見ていてわからない部分の解説は、

いくつかのサイトや
Youtubeでなされているので、

映画の内容そのものについては、
そちらをご覧いただければと思います。

(よくこんなところに気づいたな、
と思うようなすごい解説も多々あります。)

私の方で取り上げたいのは、
もっと全体的な部分と言いましょうか。

ここでは、この映画に隠された
ある種の信念体系について、
語ってみたいと思います。

監督や製作サイドも、
無意識か、あるいは意図的に
それに従っているものと思われます。

——————

まず、はじめにこの映画に
興味を持つきっかけになったのは、

私たちのグループ会社の名前が、
NETENだということです。

しかも使っている文字が同じ。

この名前は最初から回文を
意図して作られました。

なぜ回文かというと
DNAの配列が回文になっている
というのが一つ。

つまり、生命の仕組みに
なくてはならないものだから。

そしてもう一つの理由が、
回文の文章が現実化しやすい、
ということにあります。

このNETENという法人は、
古来日本に存在する言霊を、

信号に変えて発信する装置を
研究開発する会社です。

また、限られた市場において
そうした機器類の販売もしています。

そのようなことで、
何か縁があるな、と。

TENETとNETEN、
いかがでしょうか。

——————

ところでこの映画の、
肝心のポイントですが、

そこにはやはり、
“時間の逆行”ということがあります。

時間は現在から未来に進むだけでなく、
未来から時間にも進むものでもあると。

具体的にはエントロピーの
増大に向かうものを、

エントロピーの減少に向かわせると、
時間の逆行が可能であると言っています。

あるいは、
陽電子や対消滅のお話も出てきます。

結局その仕組みは、
“回転ドア”に置き換えられ、
最後までわからずじまいでしたが、

要は時間が双方向に流れるとは、
どういうことか、

それで何が起こるのかを
映像で表現したということでしょう。

科学的な見地からは、
少し物足りなさが残りますが、

ストーリーとしては、
それなりに楽しめるものでした。

では、この時間逆行を扱う物語に
何を感じたのかと言いますと、

ズバリ「予定調和」への違和感です。

——————

予定調和とは何かと言いますと、

「世界の秩序は、神があらかじめ定めた
結果だとする説。ライプニッツが唱えた。」
(Oxford Languages)と出てきます。

つまり、この考えにおいては、
未来は変わらないということになります。

なぜなら、神がそう決めているから。

映画TENETでは、
現代の文明が地球をとことん破壊し、

やがて近い将来、
人類が住めない環境になる
という設定がなされています。

よって、
まだ住める状態の地球から、
未来人が現代に逆行してくる
というお話になっているわけです。

では、そのどこに
予定調和が隠れているのか。

仮にストーリー通りになったとしても、
そのままだと環境破壊は止まらないので、

結局、未来は明るくない、
というところにあります。

つまりそこには、
いずれ人類が滅びてしまうという前提、
すなわち予定調和が存在するわけです。

——————

名もなき男は最後のシーンで
プリヤにこう言います。

「俺もあんたも俺の指示で動いていた。
俺が主役なんだ」と。

要は、未来の自分が全ての配役を決め、
現在をコントロールしていた、
というわけですね。

これをある種の
「引き寄せの法則」の教えと考えれば、
悪くありません。

現実を創造する確実な方法として、
未来を先に確定してしまう手法です。

実際にそれは、
私たちもよく使う手段です。

つまり言霊を利用して、
ゴールを先に決めてしまうという。

けれどもそれは、
ある一定の時間内に
限定した場合の話です。

で、問題はここからです。

映画の中で、
結局未来は変えられない、
という表現が出てきますが、
本当にそうなのでしょうか?

未来に待ち受ける地球の崩壊を
人類は本当に避けられないのでしょうか?

一見すると、このことは、
映画とは無関係のように思えます。

けれども、
映画のメッセージは案外、
潜在意識の中に組み込まれてしまうもの。

ほとんどの方は、
人類の未来は明るくないと、無意識にでも、
思ってしまうのではないでしょうか。

——————

映画に見られる
この予定調和の考え方は案外、
聖書の教えと無関係ではないように思います。

たとえば、旧約聖書の
「ダニエル書」や「エゼキエル書」、
また、新約聖書の「ヨハネの黙示録」など、

人類の終末を予言したものが、
多々見られます。

また、ゾロアスター教やイスラム教にも
似たような記述が見られます。

こうして見てみると、
私たち人類には様々な終末予言が、

先祖を通してDNAに
埋め込まれてきたという、
そんな感じすらします。

ですから、
こうした教えの浸透した先進国ほど、
未来への希望が暗くなりがちだと
予測されるわけです。

問題は、
本当に人類にとっての終末が
来るのかどうかということですね。

もしこの終末を予定調和とするならば、
私たちは何がなんでも避けなくては
なりません。

だんだん映画を超えた
内容になってきますが、

そろそろハリウッド映画の
洗脳を解かなくてはいけない時期に来た、
と言えるのではないかと思います。

つまり、それは、
予定調和というものを、
完全否定することから始まります。

——————

最近世に出ている本を見ると、
予定調和を肯定的に扱っているもの
が多いように感じられます。

もちろんその場合は、
望ましい未来を前提にして
いるわけですが。

けれども、
それにより何が起こるかと言いますと、

その予定調和に私たちが縛られる、
ということになります。

望ましい未来であっても、
それはある種、支配者側にとって
都合のいい未来である可能性があります。

また、予定調和に生きるとすると、
その先回りをされる恐れもあります。

ですから、予定調和であれば、
何でも受け入れていいわけではないことに、
注意が必要です。

一方、本来的に
望ましいやり方はこうです。

つまり、予言であれ、予定調和であれ、
未だ起きていないことに縛られないこと。

いつでも未来を変えられるという
自由な立場に身を置きたいわけです。

それを可能にするのが、
祓いという吹き送りの技であり、
言霊です。

予定調和にはまっている自分を見つけたら、
すぐさまそんな自分を吹き送る。

そして、言霊を発する。
と、そんな感じでしょうか。

——————

予定調和とは、
映画に埋め込まれた未来像だけでなく、
個人の心の中にも存在するものです。

たとえば、どうせ自分はこうなる、
と思っていれば、それがある種の
予定調和になります。

するとその通りになるという。

ですから、オススメすることは、
予定調和を感じたら、
それを感じている自分を祓う。

そして、予定調和という古い未来を、
自分の言葉で新たな未来を書き換える、
ということです。

予定調和自体、言霊でできているので、
その言霊を父韻と母音に分解して、

根の国という別次元に転送すれば
いいわけです。

そして、
父韻と母音で子音を構成しなおし、
新たな未来を言霊で再び創造する、と。

一方、
予定調和という未来のイメージを、
イメージで消すことは至難の技です。

なぜなら、
それぞれ次元の階層が一緒だからです。

階層が一緒ということは、
そこに二項対立が生まれてしまう
ということ。

(あるイメージを消そうとすれば、
余計にそのイメージが膨らむようなもの)

よって、その次元を生み出している
さらに上の階層からの働きかけが必要だと
いうことになります。

その上位次元に位置するのが、
意識の最小単位たる言霊であり、

その言霊の働きにより、
悪しきイメージを分解することが
可能になるわけです。

——————

いずれにしましても、
この「予定調和」はあらゆるところに
埋め込まれているので、注意が必要です。

それはテレビから、ネットから、
新聞から、映画から・・
あらゆるところから吹き込まれます。

主体性のない方々の動きを見ていると、
正しい情報を遮断されたロボットのように
見えます。

デジタル化は文明が進歩した尺度を
示すものではありますが、

逆にそれにより人々を
洗脳することも可能になります。

とりわけ、愛とか、平和、
進歩、安全、調和、といった言葉に
気をつけてください。

みんなのため、
都民のため、
人類のため・・とか。

もっともらしい言葉で
人間をあるところに向かわせようとする
予定調和のトリックが横行しています。

よって、
これからは外部の情報に安易に頼らず、

自分の目で真実を確かめるということが、
より一層必要になります。

そのためにも、
普段から祓いやお清めで、

脳みそをフラットにしている
ことが肝要でしょう。

とにかく、

他人が作った予定調和
に飲み込まれないこと、

自分が作った予定調和
に騙されないこと、

この2つに注意を向けてください。

私たちの脳は何でも実現してしまう、
すばらしい装置なのですから。


大野靖志


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