Aqua Timezのホワイトホールだった

思ったより長い文章です、回転寿司のテーブル席を待ってる間に読めるくらい。

100円ショップに行ったときに店内でAqua Timezの曲が流れていた。曲名が思い出せなかった。だいすきなのに。古い曲なのは分かる。歌えるのに。そのあとにORANGE RANGEの以心電信が流れた。懐かしさでしにたくなった。小学生のときはORANGE RANGEの『musiQ』というアルバム1枚をCDプレーヤーでずっと聴いていた。その10年後ぐらいに私はヤバイTシャツ屋さんがすきになっていて、ORANGE RANGEと対バンという最高な組み合わせのライブで初めて生でORANGE RANGEを見た。大御所を見た気分だった。生で見られることあるんだ、みたいな。そこにはORANGE RANGEの古参のファンらしきひとがたくさんいた。守ってきたんだこのひとたちが。

帰ってきてiPodからAqua Timezを探し、『風をあつめて』のアルバムから"ホワイトホール"を見つけた。そうだ、あの曲はホワイトホールだ。

私はAqua Timezがずっとずっとすきだった。中学1年生から好きになりCDを買ってファンクラブに入ってライブにも行き、解散するまで約12年ぐらい追いかけていた。中学1年生のときにミュージックステーションで"決意の朝に"を歌っていて衝撃を受けた。その話しを友達にしたらその曲が入っている『風をあつめて』を貸してくれた。そこからはまった。暗いポジションにいる私にとても刺さった。曲の良さはYouTubeにたくさんMVがあるので見てほしいです。

ずっとファンだったから言うけど、Aqua Timezは世間的には少しネガティブイメージみたいなところあったと思う。揶揄されるというか。等身大のラブソング、決意の朝に、千の夜をこえてでヒットして消えたみたいな。そのあと虹で帰ってくるけど。決意の朝にと虹で紅白に2回出てる。Mステに確か虹で2週出た記憶があるんだけど誰か覚えてないかな。今となっては紅白もMステも価値というか存在が変わってきたけど昔は出るだけで認められている感がした。それでも世間的には一発屋やニット帽のイメージだったんだろうなあ。ニット帽は太志くんがのちに癖毛を隠していただけと判明します。髪を切って帽子を脱いでからの垢抜けがすごいです。絵はがきの春とかGRAVITY0とかエデンのMVの太志くんはほんとにかわいくてあやういです。エデンのときは撮影のために大好きなラーメンを我慢して痩せなきゃいけないと苦労していたっけな。

そんな世間のイメージのせいで私は表向きにAqua Timezがすきだ、というのは気が引けていた。すきということで私も、Aqua Timezも、バカにされたくなかった。Aqua Timezに限らず自分がすきなものをアピールするということは恥ずかしいというか守りたいというか難しさもある。SNSでマウントの取り合いなんてしたくないし。でも今となっては、もっと大きな声で言っていたら解散しなくて済んだのではとも思ってしまうよね。解散ライブのときにOKPが満員の横浜アリーナを見て「お前らこんなに今までどこに隠れてたんだよ」って言ってた。みんな陰ながら応援していたのかもしれない。

大学1年生のときに友達の友達で話していた子にすきなアーティストを聞いたとき「えっと…」と少しためらってから「遊助…がすきなんだよね、上地雄輔の。変だよね」と言われてすごく気持ちが分かったから私は強めに「良いと思う!!」と言った。好きっていうのは素敵なことだからね。Aqua Timezの千の夜をこえてを聴いてください。あとは風に吹かれてという曲も。

芸人の解散ラッシュでの論争があった。「解散するとなったら悲しんでるけどその人のこと応援していたか?」「すきだったらすきとアピールするべき」みたいな。確かに売れてない芸人なんて、ひとりでもライブに来てくれたり、告知をリツイートしてくれたり、面白いとツイートしてくれるだけで、生き延びられる可能性は増えると思う。こんな私だって応援してくれる人がいる、好きといってくれる人がいるから簡単に辞めるなんてありがたいことに言えなくなった。恩を返さなきゃと思うんだ。

Aqua Timezのこと、ずっとすきだったけど一時期からなんとなく離れたときがある。ライブを見に行っても疲れなくなったのだ。高校生のときは満足感があったのに大学生になったらなんかふわっとしていた。激しい曲をたくさんやるバンドではなくバラードというか落ち着いた曲が魅力ではあったし、ライブハウスでスタンディングよりもホールで席がある会場でやることが多かったけど、それを考えてもなんか物足りなくなった。ある日、Aqua TimezとSHISHAMOのライブが重なって私はししゃものライブを選んだ。アクアのほうは追加公演だったというのもあるけど。

新曲が出るペースが遅くなり、CDの発売が少なくなり、配信限定にしてみたり、バンド内で別のメンバーがボーカルやってみたり、サポートキーボードを入れてキーボードを二人にしてみたり、バンド外で新しいバンド組んでみたり、ソロ活動をしてみたり。悩んでたんだろうなあ。もともと太志くんとおかぴは好きな音楽のルーツが違って、邦楽好きとメタル好きだったけどおかぴが太志くんの才能を信じて合わせてくれたらしい。方向性の違いは出会ったときにすでにあった。キーボードのまゆちゃんも本当はベースがやりたかったけど、おかぴには負けると思って諦めたらしい。みんなが太志くんのために支えてたバンドのような気がする。1番年下で。ずっとボーカルで。センターで。看板と責任を背負っていたんだろうなあ。

いつからか太志くん以外のメンバー4人はTwitterを始めた。そしてファンクラブのコラムをほとんど更新しなくなった。太志くんだけがずっとひとりで更新してくれた。Twitterを頑なにやらないと言っていた。解散ライブ当日にアカウントを開設していた。それはきっとAqua Timezのファンクラブがなくなるからだったのかな。おかぴが別のバンドでライブをやっていた日に、太志くんがコラムで「他のところでPartyしてんじゃねえよ」みたいな感じの文章をあげていた。このあたりから雲行きは怪しい気がしていた。

バンド結成12年周年ライブを渋谷でやったときにinstagramにはまったおかぴがライブのMC中にインスタライブを始めたときは引いた。太志くんも嫌だったと読み取った。結局インスタライブを切り忘れて未発表の新曲が流れていたらしい。コラムを更新しなくなったのも、こうやってライブを配信で垂れ流すのも、お金を払ってファンクラブに入っているひとやお金を払ってライブを見に来ている私たちにダメージがあることを考えてほしかった。自分はホームを大事にしているのに他のところでPartyされたら嫌だよな。解散直後におかぴが新しいバンドを結成して動いていたのもショックだった。さすがにこれはわりと批判されていた。おかぴは「前を向いちゃダメなの?」みたいなこと言ってたけど、あまりにも早かった。おかぴは純粋で良い人で天然で面白いです。Velonicaのベースめちゃくちゃかっこいいです。太志くんと出会ってなかったらAqua Timezが生まれてなかったのだから。すきだったからこそ言っています。

前任のドラマーが抜けて、後から入ったドラムのタッシーと太志くんが仲良くなったのがすごく見ていてうれしかった。太志くんの地元の岐阜にひとりで12月のひまわりという曲のMV撮影に行くときにタッシーも一緒に付いていっていた。特典映像のためだとしても仲良かったからタッシーだったんだろうな。もともとおしゃべりなタイプじゃなかったと言っていたタッシーがバンドをまとめたりライブ中の進行をしたりしていた。他のメンバーが控えめだったのもあるだろうけどタッシーの人柄とポテンシャルが良かったんだろうな。解散後の選んだセカンドキャリアを見てもそう思う。そんなタッシーに太志くんは支えられていたと思う。本当にタッシーがいてくれて良かった。12月のひまわりのMVの中に、5人で歩く背中のシーンがある。そのときの太志くんとタッシーを見てほしい。

その雲行きが怪しかったPartyコラムから半年後ぐらいに解散をするという発表のメールが来た。私は渋谷にいてindigo la Endのライブの会場で開演まであと15分くらいのときだった。そのときの絵音さんの歌は染みたなあ。帰りにコンビニでハンバーグドリアを買って家に着いてテーブルに置いてシャワーが済んだら食べようと思って母親に「これ私のだから守っといてね」と言っていたのに出てきたら父親に食べられていた。最悪だった。泣いた。解散発表では泣かなかったのに。せめて美味しく食べてくれたなら許せるのに荒っぽく空容器がゴミ箱に捨ててあったのが悔しかった。父親はそういうとこがある。兄が買っておいたすきなアイドルがプロデュースしたうどんを勝手に食べてパッケージや説明書をぐちゃぐちゃにして捨てていた。最悪だ。なぜ他にも食べるものがあるのにそれを選ぶんだ。無意識なんだろうなあ。ぐちゃぐちゃにするなせめて。分かるだろ。理解できない。

ちなみにハンバーグドリアを食べられて大泣きする私を見かねた母親が一緒にセブンイレブンをはしごして探してくれた。すきなバンドが解散してしまう悲しさを母親は分かってくれる感覚がある。母親はずっとGLAYがすき。その影響で私もGLAYがすきだし、一緒にゴールデンボンバーをすきになった。『僕らの音楽』という番組で、Aqua Timezとゴールデンボンバーが共演したことがある。どちらもすきだったからうれしかった。そういうときに限って津波か大雨か地震か何かが起こって画面の下にずっと赤く点滅する日本地図が表示されていた。ゴールデンボンバーのボーカルの鬼龍院さんの声が太志くんに似ているという世間の意見から作ったAqua Timezの千の夜をこえてをオマージュした金爆の『万の夜をこえて』という曲がある。その話しもしていたし、喜矢武さんと大ちゃんがギター同士でX JAPANの話しで盛り上がっていてうれしかったなあ。あとその番組は草彅剛さんがナレーションをしていて、太志くんはSMAPに『だいじょうぶ』という曲を提供していたのでAqua Timezがセルフカバーをして番組で演奏してくれた。うれしかった。すごい良い曲だから聴いてほしい。SMAPが解散する年のAqua Timezのカウントダウンライブでも太志くんがこの歌を捧げますと歌っていた。SMAPも解散するし、嵐も活動休止するし、絶対なんてないんだな。

よく小学生のときに流行ったプロフィール帳の欄にもあった「初めて買ったCDは?」という質問。私はSMAPの世界に一つだけの花です。運動会で使ったからかなあ。今の子はこういう質問するとしたらなんだろうね?「初めてTikTokで使った曲は?」とかなのかな?

長くなっちゃったけど、Aqua Timezはずっとすきだった。最後のアルバム『二重螺旋のまさゆめ』に入っている"last dance"という曲にバンドの道のりと結末と今後が詰まっていると思う。解散ライブのタイトルにもなっている。解散ライブ見て欲しいな。音源も確かどこかのサブスクで聴けるはず。

Aqua Timezのあとに、ゴールデンボンバーをすきになり、ポルノグラフィティ、Base Ball Bearをすきになり、キュウソネコカミ、back number、SHISHAMO、KANA-BOON、ヤバイTシャツ屋さん、岡崎体育、打首獄門同好会、とすきなバンドが増えていきましたが私が思うのは、曲は大前提ですが、バンドグッズが可愛いと生き残れる、だと思います。キュウソとヤバTはたくさん買ってしまう。それでバンドが潤うならWin-Winだ。目にとまる可愛いグッズから知名度だって広まることもある。アクアは本当にグッズがださかった。すきだからいってます。ZEPPでのライブ前にひとりでロッテリアにいたら、隣の席にアクアファンが荷物を置いて席をとってレジに買いに行こうとしたのが目に入った。するとその女の人は私に気付いて睨んで買ったばかりであろうアクアのグッズの真っ黄色のクロックスをさっと隠した。いや盗らないわ。他人の物を盗らないしその真っ黄色はいらなすぎる。いつか自分に何かグッズを作るという機会があれば気をつけようと思う。

今の自分、"おおぞらモード"もまだ知名度は0に近いし表向きに好きと公言するには恥ずかしいだろうなあ。みんなに胸はってすきっていってもらえる存在になれますように。

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