D47-4 UMMOの教育プラン - 地球のシステムについてのコメント
日付: 1966年
宛先: フェルナンド・セスマ氏
言語: スペイン語
私たちの惑星UMMOにおける現在の教育の基礎
前回の報告書では、WAAM（宇宙）の自然法則を過度に強制する危険性を認識することなく、入念に練って完成したモデル通りに脳の構造を改良しようとした科学者たちが大きな失敗を犯した事を指摘しました。
脳の各細胞は厳密かつ注意深く分析されていました。高度に発達した知性を持ち、深い精神の平安とうらやましいくらいの精神の均衡を達成した遺伝的に恵まれた人々の脳の神経構造を、私たちは正確に知っていました。
ですので、これらの脳を、反射メカニズムと神経ネットワークの構造が不完全な他の人々の脳と比較し、さらなる治療を施し、すでに述べた技術を活用することで、OEMIIGIIA（完璧な人間、超人）にすることは、原理的には充分に可能でした。
少なくとも物理学の基本概念について初歩的な知識を持っている人なら、物体がさまざまな平衡状態をとりうることを知っているでしょう。
底面で支えられている円錐は、安定した平衡状態にあると考えられます。円錐をひっくり返し、母線上で静止させれば、円錐の平衡状態は不安定だと言えます。
非常に忍耐強く、わずかな振動や隙間風さえ避けることができれば、その軸が完全に垂直になるように、その頂点でテーブルの上に置くことができます。
そうすれば間違いなく、見事に不安定で均整のとれた状態になるでしょう。
しかし、ピラミッドや円錐がより安定した状態に戻るには、かすかな呼吸や地面の知覚できない振動で充分なのです。
この比喩は粗雑です、なぜなら、このような単純化された機械的なモデルは、クリプトン原子のネットワークの複雑さとは比較できません。
しかし、人間はOEMBUUAW（魂と肉体をつなぐ因子）のバランスが完璧に安定した状態で生まれてきます（ただし、その後の展開によってこのバランスは変化します）。
それに人為的な改造をして、不安定な均衡の中に固定するという重大な変化をもたらし、外部からの妨害で無効化してしまう危険にさらしてしまったのです。
今日、これらの人々の脳が原始的な段階で再構築されるように改良されていれば、不幸な人々は救われたかもしれないことを私たちは知っています。
したがって、私たちはある限界まで自然を改変することができるのです。
この閾値を超えると、この変化によって引き起こされる損害は、人間がその変異から得られる利益よりもはるかに大きくなります。
その失敗で、すべての思想家、神学者、精神科医、神経生理学者、教育学の専門家（私たちは、あなたが理解しやすいよう、これらの名称を地球と同じにしました。UMMOでは、このような専門分野はさらに何百種類もの異なる専門家に分かれています。）は多大な努力を払って人類向上のための総合計画で守るべき方針を徹底的に見直し、脳やその他の神経組織に機械的に作用することで人間の向上のための新たな努力を試みることは非常に危険であるという結論に達しました。
おそらくOEMBUUAWネットワーク（クリプトン原子）の基盤は、さらに安定させることができるでしょう。
しかし、いったい何のために？新たな目を見張るような、より永続的な結果を達成した後、未来の世代が外科的な処置による恐ろしい結果に苦しむことにならないでしょうか？
未来の人類が、UMMOの砂塵の谷間をあてもなくさまよい、滅びるまで、幻覚のような混沌とした存在の群になることを、私たちは宣告することにならないでしょうか？
社会の身体基盤を無謀に弄ぶには、その見通しはあまりに恐ろしいものでした。
そしてバランスの取れた科学者たちは、WOA（創造主または神）の決定により構成された人類の膨大な埋蔵量に目を向けました。
以下に彼らの結論の要約を記述します。
UMMOにおける人間の不幸の原因は一つではなく、多くの複雑な原因があります。
これらの原因を単純化し、順序立てて分類すると次のようになります。
子供は神経皮質の構造を持って生まれますが、その構造は、多くの場合、不充分でアンバランスであるにもかかわらず、乳幼児期の早い段階で改善される可能性があり、反射メカニズムが社会の他のメンバーのものと調和して作用するように調整されます。（ その当時は明らかにアンバランスでした）。
社会の成員は、この反射神経の基本的な教育（条件付けだけでなく）を欠いたままであるため、個人は他者の基本権利を侵害する行動様式を維持します。
こうして人間は、自分を理解せず、精神的に苦しめる悪質な社会の中に沈んでいくのです。
社会環境が個人にこのような緊張を及ぼした結果、人間は自分の生体をますます悪化させる一連の攻撃反射を無意識的・意識的に作り出すことによって自己防衛するようになります。
もし、科学の研究や宗教思想の活性化のような他の手段が、活性化した反射メカニズムの破壊的で回帰的な作用を打ち消さなければ、社会は次第に腐敗し、悪循環に陥るでしょう。
地球の皆さん、このアプローチがなされたのは、UMMOにおいて、私たちの社会が地球暦1966年のあなた方よりも進んでいた時期であることにご注意ください。
UMMO第2紀1368.11年、IE456の娘、若き暴君WIE 1 の死後、全体主義的な政府が消滅したにもかかわらず、UMMOの人間は幸せとはかけ離れていました。
UMMOの統一された宗教が、地球人にはまだ知られていなかった精神的な蓄えを提供し、かつての時代にはニーズを満たすのに不充分な手段や消費財の公正な分配から生じる最後の困難が克服されつつあったにも拘わりませんでした。
言い換えれば、私有財産は存在せず、飢餓は存在しませんでしたが、他の必要性の低い商品は不足していました。
精神部門と科学部門のさまざまな専門家たちは現実的でした。
UMMO 社会（まだ非常に無秩序で、一部の人々は幼児期からの訓練が不充分でした）には、早急な解決策は期待できませんでした。
あなた方の誰かが、核戦争の後に隠れていた洞窟から出てきたら、都市が完全に破壊されていたのと同じことです。何百万人もの住民が住んでいた都市は、煙に包まれた瓦礫と化しました。
鉄筋コンクリートの基部の残骸の間を歩き回り、足の下では黒焦げの破片がバリバリと音を立てて砕けます。
計り知れない孤独の中で、あなたはその形を失った都市の中心部全体を再建しようと考えます…。
しかし、その夢がいかに現実離れしたものかはすぐに気付きます。何千人もの労働者の手を借りても、実現には何年もかかるでしょう。
社会ネットワークのダメージは、一代で修復しようとするにはあまりにも大きすぎました。
そのため、すぐに成果を出すことを断念する必要がありました。私たちUMMO人は、社会が不完全なままであることを自覚しながら、現代の兄弟たちがより公正な社会構造を享受できるよう、その命と努力を捧げた私たちの祖先たちを尊敬の念を持って崇拝しています。
彼らは、これまで述べてきたような、一時的であまり効果のない人為的な手段で簡単に得られるような、安易な一過性の幸福を放棄し、新しい世代の教育を計画するという偉大な仕事を引き受けたのです。
どのような政策がとられたのか見てみましょう。
社会との融合に影響を受ける新しい世代が、やがて社会を腐敗させることに疑いの余地はなかったため、惑星の大陸の約30パーセントが、先祖に汚されていない未来社会の最初の芽を育てるために確保されました。
第二紀の5902年、IGIAAYUYISAAという巨大な計画が実行に移され始めました。
この教育計画全体は、UUYIE（女児）またはUUGEE（男児）がへその緒を即時焼灼して母親から切り離された瞬間から、反射の改革に基づいて入念に作成されました。
教育期間が終わると、青少年は、その原動力となる人々の影響や接触から離れ（これは、親がまだ今日のように子供にそのような教育や訓練を施す訓練を受けていなかった当時、必要な措置であったことにご留意ください）、他の社会から離れ、文化交流のための接触のみを維持し、資格のある人々を通して、その社会経験を始めるのです。
教育計画の構造（AYUBAA、ネットワーク）
地球の教育システムは、あなたがこの惑星で到達した文明のレベルと比較すると、実際にはかなり進んでいます。
しかし、その結果は芳しくありません。子どもはあらゆる種類の規律テストを受けます。最高の学校で教育を受け、その環境で一般的な宗教、社会思想を身につけます。幼児期は、モンテッソーリ教育システムのような、その時代において革命的と認められた教育システムを通して教育されることもありますし、中学高校では優秀な教師たちによる人文科学教育指導を受け、大学では最高の専門家たちによる優れた教育を受け、工科学校（スペインの特殊学校）では技術者としての資格を得るための技術を吸収し、産業や研究の分野で仕事を発展させることができるのです。
しかし、その人物の人格を掘り下げない限り、つまり、 学位を持っていて、豊かな経験に裏打ちされた職業生活を送り、社会的な装いをまとい、教養のマナー、流暢な表現力、百科事典のような教養が、周囲の社会的標準に対して間違いなく際立った風格を与えている人物の性格を詳しく調べれば簡単に気付くことですが、あなた方地球人男女は、心の底では、不条理な反射、明らかに不可解な神経症反応、固定観念に満ちて非論理的な精神構造、さらに悪いことに、精神の進化を阻害する多数の要因で飽和し、本当の子供のように振る舞っています。
後者は非常に深刻で、ほとんどの人が25歳か28歳を過ぎる頃には、すでに自分を取り巻く社会世界の図式が出来上がっています。政治・宗教イデオロギーを受け入れ、一連の社会事実や哲学問題に対する説明を求めた後、真理を求める闘いを続けることができない精神の不動状態に陥ります。ファシストやマルクス主義者やカトリックや無神論者であれば、これらの不可解な立場から身を守り、他のイデオロギーの中毒者に対して「自分より知能が低いから間違っている」と考えるほど愚かです。
そして、素朴さと知的バランスの欠如の発作の中で、機敏な精神性と高い知性を持つ人々が、改宗者や新たな中毒者として他のイデオロギーに移ることで、これらの阻害要因から自らを解放すると、彼らを亡命者と呼び、スペイン語の表現で「上着を変えた」と非難する人々が後を絶ちません。
進化することで、経済的・社会的な地位を得たわけではない場合、その非難は何らかの根拠を持つことになります。
それゆえ、あなた方の教育システムには重大な欠陥があり、それは知的形成に優れた人々でさえ、性的な、あるいはタバコのような重要でない悪徳の奴隷であるという事実に反映されています。あなた方の生活水準があまりにも不誠実であること。ひどい社会的不公正に対する純粋な関心や懸念が微塵も感じられないこと。周囲の人々の不幸に対する恥ずべき精神の硬化、より公平な社会を謳う進歩的な旗を掲げる人々に対する不可解な不寛容。これは日常生活にも反映されており、最も適切でカロリーが高く、最も経済的な食品を選ぶことさえできません。
あなたは私たちの話を聞き、非難の嵐に圧倒され、萎縮されたかもしれません。何人かは私たちに謙虚に目を向けて、僅かな光を乞うでしょう。彼らは私たちにこう言っているようです。
私たちに何ができるでしょうか。私たちを理解できない社会にどっぷり浸かることです。
私たちは両親から本物の教育を受けてきませんでした。
両親に落ち度はないのですが、偏見と不完全な教育の考え方に染まっていたのです…。
もし私たちが誠意を持って独学で勉強を始めたいと思ったとしても、大人になり、良い本が手に入る今、私たちを落胆させる新たな問題に直面します。
それは教科書の値段が高いということではありません。店頭には何千もの教科書が並んでいます。専門家に頼めば、漠然とした理解しがたい概念の羅列で答えが返ってくるし、友人に頼めば、たいてい自分の知っている唯一のものを薦めてきます。簡単な説明の論文であれば、漠然としたアイデアや提案ばかりで、いざ実践しようとすると効果がないことがわかります。深遠な文章であれば、理解しがたい技術的な概念の羅列に出くわし、三ページ目に到達する前に閉じてしまうでしょう…。そして、多くの視点があるのです！
一人の著者と別の著者の間にはどんな食い違いがあるのでしょうか...どれが正しいのでしょうか？脱力し、放棄し、無駄だと判断して抵抗もせずに、そのままの生活を続けるという反応が見えるのです。
こうして、あらゆる阻害要因の中で最も危険な考え方が生まれます。「無気力状態から抜け出せるような、シンプルで簡単な公式がどこかで生まれるか、地球人が提示することを期待する」のです。
この考えは破壊的で非常に危険です。私たちが近い将来の方向性を提示したとき、あなた方の中の何人かが我慢できずに、すぐに四ページの報告書で解決策を提示するよう求めてきたことは、あなたも観察したでしょう。そういう人々には、そのような視点は知的才覚が絶対的に欠如していることを露呈しているとお考えいただきましょう。そのような精神の明晰さの欠如は、いかなる罪深い行為の結果でもないのですから、私たちはそのような人々を傷つけたくはありません。しかし、彼らの脳はこのような考えに同化する準備ができていないのですから、私たちの話を聞くのをおやめください。この主張を裏付けるために彼らをテストする必要はありません。
しかし、普通の高速道路を設計・建設しようとする一介の道路技術者が、クロソイドの数学的研究、砂利の粒度分析、粘土のアッテンベルグ限界の決定、土壌のせん断強度、舗装の化学的安定化、パッドフットコンパクターやアスファルト散布機のような機械の操作など、異質なテーマをあらかじめ知っていなければならないことに気づいていません！そしてこれらすべては、何十冊もの技術書や何百冊ものモノグラフ（数カ国語）に記載されています。
では、路面とテレビ局の構造の単純さを比べてみましょう。そして今度は、後者の単純さと、人間の脳を構成する数百万の神経回路の恐ろしく複雑な構造とを比べてみてください。 あなたは、二段落で「どうすれば幸せになれるか」を教えてほしいと軽々しく要求するほど、この問題がいかに大きいかを理解していない可能性はないでしょうか？
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