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自分にとってのトレンドとセンスの話

最近本を読んだりInstagramを見ている時に、やたらと引っかかることがある。

センスが良いなと思って買った本でも、「~というデザインの服は身に付けないですよね?」「~なものは持たないですよね?」というような、これはセンスが悪いと決めつけている文章に出会うと少しがっかりしてしまう。確かに、自分でも、こういうのは選ばないなとか、似合わないなとか、ダサいなとか、判断基準はある。しかし、それを良しとする人もいる。私が着るとダサい服も、モデルさんが着ているとお洒落に見えたりする。センスは、その人のものだから、勝手に決めつけることは出来ない。

世のトレンドや流行に対しても、不思議に感じる。遅れているだとか、先取りだとか。美容師の友達が何人かおり、Instagramでもよく見かけるけれど、流行を取り入れるのが本当に早い。それは悪いことではないのだけれど、私からしたら、その流行に慣れるのに時間がかかってしまう。新しいヘアスタイルや服の形に出会ったとき、最初から良いと思えないことも多い。元々ベーシックなものが好きなことも影響しているのだろうけど、流行ってからしばらくしてみんなが身に付け出したら目が慣れてきて、良いかもと思えるようになる。でも、それでは遅いのだ。私が良いと思う頃には、次の流行がもう来ていて、それらは残らない。だから私は、流行を追いかけることはもうしていない。

私は自分が好んで地毛を貫いている。黒髪が好きだし、ブルベ冬の私には黒髪が似合っている。定期的に染め直すのがめんどくさいというのもある。それでもたまに見かける「黒髪は重いから~」等という文章に胸がちくりとすることがある。何かを勧めたいときに、もう一方を悪く言って下げることを良く思っていない。「黒髪も素敵だけど、このカラーも素敵ですよ」でいいじゃないか。

流行って誰が決めるのだろう。大元はファッション業界だったりするのだろうけど、それを後押ししているのは完全にそこら辺にいる人たちだ。流行を持ち上げ、以前のものは遅れていると言うことで流行は流行になる。次々と現れる流行に付いていこうとどんどん消費する。私は、好きな服を、自分が着たい服を長く大切に着たい。サステナブルに暮らしたい。そういった考えを持つ人もたくさんいるということが尊重される世界であって欲しい。

自分のために、自分の軸を持って、流行に惑わされずに、選んでいく。それが自分だけのセンスを磨いていく術だ。

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