AIと職人
ある期間限定のAIプロジェクトに、
私の部下をマネージャーとして配属させました。
新人研修のようなものですが、それよりは少し高度です。
新人とはいえ、プログラミング自体はよく出来る人達なので、
多少の成果を求める、
というプロジェクトです。
その部下は良くできる部下で、
AIのプログラミングに関しては世界トップクラスです。AI職人です。
しかし、配属された途端、その職人気質が露呈し始めました。
とネガティブなことを言いだしたので、
と言い返しました。すると
と言い返してきました。それに対して
と言い返しました。
この反論に対してもあーだこーだと、
またネガティブなことを言い返してきました。
こういった会話がグルグルと回り出し、堂々巡りに陥ってしまいました。
最終的には
と諦めモードに入ってしまい、
その職人部下をマネージャーから外しました。
ちなみに、
「最近、巷ではAIが持てはやされているが、
最終的には人間の職人技が大事なんだ!」
と叫ぶ職人にこそ、AIを深く知って欲しいのです。
そういった職人技で守られてきた聖域にこそ、
今まさにAIが活躍する場となっているのです。
「AIで人類は破滅する」といった巷でよく聞く抽象論ではありません。
要は、
何も知らない新人でも、そういった職人技が気楽に使えるようになる
のが、AIの神髄です。