浅香正和

パンヲカタル主宰。パンと本とねこ店主。パンシェルジュマスター、パンコーディネーター。『…

浅香正和

パンヲカタル主宰。パンと本とねこ店主。パンシェルジュマスター、パンコーディネーター。『パンでつながり、笑顔になる』活動で年間200軒以上のパン屋さんを巡る。パンの情報発信、『よ~いドン!』『おはよう朝日 土曜日です』『水野真紀の魔法のレストラン』等に出演。

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はじめまして〜パンくずよりも小さな事をカタルヒト〜

はじめまして浅香正和です。 パンが好き。 本が好き。 6匹の猫たちと暮らしています。 年間200件ほどのパン屋さん巡りに連れて行くのは文庫本。 電車に揺られて本の世界を旅する日々。 パンとコーヒーと本の親和性。 公園のベンチで焼きたてパンを頬張る。 あたたかいコーヒーとともに。 今日も隣で猫たちが部屋中を探索している。 何かを発見することが人生の喜びなんだと思う。 嬉しくても。悲しくても。悔しくても。 退屈で同じ日々なんて1日もないはず。 新たな1日を真っ白な心でペー

    • 「スタートダッシュに命を懸ける人」

      前人未到の人生を歩む。 己の信じた道を真っ直ぐに突き進む。 人の先頭に立ち、人々を導いていく。 確かに憧れもあり、誰もが成し得なかった事を達成することは素晴らしい。 僕は専ら自転車を愛用している。風を切り、町を走り抜けて、お目当てのパン屋さんに向かう。最高じゃないか。この季節は特に風が心地よい。汗をかくこともなく、快適に走れるのが嬉しい。 同じように町を駆け抜ける自転車派であろう方を見かけることがある。その中にはとても不思議な行動をされる逸材が潜んでいるのだ。 例えば

      • 「30年振りのプロポーズ」

        結婚をしてあと少しで30年になろうとしている。二人の子供達も成人して、月日の流れの早さを実感している今日この頃である。 僕たちはお互い仕事を持ち、ありがたい事に忙しい日々を送っている。家内は出勤時間や休暇が変動する不規則な勤務体系である。僕もフリーランスなので時間の制限はあってないようなもの。それに加えて今春から関東でも仕事をさせていただくようになり仕事の幅も広がってきた。 この状況下の中で夫婦の時間のすれ違いは増えたのは確かだが、その分お互いを気遣う事が増えたように思う

        • 「家族から別居を求められる」

          朝晩の気温が下がり、秋の気配を感じるようになった。とはいえ大阪の日中は20度を超える日もある。調子に乗って部屋着を半袖、短パンで決め込んで、未だ夏真っ盛りTUBEスタイルで過ごしていた。しかし、昨今は著しく体力の減退を自他ともに認めており、すっかり寝落ちという特技を遺憾なく発揮している。先日、夜の冷え込みにまさかの完敗を喫し、目が覚めた時には鼻がグズグズ状態に陥っていた。家族からは「くしゃみおじさん」と命名されたが、そういえば「くしゃおじさん」という人がいた事を回想した。それ

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        はじめまして〜パンくずよりも小さな事をカタルヒト〜

          「ええ歳のおっさんが恥ずかしい」

          あとどれくらい生きるのだろうか。 年齢を重ねてきて未来よりも残りの人生をどう有意義に生きるのかという考え方にシフトチェンジを図っている。 引き算の人生を楽しむことを決意し、気づけばスナフキンに惹かれる自分がいた。旅をして、詩人のように歌い、我が道を生きていく。そんなスナフキに憧れている。まさに人生を謳歌している旅人である。いつしか自室にはスナフキンにまつわるグッズが大量に飾られている。まさに毎日がスナフキン祭といった感じだである。 もう一つはコーヒー。パンとコーヒーの親和

          「ええ歳のおっさんが恥ずかしい」

          「もしかしてスパイダーマンかもな」

          出張前に自室でクモを発見した。捕獲に失敗し、逃亡されてしまった。そのまま出張に行くとになり、何となく気持ちが落ち着かない。 四日振りに東京から帰阪し、自室に入ると取り逃したはずのクモが目の前で「おかえり」と言わんばかりに鎮座してお出迎えをしてくれた。これぞチャンス来たりと再捕獲を試みるがまたもや逃亡を図りやがった。何と非協力的なやつだ。 翌日仕事から帰り、自室でパンを食べているとあのクモが登場した。「全く懲りない奴だ。けしからん」とまたもや捕獲に挑み、今回はゴロゴロローラ

          「もしかしてスパイダーマンかもな」

          「第11回 ファベックス関西2023」

          2023年10月11日(水)~13日(金) インテックス大阪にて「第11回 ファベックス関西2023」が開催されました。出展社数 394 社・出展小間数 541 小間 (※9月26 日現在)。来場者数は3日間トータルで、30,769名の動員となりました。FABEX会場は6展のカテゴリーで構成されています。詳細は以下の通りです。 1「第11回 ファベックス関西2023」 惣菜デリカ・弁当・中食・外食・給食・配食 業務専門展 2「第11回 関西デザート・スイーツ&ベーカリー展

          「第11回 ファベックス関西2023」

          「ロン毛の理由は大人の反抗期である」

          「短髪でさっぱりとした方が良い」 「その方がウケが良いに違いない」 そのような親切な言葉を頂戴し、胸の奥底の熱量たっぷりの赤いマグマから何やら黒いものが沸々と沸き上がるのを感じた。 「ここに長髪にすることを宣言する」 ロック魂というか捻くれ根性というか、理解し難い感情が渦巻き、そこから髪を伸ばし始めた。決意直後の深夜からBUCK-TICKやL'Arc〜en〜Cielの動画を貪るように閲覧し、意識だけはすっかりロン毛人間として覚醒し始めたのである。 「はやくロン毛になり

          「ロン毛の理由は大人の反抗期である」

          「こんなにバスが遅れたん初めてや」

          月曜日の朝から雨が降ると心までどんよりする。それについては何とまぁ身勝手なもんだと自分でも思うのだが。 「ちょっとくらい雨が降ったら涼しくなるのに」 そんなことを言っておきながら、実際に雨が降ると少しばかり気が重くなるのだ。 「早くバスが来れば良いのに」 すでに到着予定時間から10分ほど遅れているバスを待つ。道路状況に左右されるバスに遅延はありがちななので我慢するのは慣れっこだ。 時間潰しのために、運転手さんが必死に、そして焦りながら停留所を目指してバスを走らせる様

          「こんなにバスが遅れたん初めてや」

          「潔く呼び捨てする本屋の店員さん」

          大阪の夏は突き刺すように暑い日差しを浴びせてくる。夕方になっても暑さはぬけず、べっとりと体にへばりつく。今年は人生史上最高に水分補給をしている自覚がありありである。 たまらず冷蔵庫には三ツ矢サイダーが常備されるようになった。今まで好んで炭酸ジュース類を飲むことはなかったのに。小学生の夏休みの自分とリンクするようだ。 先日予約した数冊の本の引き取りに向かうことにした。到着まで後5分くらいの距離まで接近したところで夕立が襲いかかってきた。一瞬で頭部から靴先まで雨が浸透してくる

          「潔く呼び捨てする本屋の店員さん」

          「町中をミーアキャットだらけにする男」

          あいも変わらず「煽り運転」やらマナーの悪い運転手の動画を目にする機会が多い。 普段は自転車派なので、もっぱら幅寄せされる側をエンジョイしています。かなり近い距離を車が通過した時には「この野郎」と心の中で呟いてしまう時もある。 今日は今日とて、こんな事件が発生した。 信号のない道路で一台の乗用車が一旦停止をした。道を譲られたと思った数人の歩行者が道路横断しようとしたその時であった。 運転手は歩行者に対して、苛立ったのか爆音のクラクションをおみまいしたのである。 驚くべ

          「町中をミーアキャットだらけにする男」

          「くるぶし丈パンツにコーディネートするパン」

          元はサラリーマンを経験していたこともあり、スーツを着ていたこともあった。バブル時代にはDCブランドに身を包み、颯爽かどうかはわからねど会社に通う日々を過ごした。実際はお得意様バーゲンというものに行き、割安でスーツを買い込んでいたのであったが。 「DCブランドってなんですのん?」 若い方々に馴染みはないワードかも知れぬが、デザイナーズブランドというオシャンで格好良き洋服たちのことである。 夏休みの自由研究をするような気持ちで、街で見かけるサラリーマンを観察していると不思議

          「くるぶし丈パンツにコーディネートするパン」

          「日々妄想を繰り返すただのご機嫌野郎です」

          パンとコーヒー。朝は庭の畑の採れたて野菜でサンドイッチを作る。午前中は私設図書館兼自宅で本を読み、音楽に包まれながら猫と戯れる。そして午後は大好きなパン屋さんへ出かける。焼きたての香りに包まれながら、シェフにパンのお話を聞かせていただく。そして青空の下で公園で購入したパンを食べて過ごすひととき。シェフからは「今晩遊びに行くわ」と言われ、夜は星空の下、庭でピザを焼き、焚き火と共に楽しむ時間。 しかし現実はというと部屋には本が山積み。この様子を見ると「文字の乱れは心の乱れ」でな

          「日々妄想を繰り返すただのご機嫌野郎です」

          「人間ポンプを披露するならマスクは必須」

          気分転換に本屋さんに行く事がある。気分転換といいながら、ほぼほぼ本屋さんかパン屋さんにいる事が多い。いっそのこと本屋さんに住みたいくらいである。本棚をベットにして、僕も陳列してもらえるとありがたい。 「今後どんな事をやりますか」 多くの方々から質問される事があり、決まって答えるのは 「私設図書館のような空間を作りたい」 「パンとコーヒーがあり、読書が日常」 「音楽と猫たちに癒される空間」 「小さな畑の採れたて野菜とおいしいパンで、日常にあるアウトドアを満喫したい」 「パ

          「人間ポンプを披露するならマスクは必須」

          「早朝の大阪メトロで告白したかった言葉」

          早朝の大阪メトロに乗り込もうと足速にホームを歩く。前方を歩くのは歳の頃でいうと70歳を目前にしたおやじさん。駅のホームの中央を陣取って我が道を歩いている。発車時刻が迫り、追い抜こうとするも僕の気配を感じ取る様子は一切ないようだ。 「俺ってそんなに影が薄いんか」 であれば右側から追い越して差し上げようといっきに速度を上げる。そして抜き去った瞬間に駅構内に響き渡る空気を切り裂くクリーンな音。 「ちぇっ!」 なんとおやじさんが舌打ちをしたのである。 わなわなと震え出す感情

          「早朝の大阪メトロで告白したかった言葉」

          「子供の頃の特技が役立つ瞬間」

          少し前から左足の親指の下の周辺が痛み出した。念力でも使って痛みを和らげたいと思ったが習得までにかなりの時間を要することに気づき早々に諦めることにした。白目を剥いて意識を遥か上空への浮遊を試みるも、その方策でも痛みが消え去ることはなかった。何とも憂鬱で厄介なおやつ時間になってしまった。 その痛みに加え、大好物の源氏パイを手を滑らせて床に落下させるという大事故まで発生したのである。開封前の袋の中で悲惨な失恋でもしたかのように、美しいハートの形が無惨にもセンター部分で真っ二つに分

          「子供の頃の特技が役立つ瞬間」