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尾崎将也の<全部入り>脚本講座

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脚本の書き方や勉強法についてこれまでアトランダムに書いて来たことに新しい要素も加え体系的に再構成しようというものです。有料コンテンツですが最初の章はお試しで無料とします。
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尾崎将也の<全部入り>脚本講座[6]  プロットの書き方

尾崎将也の<全部入り>脚本講座[6]  プロットの書き方

※今回は無料です

プロットは脚本の設計図

 脚本を書く前に、普通は「プロット」というものを書きます。プロットとは簡単に言えばストーリーを詳しく書いたようなものです。厳密にはストーリーそのものとは少し違うのですが、それは後で詳しく述べます。
 何のためにプロットを書くかというと、主な目的は「脚本を書く前に内容を検討するため」です。プロの場合は、一回目の打ち合わせでは内容に関して大まかな方向性を話

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [5]ストーリーをどうやって作るか

尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [5]ストーリーをどうやって作るか

(重複度3)※200円に値下げしました。

まずはお詫び 前回から時間がたってしまったことをお詫びします。
 前回はセリフの初級編でした。「次回はセリフの上級編」と予告したのでそれを書こうとしていたのですが・・・これが実に難しいのです。自分がいつも仕事でセリフを書いているのに、いざ「いいセリフ、面白いセリフはどうやって書くのか?」「どうやって勉強するのか?」を考えると、「あれ?どうするんだっけ?」

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座  「まえがき」

尾崎将也の<全部入り>脚本講座  「まえがき」

脚本の書き方と勉強法を体系的に 僕は2012年から、ブログやTwitterに脚本の書き方や勉強法を書いてきました。2016年に出した書籍『3年でプロになれる脚本術』(河出書房新社)は、それまでにブログに書きためたことを整理し加筆したものです。
 ブログやTwitterはその都度思いついたことを書いたもので、脚本の書き方や勉強法を体系的にまとめたものではありません。『3年で~』はそこを補うために加筆

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座[4-2] 自然なセリフを書くためのエクササイズ

尾崎将也の<全部入り>脚本講座[4-2] 自然なセリフを書くためのエクササイズ

(重複度0)

※今回は無料です。

 尾崎将也の<全部入り>脚本講座4「セリフについて」(前編)で、「セリフは話し言葉としての自然さが必要」と書きました。初心者の中にはそれが苦手な人がけっこういます。前回も書きましたが、文字で書くから書き言葉に近くなってしまうということだと思います。そこから抜け出すためには、自然な喋り言葉を書く練習が必要でしょう。そこでちゃんと人が喋っているように見えるセリフ、

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座 [4] セリフについて(前編)(まずいセリフを書かないために)

尾崎将也の<全部入り>脚本講座 [4] セリフについて(前編)(まずいセリフを書かないために)

(重複度2)

※初めての方は「前書き」も合わせてお読みください。

 前回の講座で取り上げた「ト書き」は脚本を書く上で大切な要素ではありますが、そんなに難しいものではありません。プロの脚本家が「ト書きが難しくて悩んでいる」と言うのを聞いたことがありません。もちろん初心者が最初の段階で戸惑うのは当然ですが、一度「ト書きはこういうもの」と理解してしまえば、その後はさほど悩むことはなくなるはずです。

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [2]脚本を勉強するとはどういうことか。その難しさとは

尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [2]脚本を勉強するとはどういうことか。その難しさとは

(重複度4)

脚本教室と自動車教習所は何が違う? プロの脚本家になろうと意気込んで脚本の教室に来ても、実際に脚本家になれる人はごく一部です。なぜ脚本の勉強はそんなに成果が出にくいのでしょうか? 例えば自動車教習所に行けば、ほとんどの人が運転免許を取ることができるのに、この差は何でしょうか? その理由は大まかに言うと次の三つです。

①脚本を書くことがそれだけ難しい 
②何を、どうやって、どれくら

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尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [1]脚本とは何か、ドラマとは何か

尾崎将也の<全部入り>脚本講座  [1]脚本とは何か、ドラマとは何か

(重複度4)※この章は無料です

 脚本を学ぶには、まず「脚本」と「ドラマ」の言葉の定義をそれぞれはっきり理解していることが必要です。

脚本はドラマの設計図 脚本は、映画、テレビドラマ、演劇などを作るための「設計図」に相当するもので、「シーンの柱」「セリフ」「ト書き」の三つの要素が書かれています。ひとつの作品ごとに製本され、スタッフやキャストに配布されます。キャストはこれを読んでセリフを覚えたり

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