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自己紹介と弁護士としてのストーリー① ~なぜ「不動産を扱う中小企業の顧問業務」と「不動産オーナー・不動産会社などの抱える不動産トラブル解決」を中心業務としているのか?~

はじめまして。平成生まれの戦う弁護士こと坪井僚哉(りょうすけ)です。

「戦う弁護士」というのは、格闘家の弁護士という意味ではなく、依頼者や顧問先企業のために相手方や裁判所と戦い抜く、という意味を込めています。


第1 プロボクサーから弁護士へ

私はもともと高校一の落ちこぼれでしたが、15歳の頃からプロボクサーと弁護士の両方になるという夢を持っていました。そして、明治大学法学部在学中にプロボクサーとして後楽園ホールのリングに上がりました。
デビュー戦はTKO勝ちし、ありがたいことに新人王トーナメント(新人プロボクサー日本一を決める全国大会で、優勝者には日本チャンピオンへの挑戦権が与えられます。)の優勝候補にまで選んでいただきましたが、2戦目の直前、医療ミスで左拳をまともに握れなくなり、そこからはほぼ右腕一本で戦いました。2戦目も3-0の判定で勝ちましたが、二本の腕のみで戦うボクシングにおいて片腕をまともに使えないというハンデは埋め難く、3戦目は1-2の判定で敗れ、4戦目も1-2で敗れ、ボクシングに区切りをつけました。

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プロデビュー戦の写真。赤いグローブを着けているのが私です。(引用元:A blog of a troubled photographer様より https://ameblo.jp/the-senator/entry-11376045674.html )


引退後は我武者羅に勉強し、3年間の勉強で司法試験に一発合格しました。

司法試験受験生となってからしばらくはファイトマネーを切り崩しながらの貧乏生活で、1日の食費が100円という、今時珍しい苦学生でした。
https://www.townnews.co.jp/0301/2017/11/09/406345.html
1.2あった視力は4分の1になり、ストレスで胃潰瘍にもなりましたが、今はぴんぴんしています。

司法試験合格後すぐに弁護士にはならず、バックパッカーとして世界一周をし、北米・中南米・ヨーロッパ・中東・アフリカ・アジアと約30か国を回りました。観光地だけでなく、貧困地域やスラム、犯罪多発地域などの危険地域にも赴き、今の世界の現実を自分の目で見て回りました。
帰国後は野宿をしながらバイクで日本一周をしました。

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そして現在は、東京霞が関の法律事務所アルシエンで弁護士をしています。
https://alcien.jp/lawyers/others

そんな私の弁護士としての中心業務は、不動産を扱う中小企業の顧問と、不動産投資家・大家さんの抱える問題解決です。
これからnoteでお話するのは、その弁護士業務についてです。

①なぜ不動産を扱う中小企業の顧問と、不動産投資家・大家さんの抱える問題解決を中心業務としているのか?

②弁護士としての“5つ”の強み

③「経営者の孤独を埋める弁護士」

以上の3点ですが、今回は、①なぜ不動産を扱う中小企業の顧問と、不動産投資家・大家さんの抱える問題解決を中心業務としているのか?についてお話していきます。
ちょっと長くなりましたが、ここからが本題です。


第2 中小企業顧問業務に注力している理由

私の顧問は、不動産売買、仲介、管理、建売、買取再販といった不動産会社を中心に、リフォーム、水道、特殊清掃(遺品整理)、店舗設備のリースなど、不動産に関連する会社がほとんどです。
私は弁護士1年目で8社の顧問に就任しましたが、うち1社はグループ企業であり、グループに属する会社をカウントすると、およそ20社の法務を一年目から開拓・担当しました。この数は日本全国の同期の弁護士1300数十人の中でトップクラスだと思われます。そのくらい顧問業務には力を入れています。

中小企業顧問法務を中心業務とすることを決めたきっかけは、幼少期に祖父の会社が契約トラブルに巻き込まれ、倒産したことです。

坪井家は商売人の家系で、私の父も今小さいながらに会社をやっていますし、祖父も会社をやっていました。
祖父は戦時中から丁稚奉公をして、職人となりました。腕一つで何十年と育て上げてきた会社でした。
ところが、職人気質な祖父は腕は良くても法的知識や契約問題には疎く、そこに付け込まれ、私が小学校に上がった頃、半ば騙される形で契約トラブルに巻き込まれました。
詐欺まがいの契約だったようですが、それによって会社は倒産し、祖父と連帯保証人となっていた父は莫大な債務を背負いました。
当時私たち家族は三階建ての大きな一軒家に住んでいたのですが、家は借金のカタにとられ、私たち一家は家を失いました。それからは一家で広さ4畳くらいのプレハブ小屋に住んでいました。風呂もトイレもない、資材置き場の片隅に事務所として設置されたプレハブ小屋でした。
両親が頑張ってくれたおかげで、私たち兄弟は大変な思いはしませんでしたし、苦労もしませんでした。ましてや自分たちが不幸だなんて一度も思いませんでした。両親には本当に感謝しています。
ただ、両親はとても大変な思いをしたと思います。
何より、何十年もかけて育ててきた会社を失い、息子夫婦に多大な迷惑をかけてしまったという祖父の無念は計り知れません。

もし当時の祖父の会社に顧問弁護士がついていて、問題となった契約書をチェックしていたなら、そんなことにはならなかったでしょう。
会社が傾けば、従業員だけでなくその家族の人生にまで大きな影響が出てしまいます。
顧問弁護士を付けていない会社も多いですが、顧問弁護士の担う役割・機能は会社にとって極めて重要です。
私は、私の周りで、祖父や父のような大変な思いをする人をゼロにしたいのです。
経営陣の方にも、従業員の方にも、その家族の方にも、しっかりお金を稼いでもらって豊かな生活をしてほしいのです。
それが中小企業顧問に力を入れている理由です。

 
祖父が亡くなってからもう20年近くが経ちますが、私を可愛がってくれた祖父の無念を晴らしたいという気持ちが、私の原動力となっていることは間違いありません。


第3 数多ある中小企業の中で、なぜ不動産会社なのか?

中小企業顧問に注力している理由は上記のとおりなのですが、なぜ特に不動産を扱う中小企業の顧問(と不動産投資家・大家さんの抱える問題解決)に注力しているのか?
そのきっかけはとてもシンプルなものです。

それは、私の恩人が経営している不動産会社を支えるためです。

私は弁護士になる前から「弁護士になったら専門分野を持とう」と決めていました。
それは自分の背骨となる強みを身につけたかったのと、「専門分野の無い専門家ってなんだか頼りないなぁ」という気持ちがあったためです。
例えば、どんな怪我でもどんな病気でも治します、という医者がいたら胡散臭いと思われる方が多いと思います。何でもできますは何もできませんに近いのです。
医師は外科や内科、皮膚科といった具合に専門分野が分かれています。更に、例えば外科の中でも、あの病気ならあの人、と言われるような人がいれば、その病気にかかった時には診て貰いたくなります。
私はそんな人になりたいと考えていました。専門分野を持とうと思ったのはそのためです。

じゃあどの分野に注力して専門家を目指そうか、と考えていた頃、私がボクサー時代にお世話になった恩人がずっと勤めていた不動産会社を辞め、自分の会社を設立しました。
不動産会社の顧問業務や紛争解決業務に特化すれば、恩人の会社を支えて行けますし、自分も専門分野を作れるので、一石二鳥です。幼少期に家を取られたという経験からもともと不動産に興味があったので一石三鳥かもしれません。
そこで、不動産の専門家を目指そうと決めました。

そういった経緯があり、弁護士となった直後から現在まで、日常的に不動産案件を処理してきました。
自分の弁護士としての知識や立ち回りが大切な人の生活に直結するのですから、強いモチベーションをもって必死に不動産法務を勉強してきましたし、積極的に不動産案件を処理しています。

そして、そこで得た経験やノウハウは他の会社の顧問をやる際にも大いに役立ちます。
上記のとおり私の顧問には不動産関連会社が多いため、ある会社の顧問をやる中で得た知識や経験、ノウハウを、他社の顧問をやるにあたって活かし、そこで得たものをまた他社で活かす、という良いサイクルが構築されています。

現在では評判を聞きつけた別の不動産会社様方からのご依頼もあり、更に多種多様な不動産案件を扱うようになりました。

現在では、常に何かしらの不動産案件を処理しています。


また、不動産法務では幅広い知識や知恵が必要になってきますから、そこで得た知識や経験、ノウハウは、まったく別分野の顧問業務や紛争解決業務をするときにも大いに役立ちます。

これが、特に不動産を扱う中小企業の顧問と不動産投資家・大家さんの抱える問題解決に注力している理由です。


第4 不動産投資家・大家さんの抱える問題解決

注力する分野を絞って提供するサービスのクオリティを上げているのは、顧問業務だけでなく、紛争解決業務についても同様です。

私の顧問先の不動産会社には、売買や管理、仲介だけでなく、建売や買取再販を中心的にやっている会社もあります。それらの会社の顧問業務や紛争解決を通して得た知識を駆使して、不動産投資家・大家さんの抱える問題解決に注力しています。

例えば以下のような問題を解決しています。

・賃料を滞納している賃借人を追い出したい→建物明渡請求

・大家都合で店舗を立ち退かせたい/店舗を営業しているが、立退きを要求された→立退き交渉(※立退き交渉については立退きを要求された店舗側の弁護にも注力しています。)

・共有となっている不動産についての問題…共有不動産を取得して高く売りたい、自分の持分をお金に変えたい、など→共有物分割請求、(相続による共有の場合)遺産分割協議


第5 小括

以上が、①なぜ不動産関連会社の顧問業務と紛争解決業務を中心業務としているのか?の説明です。
①なぜ不動産を扱う中小企業の顧問と不動産投資家・大家さんの抱える問題解決を中心業務としているのか?
②私の顧問弁護士としての“5つ”の強み
③「経営者の孤独を埋める弁護士」

の中で①の文量が圧倒的に多いため、次回以降の②③はもっと短くなる予定です。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

次回の記事「自己紹介と弁護士としてのストーリー② ~顧問弁護士としての5つの強み~」でまたお会いしましょう!

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