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就職でも、転職でもない新たな選択肢とは?自分に合った形で離島に滞在する方法#イベントレポート

こんにちは🐣
#離島にもっと若者の還流をnote担当田中です。

2023年2月11日(土)に、就職や転職ではない新しい選択肢をテーマとして
全国各地の若者たちが島に滞在しながら働くことができる"大人の島留学"についてのトークイベントが京都のSCENE FACTORY COFFEE and SPACEにて開催されました。

会場の様子

本日は、そのイベントの様子をレポートとしてお届けします。初めましての方も、大人の島留学検討中の方も、是非最後までお付き合いください!

【就職でも、転職でもない大人の島留学とは?リアル説明会㏌京都】
開催日時:2023年2月11日(土)
第1部:14:00〜17:00 / 第2部:17:30〜20:30
場  所:京都GROVING BASE(京都地下鉄四条駅徒歩9分)
内  容:
第1部 
 ・14:00〜15:30 現役・OB大人の島留学生によるトークセッション
 ・16:00〜17:00 令和5年度大人の島留学説明会&相談会
第2部
 ・17:30〜20:30 懇親会
(※第1部のみ・第2部のみの参加も可能です)
費  用:第1部 無料/第2部 学生:3,000円,社会人:4,000円

当日は10代~40代の約15名の皆さんにお越しいただきました。
来年度、大人の島留学・島体験へ参画予定の方や参画検討中の方、転職や離島への移住を考えていらっしゃる方など、幅広い理由からご参加いただいたようです。

「今日聞きたいこと」を参加者の皆さんに書いて頂きました。

隠岐島前地域は、そもそもどんな場所なの?

まず始めに、隠岐島前について運営事務局のロドさんことロドリゲスさんから紹介していただきました。

隠岐島前地域が島根県の沖合約60kmに位置する隠岐諸島の手前3島を指し、本土の港からはフェリーで約3時間、高速船で約1時間半のアクセスとなっていること。ダイヤは時期によって変動があること。海上時化など天候による休航もしばしば起きるなど、島へのアクセスについての紹介がありました。

そして、隠岐全体がユネスコ世界ジオパークに認定されているほど自然と文化が豊かな島々であることについても、お話していただきました。

人口約2300人で古くから半農半漁の島であり農業が盛んな海士町
人口約600人で島の多くが放牧地となっており、雄大な自然が広がる知夫村
人口約2600人で国賀海岸など観光資源が豊富で漁業が盛んな西ノ島町

そんな隠岐島前地域は、今後の日本が直面するであろう多くの課題を先取りしている地域。高度経済成長を機に人口流出が急激に進み、「島は社会の縮図だ」と言われるほど人口減少・超少子高齢化・超財政難が課題となっています。

一方、そういった課題に先進的に取り組んでいる地域でもあります。
その取り組みの1つが

”大人の島留学”

2022年度大人の島留学生(1年滞在)の皆さん
1月の研修で今年の抱負を書いたときの写真

大人の島留学は、島で暮らし、島で働くことを通し一人の島民として最前線の現場で島のまちづくりを担える制度。3カ月~2年の滞在プランから自分に合った期間を選んでいただけるのですが、期間を選択できる点が島へ飛び込むことのハードルを下げてくれているようで…。

今回のイベントに参加して下さった方からも「自分はまず3ヶ月から…」「私は行くなら1年です!」といったご意見をいただき、自身のタイミングやペースで検討して下さっていることが印象的でした。

実際に島でどんな暮らしや仕事をしているの?

さて、隠岐島前地域と大人の島留学概要について知っていただいたところで、イベントはトークセッションへと移ります。

今回はトークセッションのモデレーターには、海士町役場学びの特命官豊田庄吾さんを、ゲストスピーカーには大人の島留学OBの佐藤実果さん・現役大人の島留学生の木村日呂乃さんをお迎えしました。

左から豊田さん、佐藤さん、木村さん

また、運営で参加していた私も飛び入りで少しだけお話させていただきました。(こんな風に予定にないことが急に起きるのも、大人の島留学や島ならではな気がします。)

トークセッションは、佐藤さん・木村さんから暮らしと仕事の写真を計5枚ずつお借りして、紹介していただきながら豊田さんが掘り下げていく形で進みました。今回のレポートでは、いくつか抜粋してご紹介します!

―暮らし編

まず、2022年度4月生として3か月プログラムの島体験に参画し、2度の滞在延長を経て2022年12月に大人の島留学を卒業したOBの佐藤さん

兵庫県西宮出身の佐藤さん

島での生活は、初めて知ることや初めての経験が多かったようで、初めて捌いた魚&初釣りの時の写真を紹介してくれました。

自分流のさばき方だったけど、
美味しくいただきました!とのことです。

また、来島前は地元が好きだったけれど、海士町での暮らしを経て、住む場所よりも誰と関われるかが重要だと感じるようになったという佐藤さん。そんなエピソードを海士町の夜景と地元の夜景を比較しながら話してくれました。

左:海士町   右:西宮市

佐藤「写真から分かるように地元の方がなんでもあるし便利だけど、海士町の方が人との関わりを濃く感じられました。だからなのか、離島後に地元の夜景を見た時(この写真撮影時)に、海士町でみた夜景の方が印象深く、感動的だったと感じたのを覚えています。」

続いて、2022年度10月に島体験生として来島し2023年度4月以降も島前での滞在延長を決めた木村さん

向かって右側が木村さん
このまま終わっては後悔する!と、島での滞在延長を決めたそうです。

そんな木村さんからは、こちらの1枚。
「ザ・島の休日って感じだったので選びました!」とのこと。
畑をできる機会がなかなかなかったようで、とても楽しかったそうです。

近所の人に誘われて大根の収穫をお手伝い

暮らす地域やシェアハウスによっては敷地内に畑や土地がある場所も。
また、滞在期間によって畑の取り組みやすさは少し変わってきそうですが、お手伝いとして地域の方にお誘いいただける時もあります。こうした収穫物などを通じて季節を感じながら暮らせることも島の魅力の1つかもしれません。

そんな地域との関わりについて、木村さんからもう1枚紹介してもらいました。海士町の伝統的な踊り"キンニャモニャ踊り"を牛突き祭りで披露した時の写真だそうです。

2022年度10月の島体験生

木村「地元の方に踊りを教えてもらいながらみんなで練習して、地元の人の前で披露したのがすごく楽しかったです。地域に溶け込む第一歩目だったのかなと感じています。」

こういった地域との関わりがある点が大人の島留学制度の魅力となっている一方で、島ならではの環境や同期の存在も2人は印象に残っていたようです。

島での娯楽の1つ!セブンティーンアイス。
アイスを買って、海を皆で眺めに行ったそう

佐藤「これは、セブンティーンアイスを皆で食べに行った時の写真です。至福のひと時ですね。ないものが多いからこそ、あるものを幸せに感じられるようになったと思います。この日は、シェアハウスのメンバーと一緒に行きました!」

シェアハウスに同期で集まり、ご飯を食べた日の一枚。

木村「島体験の最終日を終えて3か月間の頑張りをみんなで労ったのが、とても楽しかったですね。10月生はすごく仲が良かったので、その同期の雰囲気が少しでも伝われば!!」

お2人の話を聞きながら私自身、共感する部分もとっても多いなと感じています。例えば、佐藤さんのお話の中にあった「ないものが多い」という所。確かに「これがほしい!」と思ったときに、それがすぐに手に入るわけではないのが島。

クイックルワイパーの代わり!とシェアメイトが作ってくれた
オオワキワイパー2代目。掃除で大活躍中🧹

こんな風に、身近にあるものを工夫してなんとかしよう!と創造力を働かせて暮らしていくのも島という環境の面白さだと感じます。(もちろん、ネットショップも使いますし、クイックルワイパーも売ってあります。)

また、同期や同じ世代の人が多いことも居心地の良さを生んでくれているように感じます。突然島へ一人でやってきても、同じような若い人が居るから気軽に話したり相談できる。学生から社会人経験者まで幅広い層との関わりが持てる。そんな繋がりが島という少し特徴的な環境で暮らす1つの安心材料になっているのかもしれません。

―仕事編

そして、大人の島留学を紹介する上で欠かせない要素がもう1つ。
それが島での仕事です。

今回お話を伺った2人は、今回お話を伺った佐藤さんは移住検討ツアーの企画・広報・運営業務、木村さんは大人の島留学全体の広報・企画に携わっているとのこと。

移住検討ツアーで地元の方のお宅で昼食を頂いた時の写真

こちらの写真は、佐藤さんから紹介していただいた1枚。
印象的だったエピソードとともに紹介してくれました。

佐藤「この時、昼食を準備して下さった地元の人が、この機会(ツアー)をすごく喜んでくれたんです。参加者の人から来て良かったと聞けることはもちろん嬉しいですが、協力してくれた地元の方から喜んでもらえたり、参加者の人や地元の人がツアー終了後も連絡を取り合って下さったり。とっても嬉しかったですね。」

さらに、移住検討ツアーの企画を進める中で様々な気づきもあったと佐藤さん。

佐藤「島に来てからできた人との繋がりが仕事の機会にも繋がることがあったんです。そういった生活と仕事の境界線があやふやなのが良いなと。また、自分がやりたいことを口にすれば、その実現を助けてくれる人や背中を押してくれる人が島には居ると感じます。」

岩がきの生産現場へ

続く木村さんからはこちらの1枚。

木村「1番最初に広報画像を作らせてもらった時の画像です。今回の京都イベントでは企画・広報・運営まで携わらせて頂いたのですが、その中でも広報が1番難しくて。今日を迎えるまで不安だらけでしたが、なんとか協力して頑張れたなと思い選びました!」

また、こういった業務の傍らで島の最前線の現場で働くことも多いのが大人の島留学の特徴。木村さんは、海士町にあるCAS凍結センターへ現場支援という形で週2回行っていたそうです。

木村「海士町を支えている産業を少しでも自分が関わらせてもらえたことがとても良かったです。CAS凍結センターは、地元の人が多く働いていて地元トークをそばで聞きながら作業していたので、海士町のリアルを知ることができたなあと思います。」

人手不足・担い手不足が課題となっている”島のまちづくりに最前線で携わる”からこそ大人の島留学生・島体験生の関わる面は広いです。

とにかく動いて、考えて、また動いて、取り敢えずやってみる。そんな繰り返しの中で得たものは原体験として、島を離れた後も自分の中に残るものになるのかなと感じています。

さて!ここまでがイベント前半。
休憩を挟んで、イベント後半は個別相談会を開催しました。

個別相談会では、4つのブースを設けご自身のニーズに合った場所へ移動していただき、お話していただきました。

島の教育・受け入れ事業所ブース
イベント会場で面接が始まる場面も

トークセッションでは深掘れなかったテーマや参加者の皆さんの素朴な疑問にお答えする形で相談会を進めました。

また、イベントの終わりには現在募集している短期間滞在プランや移住検討ツアーのご案内をさせていただき、京都イベント第1部の「就職でも、転職でもない”大人の島留学”とは?」は閉幕しました。

~参加者の皆さんからの感想~
大人の島留学を運営されている方や、実際に島に住んでいる方の話を聞けて、具体的に島暮らしのイメージを膨らませられました。ありがとうございました!(参加者女性より)

島にいる時にあまり話を聞く機会のなかった話を聞くことが出来たため。教育についても少し関心があったのですごく勉強になりました。(島体験OBより)

今回偶然が重なり参加させていただき、リアルな海士町での暮らしや働き方をお聞きすることができて、最後まで有意義な時間を過ごせました。 永住するかは決まってなくても、とりあえず移住も歓迎ですと言ってくださったので、気が楽になりました。※一部抜粋(参加者男性より)

おわりに

「就職でも、転職でもない”大人の島留学”とは?」というテーマでお届けした今回の京都イベント、いかがだったでしょうか?

これからの選択肢を考えるきっかけや”島”を知る機会になっていただけたら嬉しいです。そして、皆さんと”島”でまたお会いできる日が何よりも楽しみです!

以上、2023年2月11日に行われたの様子でした。「就職でも、転職でもない”大人の島留学”とは?」へ、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!

そして、最後までお読みいただきありがとうございました。

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