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中山かず葉
2022年12月11日 18:41
ぼぉっとした状態で本を選ぶとき、やっぱり知っている名前の方に自然と視線が向かう。益田ミリさんの『今日の人生』という本を手に取って、そんなことを考えていた。それもまた、私の今日の人生。◇普段、何気なく過ごしている私たちは気にも留めていないけれど、”私”が過ごした時間は私だけのものだ。なーんのこっちゃ、と思う気持ちも分かる。だって、私もこの本を読むまでは本気でなーんのこっちゃ、
2022年11月19日 19:18
映画監督である彼女の作品を予告編で知ったからか、それとも彼女の姿をたまたま雑誌で拝見したからなのか。これといった理由は忘れてしまったが、常に西川美和という名が頭の中の大きなスペースを占めていた時期がある。図書館で見つけた『永い言い訳』という本に惹かれたのも、そこに見慣れた4文字があったからなのかもしれない。◇妻を失った男、”こども”でいられた日々を奪われた子供、自ら望んで実の名を捨