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立体的な「しゃこ結び」で2つめのマクラメブローチを作る
こんにちは! 調子に乗ってマクラメ作品を作りまくる owarimao です。
先週はマクラメ作家・松田紗和さんの著書をお手本に、「エンドレスノット」のブローチを作りました。
![](https://assets.st-note.com/img/1718183162290-OgWqwJEmTa.jpg?width=800)
もっといろんな結び方をしてみたい。そこで今回は同じ本の中から、冒頭の写真のようなブローチを作ってみます。ツブツブとした立体的な結び目は「しゃこ結び」という手法です。
初めてなので、本に載ってる説明に目を凝らしながらのスタートです。
「しゃこ結び」をするにはまず、決められた回数の「平結び」をします。下の写真は「平結び4回」が3組できているところです。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182228774-DQOgnCudIC.jpg?width=800)
平結びができたら、芯糸のうちの1本を「最初のループに通す(手前から向こう側へ)。もう1本の芯糸も隣のループに通す」ということをするんですが……
![](https://assets.st-note.com/img/1718182244850-ckesswlBg1.jpg?width=800)
これが難しいです。
本の指示では、かぎ針を使って通すことになっています。
でもそもそもかぎ針を入れにくいし、細いかぎ針で太めのレース糸をひっかけるのも難しい。ヘタをすると糸が割れる。かといって太い針は、小さなスペースに入らない。無理にすると形が崩れるし、ピンで留めてあるのをいちいちはずしたり、また固定したりも面倒くさい。
「慣れたら」簡単なのかもしれないけど……
そこで自己判断で、とじ針を使うことにしました。今使っている素材は紐じゃなくて糸だから、太めのとじ針に通すことができます。そうすれば、小さなループに通すことも比較的ラクにできます。いちいち糸を針に通す手間はかかりますが、それでもこっちのほうが早いです。
はじめからこうすればよかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182258248-HsXqiru3Sx.jpg?width=800)
芯糸を2本とも上のループに通したら、下向きにひっぱります。すると「平結び」の部分がくるっと巻き上げられて盛り上がります。
「シャコが腰を曲げるのに似ている」?
誰が名づけたか知りませんが、「しゃこ結び」とはユニークな名前ですね。英語圏では単に「スクエアノット(平結び)のボタン」と呼ぶようです。日本でも古い本では「玉結び」と呼ばれていたりします。
「しゃこ結び」が定着したのは、「なんかツボにはまる」面白い名称だからかもしれません。
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盛り上がったツブの下でもう1回「平結び」をすると、ツブの位置が固定されて形も整います。最後に芯糸を左右に広げるように引っ張ると、さらに立体感が際立ちます。「しゃこ結び」のできあがり。
これは、かぎ針編みでいう「パプコーン編み」にそっくりですね。いや「パプコーン」のほうが、あとから生まれた技法のはずです。「しゃこ結び」の模倣として生まれたのかもしれません。
もっとも原始的なレース編みである「マクラメ」を実際にやってみることで、かぎ針編みの発達過程を垣間見られるようで、すごく興味深いです。糸を使った手芸という点では同じなのだから、共通点があるのは当然ですね。
それにしても「しゃこ結び」の手間のかかることといったら。
「かぎ針で編めばもっと速くできるのに……」と、どうしても考えてしまいます。でもやっぱり、マクラメのほうが、できあがりの繊細さではまさっていますけど。
今作っているブローチは、まず「しゃこ結び」をピラミッド型に並べた形を2つ作ります。2つを斜めに置き、こんどは「平結びの七宝結び」で斜めの正方形を作っていきます。
こんなふうに斜めの形を作りやすいのも、マクラメの面白いところです。
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正方形ができたら、残りの糸でさらに「しゃこ結びピラミッド」を2つ作ります。
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さて問題は、最後に残るたくさんの糸端です。マクラメのウィークポイントです。しょうがないな、またとじ針を使うことにしよう。
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先に作ったほうの部分が、すこしゆるくできてしまったようです。
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湿らせてから方眼紙に乗せて、せいいっぱい形を整えます。
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お手本になるべく忠実に作ろうと思っているので、本に書いてあるとおり、フェルトに貼りつけて仕上げることにします。わざわざ手芸屋さんに行ってフェルトも買い込みました。
本に型紙がないので、出来上がりの写真を見ながら自分で型紙を作り、切り抜いてフェルトに載せます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182385236-MFt6ZAvtr1.jpg?width=800)
型紙の輪郭をフェルトに写す。このとき「フリクション(こすると消えるボールペン)」を使いました。フェルトにそのインクの色が少し残っています。でもだいじょうぶ。
「こすると消える」といっても摩擦そのものではなく、摩擦によって生じる熱で消えるのです。だから、アイロンやドライヤーの熱でもかまわないわけです。
このフェルトも、ドライヤーの風を当てると、ものの数秒でインクの色が消えました。ほかの手芸でも使えるのではと思っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182393913-fdAVFvvBS7.jpg?width=800)
しかしフェルトを、こんな微妙な形に正確に切り抜くのは難しかったです。ハサミもあまりよく切れないし。微調整をくりかえして、なんとか許容できるレベルの形に整えました。
裏側には、同じ手芸屋さんで買った合成皮革「みたいなもの」を貼ることにします。本には「合皮スエード」と書いてあるけれど、似たもので勘弁してもらいます。
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針が通るので、ブローチピンを糸で縫いつけました。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182418690-FWemi60qEm.jpg?width=800)
完成!
ツブツブの立体感がかわいらしいですね。「しゃこ結び」を40回やった甲斐がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1718182436350-pGdrrnCRaI.jpg?width=800)
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![](https://assets.st-note.com/img/1718260929343-zcc7huQTc6.jpg?width=800)
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