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重ねた時を最初から。【分岐点】
かまってくれない母親の飲酒量が増えている
…お店がうまく行ってないらしい。
“仕方が無い”そう理解してるからこそ好きにさせた。
その時の思いを「元々、彼女に貰った身体だ」と言葉すると今日の私が後出しになりますね。
未だ絡まったままですが…
解ける時が必ず来ると決まっているので少し寂しくもあります。
…狡い言葉を使いました。
話を戻します。
そんな日々に身を委ねていると気がつく事があります。
重ねた時を最初から。【455/52,600】
私は家族を愛している。
“455/52,600”
この家族が揃う時間を大切にしたかった。
かまってくれない母親は仕事前の化粧をして
寝たきりの祖父はTVを見てて
私が学校から帰って来た…そんな時間。
“普通の家族”では無いらしい…けど、
“自然な家族”だったとは理解している。
そして、お互い別の時間が流れ風化していく…。
かまってくれない母親の
重ねた時を最初から。【反抗期】
…反抗期そう言えばきっとよくある話。
…母親の水商売を手伝えば…酔払いに絡まれ…
家では寝たきりの祖父が「俺なんて死ねばいい」
そう申し訳なさそうにぼやく。
ソレが少し重くて深夜…
外に出て月を見てると警察に補導される。
月が綺麗な小さな町。
“学校で翌日怒られるんだろうな…”なんて考えつつ
私は私だけの綺麗な月を今日も見上げてる。
それは「悪い人」と呼ばれるきっかけ。
だんだん「
重ねた時を最初から。【呪い】
音楽の授業の時の校歌を独唱で歌った後の話です。
半音低く感じる長調で不本意ながらも歌いきり
後で先生に“低い”と言い訳しつつも「上手」
と言われてホッと胸を撫で下ろす。
そんなやり取りだったかと思います。
歌えるなら曲はなんでも良かったんですが、
「校歌なんかを本気で歌って頭おかしいよな」
そんな声が聞こえてきました。
それはクラスの人気者の軽い皮肉の言葉。
それはクラスの人気者のいつもの
重ねた時を最初から。【願い】
すこし…ほんの少しずつ…
私にとってのキラキラしてた街はただの雑多な商店街でしかなくなり、思い出はまるで読み終えた物語です。
きっと立ち止まったんだと思います…この頃に。
歌う事、夜中少し外にででボーッとする事。
そうやってとにかく一人になりたかった…。
そんな日が増えていきました。
“私は自由になりたい”
そう漠然と願うようになりましたが…
今にして気付くのは
“なりたい”で
重ねた時を最初から。【善意】
ランドセルを背負わないだけで不思議です。
「大きくなったね」
周りの大人は口々にそう言って私を大人扱いし始めます。そんな言葉が中学生になったのを実感させてくれました。
…少し大人扱いされるかな?
と楽しみにしてたけど「子供が居る場所じゃない」と、善意の言葉でかまってくれない母親の店での手伝いをできなくなったり…
夜の散歩するだけで「こんな夜中に何してる」と、お巡りさんに怒られたり…
そう
重ねた時を最初から。【下らない】
ある時下らない友人達に囲まれて…私は考えてます。
“なぜこの下らない友人達に「お前の母親水商売してるんだろ?」と言われてるのだろう?”
“なぜ事実が侮蔑になると思い、下らない友人達は笑うのだろう?”
…わかりません。
侮蔑に対しての怒りよりも理解できない薄気味悪さが上回ります。
がその薄気味悪さを我慢して「それで?」聞くと、下らない友人達は「水商売」と連呼して侮蔑を楽しんでい
重ねた時を最初から。【大きな目】
歌う事が好きです。多分ずっと。
理屈抜きにそれが“楽しい”だと知ってました。
ある日、音楽の先生に「合唱やらない?」と誘われました。
小さな町の小学生が集めて合唱会があるそうです。
もちろん2つ返事で参加しました。
私の横には大きな目の友人が歌ってました。
特別仲が良くはありませんが大きな目の友人はとても上手に歌ってて、私も横で一生懸命歌いました。
そうしてる内に合唱会も迫ってきて…
音楽の
重ねた時を最初から。【名前を聞かない】
夜になるとかまってくれない母親の仕事が始まる。
職場について行っても邪魔をしたくないので一人で商店街に繰り出す。
色々な大人がいるけど私は知ってました。
大人は顔が怖い程優しいのです。
本当に怖いのはタバコ屋の大きな犬…あれは怖い。
…何て思いながら商店街を歩いていると
私と似た境遇の名前を聞かない友人達がチラホラといたりします。
ちょっと目が合うとお互い理解したような気になって野良猫の集会
重ねた時を最初から。【がさつ】
私の席の前はがさつな友人の席でした。
“面白い”というより落ち着きが無いだけでは?
がさつな友人を見てはそう思ってました。
寒い日の教室です。
真ん中には樽みたいな“石油ストーブ”
熱い位に暖かく、ストーブ近くの席がとても羨ましかったです。
…ただ、空気が淀みます…そう空気が…。
そして空気が淀むと「ぜーっぜー」と喘息の発作…。
授業中、先生も気付かず声も出せずとても苦しかったと覚えてます。