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あの日から、私は宇宙人にでもなってしまったのか

私は社会人になってから難病をもちました。確実な原因もわからず本当に突然のことで、「昨日まで元気で自由な体だったのに、どうして?」という思いでいっぱいでした。

体が不自由になった途端、杖を持った途端、周りからの「私を見る目」が変わりました。
突然不自由さを感じるようになってしまったあの日から、私はまるで宇宙人かのような、別の生き物として扱われているのでは?と感じることが多くなったのです。「障害をもつ方」なんてご丁寧に接されることが、少し寂しい。

自分の経験から言うと、体が健常なことと、病気や障害をもっていることに、「そっち側」も「こっち側」もないと思うのです。
私のように、病気や事故などで突然身体に変化が起きてしまう人は沢山いて、誰にだってその可能性はある。老いによる変化だってある。

病気をもっても、体に障害があっても、中身は「病気をもつ前」と別人になったわけではなく、そのままの私です。
病気になってからも仲良くしてくれている友達は、日常的に私と接することで、「元の私に病気による不自由さや苦しみが足されただけで、私そのものは何も変わっていない」と感じてくれている(はずだ)と思っています。

身近にそういう困りごとや不自由さを抱えている人がいないと、「何に困っていて、どうしたらそれを解決できるか」はなかなか考えられないだろうし、どうしても「他人ごと」になってしまうし、想像だけでは限界があると思います。

「障害者」などと一括りにされがちですが、病気だけが私の全てではありません。その「障害者」それぞれに人生があって、暮らしがあって、考え方も色々ある。

どうしたら、あなたと私は同じ人間で、私には病気だけではない暮らしがあるということをわかってもらえるのか。どうしたら「自分ごと」として感じてもらえるのか。伝える側も工夫していかなかれば…と日々考えています。

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