【双日株式会社様】オンボーディングを目的とした新入社員研修でアートを使い本質的な自己理解・他者理解と、5年後の目指す姿を明確化する
本事例のサマリ
プログラム実施の目的
①入社直後である4月1週目、配属前のタイミングで本質的な自己理解・他者理解を促すこと。
②自己開示を通じた他者との関係構築や同期間の繋がりを深めることで、多様な価値観や考え方を知り、そのどれもが認められることを認識すること。
新入社員がプログラム体験から得たもの
①入社直後の自身の思いや考えを絵に落とし込むことで自分の意識を確認し、これから業務で意識していきたいことや習慣化していきたいことが明確になった。
②アートならではの心の奥に踏み込んだ自己理解・他者理解で、本質的な部分で人と向き合うことができた。密度の濃い対話や関わりを通して、刺激を受けあうことに加えて、お互いを尊重し合うことの大切さを体感できた。
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双日株式会社様にて2024年度の新入社員研修を開催し、122名の新入社員の方にご参加いただきました。
今回はプログラムをご導入いただいた双日株式会社 人事部 人材開発課の渡邊様、東山様、実際に当日プログラムにご参加いただいた、新入社員の古藤様にインタビューさせていただきました🙌
🔻双日株式会社
自己開示・他者理解を通して、
同期間での繋がりや関係性を
深めて欲しい
まず、今回プログラムの導入を企画頂いた渡邊様、東山様にお話を聞かせて下さい。
ーー新入社員様向けに、アートを使った研修を導入するのは初めての試みだったかと思います。弊社のチームビルディングプログラムを、新入社員研修の位置づけでご導入いただいた背景や決め手、期待していたことがあれば教えてください。
東山様:弊社では、同期間の繋がり、関係性の強化を、若手社員のオンボーディングや働く上での心の支えとなるといった観点から重要視しています。特に部署への配属後は、同期との繋がりも希薄になりがちで、120人規模の社員達が一堂に会する機会は中々ありません。
新人研修期間中、いかに同期間の繋がりや関係性を強くできるか考えており、互いが自己開示することや、他者を本質的に理解する研修にしたいと考えていた時に、貴社のプログラムを知りました。
講師の鎌田さんによる体験会を人事部のメンバー向けに実施いただいた際に、絵を介することで自己表現のハードルが下がり、ありのままの自分でワークに取り組むことができたため、非常に有用だと感じました。アートを研修に活用することは、我々としても初めての試みでしたが、上層部も興味を示しやってみよう!ということになり、今回導入させていただきました。
ーー東山様と渡邊様自身が、研修をつくられる上で特に大事にしたいと思っていたことがあれば教えてください。
東山様:我々人事が求めていそうな答えを出すのではなく、新人達が本質的に互いを理解し、様々な価値観や考え方を知ること、そしてそのどれもが認められることを認識できる研修になることを期待していました。
渡邊様:24年度の新入社員は学生時代の3年間がコロナ禍だったこともあり、対人コミュニケーションの希薄さが顕著に表れる代。そのため、配属を見据えて主体的に研修に参加して欲しい、自分という人間としっかり向き合って欲しい、という想いがありました。
一方で、個人のWillが先行しすぎないようにしたいという想いもあったため、新入社員が目指すべき姿や会社としての戦略を上手く自分ごととして落とし込めるよう、プログラム内容についてご相談しカスタマイズする形で実施いただきました。
アートを手法とすることで
「人事が求める答えを出さなきゃ」
という意識が働かず
本質的な自己開示に繋がる
ーー当日、プログラムを受講している新入社員の皆さんの反応を、どのようにご覧になられていましたか?
東山様:導入検討当初は、絵を描いて楽しいだけの場で終わってしまう懸念も挙がっていたのですが、当日の新入社員のワークに取り組む姿勢は、想像していたもの以上でした。
我々の意図する部分が伝わるよう、プログラムをカスタマイズしていただいたこと、当日各グループのフォローも偏りなく行っていただいたことで、新人同士積極的なコミュニケーションが生まれたと思います。
また、我々が今まで実施してきた自己開示プログラムとは全く異なり、「人事が求めていそうな答えを出さなきゃ」といった、正解を出そうとする意識が良い意味で働かなかったように思います。
渡邊様:言語化するのが苦手な人がいるように、絵も得意不得意があると思いますが、それだけではない物理的な垣根を越えた感覚的な新しいワークだと思いました。
新入社員にとったアンケートでは、「自分の感性を評価してもらうことがすごく新鮮だった」「異なる価値観を持つ人と働けるのが今後楽しみになった」という、この研修だったからこそのプラスの声がありました。他者との価値観の共有と自己開示という意味で、非常に良かったと感じています。
ーー今回の研修の目的として、「自己開示」「相互理解」というキーワードがありましたが、働く上でこの2つは、どのような観点から大切だと考えていますか?
東山様:総合商社の特性上、一人で仕事を完結させることは少なく、部署の人はもちろん、部外や社外の人も含めて様々な方を巻き込みながら、新しいビジネスを作っていく必要があります。そのため、自分のことを理解してもらうことが非常に求められます。また一方で、相手のことも理解して一緒に仕事を進めていく姿勢が大事だと考えています。
渡邊様:弊社は、グローバル会社、グループ企業と関わることも多いため、1年目から任される業務の幅が広いといった特徴があります。そのため、業務における人とのコミュニケーションで質の高い対話をすること、その質にこだわるためにも自分で自分のことを知っておく必要があると考えています。新入社員達が、人との向き合い方やストレスマネジメントを理解することは、配属前の一段回目としてすごく重要だと感じています。
誰も正解がわからないテーマと向き合い
多様性を感じ、受容する
ーー今回プログラムでは、「わたしにとって信頼・自律とは」「5年後のわたし」をメインテーマとして設定しましたが、いかがだったでしょうか。
東山様:「信頼」「自律」というキーワードを絵に落とし込んだこと、また、将来像を考えるきっかけとして「5年後のわたし」を描き言語化するプロセスは、誰も正解がわからないテーマに個々人が向き合い、自分なりの解釈で素直に表現し、それを他者にも共有する体験になったと思います。
同じ「信頼」「自律」「5年後」という言葉でも、その背景には1人1人違う多様な価値観があることを認識し受容するということにも繋がったのではないでしょうか。
渡邊様:抽象的な概念を自分ごと化して考えること、そして、会社の色としての多様性について、アートでの表現を通して体感してもらえたのではないかと思います。
ーー今回、新入社員研修としてご導入いただきましたが、こんなシーンでも活用したい!こんなフェースでの活用も有効かも、といったアイデアがあれば教えてください。
渡邊様:組織再編後の部内でのチームビルディングや、管理職の研修、内定者段階での同期仲醸成のためにも、このプログラムは導入できるのではないかと思います。
また、先輩・後輩といった現場での経験値の差は関係ない、唯一無二な研修でもあると感じたので、あえて年次関係なくシャッフルして価値観や経験が異なるメンバーと体験する面白さや良さもありそうですね。
これから社会人として
自分がどう在りたいかを
認識する機会に
続いて、実際にプログラムをご受講頂いた2024年入社の古藤様にもお話を伺います。
ーープログラムの印象的だったところなど、ご受講いただいた率直な感想を教えてください。
抽象的なテーマを絵にして相手に伝えることは自分と向き合うことに繋がりました。絵や言葉に落とし込むことで自分の想いを確認でき、これから意識していきたいこと、習慣化していきたいことが明確になりました。
アートという、心の奥に踏み込んだ形で自分自身と向き合うことができ、その姿勢のまま他者へ自己開示をすることで、相手のこともより深く知ることができました。他者との関係における密度や濃さが、これまで行ってきたグループワークとは大きく違いましたし、同期の想いや考え方から良い刺激を得られました。
ーー「信頼」と「自律」というテーマをあえて抽象的に表現するのは難しい部分もあったかと思いますが、今振り返ってみてどんなことを感じますか?
これから働く上で意識していく必要があるテーマだと考えていたので、自分と向き合いながら自分なりの答えを出すこと、そしてその後にグループのみんなと意見交換することで、他の人の考えや意識も知ることができました。それによって更に自分の考えをブラッシュアップすることができたので、テーマへの理解がより深まりました。
自己と他者をバランスよく
尊重する姿勢を大事にしたい
ーーグループメンバーの意外な一面や表現など、印象に残っていることがあれば教えて下さい。
「静かなタイプで自分の意見を人に伝えることを得意としない方なのかな」と思っていた方と絵を見せあいながら話をした際に、絵のタッチや色に情熱や優しさが表れていて、自分の中での認識とギャプがありました。描いた絵を見せあって共有したからこその気付きであり、相手の深い部分まで知ることができました。
また、「社会人になって新しい環境で色々なことを吸収していきたいという気持ちはあるものの、自分の中で大事にしたい軸はブラさずにピュアなまま成長していきたい」と話された方がいて、純粋に素敵だなと思いました。
ーープログラム中に感じた、自分らしさやそのプロセスについて覚えているものがあれば教えて下さい。
私は普段、自分の本質的なところを人に直接伝えることを得意としない性格です。ですが、今回のワークを受講する中で、考えていることを自分の中だけで完結するのではなく、自己開示して周りに伝えていくことで新たな気づきや学びがありました。私にとって新しい挑戦と体験であり、成長に繋がったと思います。
ーー今回のプログラムの体験を通して、古藤様が今後社会人として働く上で大事にしたいことがあれば教えて下さい。
自分と向き合うことはもちろん、自分が関わる相手や周りの方が大事にしたいことを想像し、それを尊重する姿勢を大事にしたいです。今回プログラム中に体感した「自分と他者の両方をバランス良く尊重すること」を実践できる社会人でありたいと思います。
ーー渡邊様、東山様、古藤様、今回はお話しいただきありがとうございました!
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チームビルディングプログラムについて
組織課題をヒアリング後、オーダーメイドでプログラムを作成しアートを通じて参加者同士の距離をぐっと縮めるチームビルディングプログラムをご提供しています。
描くと言っても、絵心は一切不要なのでご安心ください。
おとなの図工クラブプログラムの最大の特徴は、描いて終わるのではなく、その後に対話をするところにあります。描いて対話するプロセスを通じて、今まで知らなかった相手の新たな一面を知ることが出来たり、自分でも気づかなかった本心や気持ちに気づくことができ、自然と相互理解を深めることができます。
研修・交流会・全社イベントまで幅広い要望に対応が可能!
参加者(内定者・新入社員・リーダー層・マネジメント層)に合わせてプログラム・進行をプランニングいたします。少人数~100名様規模まで、オンライン・オフラインともに対応しております。
ご相談いただいた後、最短で2週間後の開催可能。参加人数、実施内容に応じてお見積を出させていただきます。
オンライン・オフラインともに対応しておりますので気兼ねなくお問い合わせください。
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会社概要
会社名 合同会社anohi
代表者 鎌田 奈那美
所在地 東京都目黒区中目黒1-1-17-708
HP https://anohiinc.com/
Mail info@otonanozukoclub.com
設立 2018年7月6日
事業内容
各種イベント、研修及びセミナーの企画、制作、運営、管理
人材育成及び職業能力開発のための教育事業
カルチャー教室等の企画及び運営に関する事業
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