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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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2021年2月の記事一覧

感情線ワタクシ駅徒歩五分

 
心臓を区切った大家が高すぎる家賃にシアワセばかり催促
 
隙間からこぼれたひかりに照らされるゆびカミサマだって求婚してる
 
洗われるのを待つだけのスプーンが映す反転世界返り血
 
いっぽんの薔薇が遊びにやってきてシーツに穴だけ空けて帰った
 
レトルトのパスタ並べて脳内でテーブルクロス引きのまいにち
 
ああ今日も偉かったって眠れるなジブンもダレカも殴らなかった

 
 
 
だってだれに

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0220、きょうも最果タヒから逃れられない

 
つまんなくて尊くて仕方ない臓器に身体を乗っ取られて今日もすぐに眠れなくなる、夜だの朝だのもう終わりにしたかった、いつだってわたしはわたしのもので、もしくはあなたのもので、太陽のものじゃない、月のものなんかでもない。
 
 
下手くそなコミュニケーションの代わりに文学のたまごを拾う、どれだけあたためてみても孵らないから、きみは無精卵なのですかと思う、勝手に盗んで勝手に期待して勝手に失望してみる、

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思いだしてシザーズ・モンスター

 
ベッドに髪がながれるたびに架空の海に焦がれている、両手のひとさしゆびを合わせて、ゆっくりと腕をひろげて離していく、距離をはかっている、世界と自分との距離、君とわたしとの距離、わたしと、架空のわたしとの距離。
 
 
そこらじゅうに透明の点線を描いてまわる、おおきな、おおきなはさみがいつか地球をおそいに来たとき、切るところを迷わないように。わたしはどこから切られてしまおう、きみに選んでもらおう、

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日曜日、望遠鏡を壊してまわる

 
供花もプロポーズの花束もオーロラカラーの造花にしてほしい、死が終わりでないこと、絶望なのか希望なのかもう投げたコインの表裏で決めよう。(わたしは何度でも表を選ぶから)
 
 
眠ったぶんだけ嫌いになって、目をさましたときのあかるさのぶんだけ好きになる、滑稽でかわいいサンタマリア。いつの間にか開けられるようになったカーテンが揺れるあいだ、一晩で星座をつくりあげてきみの名前をつけてあげたい、そのか

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