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妄想 短編小説 ショートショート

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頭の中で妄想した少しだけぶっ飛んだ事を描いております。
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#妄想

妄想 短編小説 『6色 運動会』

心地よい秋風がやがて旋風となり、グラウンドを横断した。幼稚園の屋上から扇状に伸びた万国旗もバタバタと踊りだす。

今日は町内にある、ごく一般的な幼稚園の一般的な運動会である。

早速、入場門からは元気いっぱいの園児が入場してきてた。

この日のために新調したのであろう、真新しいビデオカメラを手に撮り身構えるパパや、保護者テントの最前列にて我が子に手を振りながらスマホを構えるママ。

各家庭様々であ

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妄想 短編小説 『配膳ロボット』

妄想 短編小説 『配膳ロボット』

様々な職業が人手不足に悩まされている昨今、職種により理由は様々だが、飲食業も例外ではない。

コロナウイルスという未知のウイルスがもたらした未曾有の事態に外出自粛を余儀なくされた。

人々が外に出歩かなくなると勿論、レストランにはお客が入らない。お客が入らないと、仕事が減る。仕事が減ると従業員は、生活をしないとならない為、他業種へ転職する。

いちど他業種へ移った人手は、中々戻ってくる筈もなく飲食

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妄想 短編小説  『理休(りっきゅうさん)』

妄想 短編小説 『理休(りっきゅうさん)』

「りっきゅーさーん!」

「はぁーい」

BGM
♪好き好き好き好き スキッ好き〜。愛してる♪

あるところに、理屈っぽい少年がいました。彼の名前は理休さんといいます。

小学生の理休さんは、仲良しの男女5人グループで仲良く下校をしていました。

電信柱から次の電信柱までを、かけっこで走り出したと思えば、道路沿いに駆け抜ける自動車の影を皆でジャンプしたりと楽しそうです。

「ジャンケンぽん!」

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