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世界の歴史

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光山忠良による世界の歴史
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2021年1月の記事一覧

フィッツジェラルドは第一次世界大戦に従軍したか(あるいはイランはアラブではない件)

フィッツジェラルドは第一次世界大戦に従軍したか(あるいはイランはアラブではない件)

2019年のことで恐縮ですが、めったに観ないサッカーのアジアカップを連日観る機会がありました。なんか姉がにわかに一人ブームになっていたので、テレビ観戦を付き合ったのです。
ベスト8では中国、韓国、ベトナム、オーストラリアが敗退し、日本のほか、アラブ首長国連邦、カタール、イランがベスト4に進出しました。
そこで何気なく姉が「これで日本以外はアラブの人たちの戦いだね」と言ったので、「イランはアラブじゃ

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世界の識者が語る「アフターコロナ」

世界の識者が語る「アフターコロナ」

コロナ禍において私たちは何をすべきか、そしてコロナ後の世界はどうなるのか、世界の識者が論じています。今回はその声を拾ってみます。

ユヴァル・ノア・ハラリ(歴史学)「新型コロナウイルス感染症の大流行は、公民権の有効性の一大試金石なのだ。これからの日々に、私たちの一人ひとりが、根の葉もない陰謀論や利己的な政治家ではなく、科学的データや医療の専門家を信じるという選択をすべきだ。もし私たちが正しい選択を

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三国志を真面目に考察してみる

三国志を真面目に考察してみる

先日、中国の歴史物語『三国志演義』について友人と議論したのですが、蜀の国が魏の国に侵略され滅ぼされかけた際、蜀の皇帝・劉禅が降伏を選んだのは、民のためには英断だったと友人が言うので、「いや、酒食におぼれ、政治は巫女や宦官に司らせるありさま、前線で精鋭部隊が死闘を演じている中、親征もせず、身分を保証してくれると聞くと喜んで帰順し、国が滅亡しても懐かしくもない、魏の国は楽しいと臣下の前でのたまう皇帝は

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「戦争」「飢餓」「疫病」の時代は終わったか~ユヴァル・ノア・ハラリ氏の緊急提言に思う~

「戦争」「飢餓」「疫病」の時代は終わったか~ユヴァル・ノア・ハラリ氏の緊急提言に思う~

『ホモ・デウス』での予言イスラエルの歴史家ユヴァル・ノア・ハラリ氏は2018年、『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』において大要、近未来に「戦争」「飢餓」「疫病」をほぼ克服した人類は、その英知を人類自身のアップデート(遺伝子工学による死の克服など)に向けるだろうというセンセーショナルな予言をしました。

まさにその翌年にCOVID-19が発見され、2021年1月現在、世界で1億人以上の

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