嗚呼なんて面倒な幽霊屋敷:3.
3.はたと気が付けば、なぜか埃っぽい床に転がっていた。慌てて立ち上がろうとしたけれど、どうも視界がぐらぐらして落ち着かない。転がっていた懐中電灯を拾い上げて、ふらふらしながら部屋の外に出た。倒れた、感じはなかったのにな。でもあちこち痛む体は床にひっくり返った事実を主張していたし、実際、意識は飛んだんだし。貧血かな。ともかく広い部屋だ、広い部屋。さっさと探して座って休んだほうがいい。
しばらくあちこちを覗いて奥へ進んでいくと、一つだけ、他の部屋の倍ほどある部屋があった。一番奥