おてらのタッケイさん

石川県金沢市にある浄土宗の弘願院と法船寺のタッケイです。 山口〜京都〜石川と様々なご…

おてらのタッケイさん

石川県金沢市にある浄土宗の弘願院と法船寺のタッケイです。 山口〜京都〜石川と様々なご縁に導かれて石川県へやってまいりました。 「吉水流詠唱(よしみずりゅうえいしょう)」という浄土宗の御詠歌や和讃のお歌の心を中心により仏教を身近に感じていただけるようご紹介いたします。

マガジン

  • 浄土宗のお歌の心「吉水流詠唱」

    浄土宗には様々なお歌を通じて教えを学んだり、様々な仏教行事の理解を深める方法があります。 五七五七七の和歌にメロディを付けた 「詠歌」 七五調の詞にメロディを付けた 「和讃」 お歌の心を味わい身体で表現する 「舞」 それらの総称を「吉水流詠唱」といいます。 ここでは吉水流詠唱の説明から浄土宗にある詠歌・和讃の詞をもとに、各お歌の心をお伝えさせていただきます。 僧侶も一般の方もお歌を通じて心を一つにすることができる尊いものです。 皆さまも浄土宗の御詠歌をはじめてみませんか?

最近の記事

【ともいき護美ひろい】と周利槃特

 本日から8月に入りました。暑さの本番はこれからですのでどうか引き続き、こまめな水分補給をお願いします。  テレビを付けても明るいニュースが少なく感じてしまいます。テレビの中でも批判合戦、そしてそのテレビを見る我々のお茶の間でも自分がコメンテーターになったかのようにさらに批判が続く、、、そんな我が家を省みる今日この頃であります。  そんな中、7月30日に3年ぶりとなる北國花火2022金沢大会が開かれました。夏の風物詩でもある花火を見ると夏だな〜と改めて実感します。花火は咲

    • ~争いのない世の中を願って~平和和讃とともに

      本日はお参りいただき誠にありがとうございました。 連日暑い日が続いています。1951年の統計開始以降初の6月の梅雨明けだそうでございます。異常気象が異常ではないのではと感じてしまいますが、そんな中、こうして法船寺・弘願院のお盆の法要にお参りいただけましたこと、誠に尊いことでございます。法要でとなえたお念仏の功徳を各家の先立たれた諸精霊にふり向ける(回向)させていただきました。 さて、今日はどのようなお話をしようかと数日前から考えておりましたが、ある日の夜にニュースをみており

      • 浄土宗のお歌の心を味わう「花まつり和讃」

        仏教を開かれたお釈迦さまのお生まれになった4月8日に、その誕生を祝う行事を灌仏会(かんぶつえ)と申します。 別名としては降誕会(ごうたんえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、浴仏会(よくぶつえ)とも言われますが、一般には「花まつり」という言葉が親しまれているでしょう。 白い像の上に飾られた花御堂の中におられる小さなお釈迦さま(誕生仏)に甘茶をかけてお釈迦さまのお誕生をお祝いする、そんな経験をされた方もおられるのではないでしょうか? この「花まつり」におとなえする和讃が「花まつり

        • 浄土宗のお歌の心を味わう「増上寺和讃」

          日本の首都東京に位置しながら600年の歴史を持つ念仏道場としての増上寺の今昔や、境内の建造物を賞賛する思いを和讃の形にしたものが「増上寺和讃」です。 1番 紫金の甍 朱の門 樹々の緑に 色映えて  首都の空に 聳え立つ これぞその名も 増上寺  三縁山の 晴れ姿 【最高の金色である紫磨金色、そのような瓦でふかれた大殿の屋根や、朱塗りの三解脱門が樹木の緑色に映えています。日本の首都・東京の空に聳え立つ浄土宗の大本山。その名も三縁山増上寺と称します。美しく荘麗な姿です。】

        【ともいき護美ひろい】と周利槃特

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        • 浄土宗のお歌の心「吉水流詠唱」
          5本

        記事

          浄土宗のお歌の心を味わう「法然上人御忌和讃」

          お歌の解説浄土宗を開かれた法然上人を偲び、そのお徳を讃える法要を「御忌(ぎょき)」といい、その思いを形にしたものが「法然上人御忌和讃」です。 1番 承安五年の 春なかば 都の花に さきがけて 濁世を救う 声あらた 専修の門は 開かれぬ 【承安五年(1175)の春なかば、法然上人は浄土宗をお開きになられました。それは都の花が咲くことにさきがけてのこと、濁り汚れたこの世を救う新しい声、お念仏の声があがりました。専修念仏(専ら阿弥陀仏のみ名をとなえる念仏の行を修すること)の門で

          浄土宗のお歌の心を味わう「法然上人御忌和讃」

          浄土宗のお歌の心を味わう「月かげの御詠歌」

          浄土宗には宗歌として法然上人の和歌があります。 月かげの いたらぬ里は なけれども  ながむる人の 心にぞすむ とされる法然上人御作のものです。このお歌の意味は、「月の光は、山にも里にも隈無く照らしていますが、ただこれを眺める人だけに美しく澄んだ月を賞でることができます。同じように、阿弥陀さまのすべての人を救おうとされるお慈悲の光は、阿弥陀さまの御心をいただいてお念仏を申す人のみに宿り住し、澄みわたるのであります。しっかりお念仏に励みましょう。」 という我々が普段から大切

          浄土宗のお歌の心を味わう「月かげの御詠歌」

          浄土宗のお歌の心を味わう「吉水流詠唱」

          はじめに御詠歌(ごえいか)って聞いた事がありますか? 端的に言うと「仏教音楽」の一つです。日本の仏教には多くの宗派がありますが、各宗派毎に宗祖や高僧の残した五・七・五・七・七の和歌や七五調の詞にメロディを付けたものの総称であります。 各宗派で「〇〇流御詠歌」という流派がありますが、浄土宗では「吉水流詠唱(よしみずりゅうえいしょう)」と呼びます。浄土宗のみ教えだけでなく、仏教のみ教え、お彼岸やお盆など日本の仏教行事など、それらの行事の由来や意味合いを「お歌」を通じて理解できる

          浄土宗のお歌の心を味わう「吉水流詠唱」

          うばう わけあう

          先日子どもとブロックで遊んでいました。 30ピースほどのブロックで子どもはアンパンマンのキャラクターの「だだんだん」を。私は飛行機を作っていました。 お互いブロックを使うので数が足りず、子どもはお好みのキャラクターが完成しません。そうすると子どもは何も言わず私の作りかけの飛行機の一部を崩しにかかりました。  「父ちゃんまだ作ってる途中やで。やめてや。」 子どもはお構いなしに私のブロックを奪い取ろうとしてきます。そんな子どもに、 「〇〇(子どもの名前)が作ってる途中に

          寺報が出来あがりました

          弘願院の寺報の『安養〜弘願院だより〜』の 第十一号を作成しました。 弘願院では寺報として 「安養(あんにょう)~弘願院だより~」 を発行しております。 安養とは「安養世界」「安養国」という言葉があるように、阿弥陀如来さまがおられる「極楽浄土」の別名のことです。 また、弘願院の山号でもあります。山号とはお寺の別の呼び方でもあり、弘願院の正式な名称は 【安養山 弘願院(あんにょうざん ぐがんいん)】といいます。 第一号を作成したのが2019年の3月でした。 この寺報を発行

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          お寺の住職がnoteを始めるワケ

          1.自己紹介石川県金沢市にあります浄土宗の弘願院(ぐがんいん)というお寺を護らせていただいておりますタッケイです。現在は弘願院というお寺の住職をしながら、同じ金沢市にあります法船寺の副住職をさせていただいております。そんな私ですが、不思議なご縁に導かれてこの私は石川県へまいりました。 生まれは山口県下関市。下関市の外れにあるのどかな田舎のお寺の次男として生まれました。 大学から京都の佛教大学で学び、4年間の学びの中で浄土宗のお坊さんの資格を取得。 その後はそのまま佛教大学に

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