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介護の本音。

保護者らの
家を転々とし
おじいちゃまや
おばあちゃまの
看取りも
次々とこなした

もちろん
叔母さまや
叔父さまも
一緒の時もある
ボク一人の時もある

食事していても
突然
しもの世話

育児と同じと
叔母さまは
微笑むけど

育児は経験ない

冗談じゃない
散歩に出ても
病院のおつかいでも

困難と隣り合わせ
「ヤングケアラー」とか
呼ばれても状況が
良くなるわけでもない

病院内で
叔母さまが会計中
叔父さまも車へ戻り
駐車場から
車イス乗り降り場に
車移動中

ボクは1人で
おじいちゃまと
おばあちゃまの
車イスを見守る

おばあちゃまが
「トイレ」口にする
もともと頻尿気味

おじいちゃまは
少々ボケがある
車イスに乗せたまま
1人にできない

あばあちゃまは
パンツを降ろしたり
あげたりできない
トイレは一緒に
入るしかない

病院の廊下で
行き違う看護師さんに
声かける
「すみません!
おばあちゃんトイレいくので
おじいちゃまのこと
みててもらえますか?」


「え?!大変ね
人を呼ぶわね」
そう言い残し去ってゆく

「トイレ!もれる」
間に合いそうもない

仕方なく
おじいちゃまと
おばあちゃまの
車イスを両方交互に押しながら
多目的トイレに辿り着く
入口をしめずに
おじいちゃまでトイレが
自動に閉まること防御

おばあちゃまのパンツを脱がせ
ゆっくり便座に座らせる

ボクはおばあちゃまに
もたれられ
全身汗びっしょり

おじいちゃまの
扉ストッパーのせいで

いろんな人が覗きに来る

「どうしました?
挟まってる?」

中でボクがおばあちゃまの
トイレ介助してる姿を見つけ

「誰かオトナは?」

「叔母さまはお会計中です」

トイレを終えて
おじいちゃまを戻し
外に出ると

おじいちゃまの車イスの
背もたれに入れてあった

ボクのカバンがない

ペンギンとパンダの
可愛い柄の・・
無い

中に財布がある
1200円入ってる

全身に汗
どうしよう!

涙が止まらない

「★★おばちゃん!
★★おばちゃーーん!」

うわあああああああん
大声で叔母さまを呼んだら
泣けてきて
涙が流れた

叔母さまがたくさん
薬の引換券や
領収書持って
走ってきた

「パコちゃん!
探したのよ!
ジッとしててくれなきゃ?
どうしたの?」

「おばあちゃまが
トイレって
そしたら
おじいちゃまの車イスに
入れたボクのバッグがない
ペンギンのやつ
パンダと一緒の!うああああああ」

ボクが大声で泣くので
おじいちゃまも
おばあちゃまも
オドオドして
周りもザワザワ

「ぱーこちゃん
落ち着いて
落ち着こう
おーーい」

うあああ
ああああん

「パコちゃん
何が入ってた?」

「さあああさあああ
さああいいいふうう」

「ええ?」

「っさあ財布」

「どうして!
大変じゃないの
どれだけ入ってたの?」

あああああん

「おーい!
まだか」
叔父さまが痺れ切らして
やってきた

「パコちゃん
会計中に
おばあちゃまの
トイレ行ってくれて
おじいちゃまも
一緒だったから
大変だったみたいで
私も会計から戻ったら
いないから
焦って探したりして
そしたら
パコちゃん
カバンとられたって
中に財布あったって」

「はあ?いくら
入ってたんだ?
他のところに
入れてないのか?
ひとまず
2人を車に運んで
四人で自宅へ帰れ
わたしが
病院内探すから
どんなやつだ?」

「ペンギンと
パンダのやつ
カバンの
虹色のやつ」

「ん?
あ?
それって
さっきわたしが
車持って行ったぞ」

「ホントに?」

「良かった」

元気なら5分ほどで
済ます事柄も
30分かかったり

元気な人や
オトナなら
何でもない家事も

ボクはキッチンで
お手伝いするには
まだまだ役立たず

痴呆のある
おじいちゃまには
頭にくること
いつもある

「痴呆」って
わかってても
毎日のことで
イラって来る時だって
実際多い

オムツにした
ウンチを隙間から
取り出して
食卓にねじくったり

臭いも酷いから
いっつも洗濯
掃除の繰り返し

ボクが足が悪いから
すぐ駆けつけられないよって
言ってももちろん
理解できてない

何度もひざ掛けを
床におとして
ボクを呼びつける

いいかげん
頭にきて
ひろったひざ掛けを
窓から投げた

指も曲がった
お年寄り相手に
モノを投げる
暴挙にでると
さすがに
白い目で見られる

うまくできない

何度も体験しても
おじいちゃまも
おばあちゃまも
成長するわけじゃなく
亡くなってゆく

まったく嬉しくない
ひざ掛けを窓から
投げた次の日に
そのおじいちゃまは
亡くなった

ひざ掛けぐらい
どうして
優しく
できなかったんだろう

介護してるひとにしか
わからない

ヤングケアラーなんて
呼ばれても
何にも無いんだ
誰かに助けて
もらえることもない

特別じゃない
みんなも同じ
泣いて笑って
辛抱して
悲しくなり
嬉しくなり

家族のために
誰も見ていない
家の中でも
24時間365日
介護に終わりはない
終わるとしたら
相手が命尽きた時

評価もされないし
代金ももらえない

お互い様の世界
楽じゃない
だけど
後悔したくない


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ボクの保護者らは
2000年より
前に産まれてる
2000年以降に
産まれた人も
少しいる

保護者らの口癖は
「2000年以降は
昨日のようだ」

「まだ30年前頃の
感覚のままだ」

そう云えば
過去に
「私は高校生の頃の
考え方のままだわ」と
聞いたことあった

それを聞いて思う
20歳代になるまでに
人間の本質って
決まるんだろうなって

たしか
結果は50代になれば
わかるって
これも過去に聞いたなぁ


記事に残してるから
印象的だ

それじゃまた

ありがとうございます


読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました