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「あなたは強いね」と言われるたびに

私は仕事として、たくさんの人の前で自分の病気や経験について話すことがあります。
そのたびに「私があなたの立場になったとしても、あなたのように強くいられるかはわからない」と言われることがあります。友人にもたまに「あなたは強いよね」と言われたりもします。そう言われるたびに、私の心にはなんともいえない“もやもや”が現れるのです。

「強い」って、なんでしょうか。

「病気や障害をもちながらも前を向いている姿」=「強い人」なのでしょうか。
私は別に鋼のメンタルではありません。もしそう見えているのだとしたら、気を強く持たなければ生けていけない、そうせざるを得ないだけで、それは今の環境や社会が私をそうさせているのかもしれません。
私だって、どうにもならない理不尽なことに怒ったり悲しんだり傷ついたり、他人を羨んだりもします。病気をもってしばらく経つ今でも、「どうして私がこんな病気に・・・」と落ち込むことだってあります。時々というか、もうしょっちゅう。
「なんやかんや上手くやれていそう」と見られる裏にはそんなマイナスな感情もうじゃうじゃ隠れているし、今進んでいるこの道をどうにか正解にしようと、毎日それなりに必死なだけなのです。

私が自分の経験を話すときに、よく「自分ごととして考えてみてほしい」と言うのですが、強いとか弱いとかそういう基準で見られているということは、その人にとって私が話す経験談はまだ他人ごとで、本当の意味での自分ごと化がされていないんだろうなと思います。
私と似たような立場にいる人には強いだの弱いだのとは言われることはあまりないので、それはきっと、そういう人には私の気持ちを自分ごととして考えてもらえやすいからかもしれません。

以前も似たようなことを書きましたが、伝えては学んでの繰り返しです。
もっと話し上手になりたい!

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