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病めるときも健やかなるときも

中学生。漠然と音楽に興味はあったけど何を聴いたら良いのか、と悩んでいるときに友達がおすすめしてくれた。

当時はやっぱり街の大きめのTSUTAYAで、「親にTカード作ってもらったら借りるね!」なんて言って。その友達はさらに「お姉ちゃんの借りてきた…1週間くらいは大丈夫だと思うけど、絶対返してね、傷付けないでね!」と決死の布教をしてくれた。

まだ誰も帰って来ていないリビングで、父のパソコンを勝手に借りて、再生ボタンを押す。


初めて聴く「バンド」の音楽。リズム、音の重なり、ボーカルの息遣い。

「ブワッ」と、「ゾワゾワ」と、とにかく感動した。すぐにBUMP OF CHICKENについてたくさん調べて、まだまだ知らない曲がたくさんあることに歓喜した。
たった5分で、「軽音楽部に入りたい」「ギターかベースがやりたい」という憧れを持った。


将来の不安を感じたとき、受験期間に気合を入れるとき、小さな失敗が重なってえも言われぬ悲しみに陥ったとき、自分ではどうしようもできない状況に絶望したとき。

イヤホンで脳に直接、「何回転んだっていいさ」と自分を落ち着ける。



この「ダイヤモンド」という曲を含めて、どういう気持ちで作られたかは分からないし、意味を理解して聴いているわけではない。

けれども「我が子のように大切」と言う曲たちに何度も救われている。

今までも、これからも。病めるときも、健やかなるときも。


BUMP OF CHICKENの藤原基央さんが結婚した、というニュースを聞いて、走馬灯のように「青春」を思い出しました。
ご結婚、本当におめでとうございます。

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