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6万人を調べてわかった継続のコツ、集中力を上げるコツ、目標達成のための手洗いのコツ【成長を加速する目標達成戦略#4】

「成長を加速する目標達成戦略」シリーズの4回目です!

前回までに取り上げたトピックをざっとおさらいしておくと、

  • コピペプロンプトでモチベーションアップ!

  • 不安をモチベーションに変えてしまう人の特徴

  • 感謝日記でポジティブに成長できる!

  • マインドフルネスでモチベーションは下がっちゃわないか?

  • 目標達成のための正しい記録のつけ方

  • 週1回運動するだけで誘惑に対抗できる!

  • 自制心は伝染する

  • 目標は脅威ではなく挑戦であるべし

  • 契約書を作って目標達成率を引き上げよ

といったところを紹介しました。

今回もその続きで、目標達成率を引き上げるためのデータをいくつかチェックしていきましょうー。


10.6万人以上を調べてわかった【継続のコツ】

目標達成のプロセスでは、始めるよりも継続する方がよっぽど大事!っていうのは周知の事実。

それではどんな工夫をすれば継続を容易にしてくれるのか?ってなポイントを、最近Natureに掲載された論文をもとに確認しておきましょう。

これはペンシルベニア大学などの研究(R)で、大体こんなデザインになってます。

  1. 対象は、米国のフィットネスチェーンの会員61,293人

  2. 全員には、30人の専門家が考えた54種類のプログラムのうちのどれかを4週間にわたって試してもらう(電子メール、テキストメッセージ、ギフトカードの提供とか)

  3. どのプログラムが最もジム通いの割合を増加させるかをチェックする

要するに、同じようなジムに通っている人たちに別々の行動介入プログラムを実践してもらって、どれが一番ポジティブな効果を上げるのか?ってのを調べたわけっすね。

ちなみに、研究チームはこの実験の手法を「メガスタディ」と呼んでおります。この手の研究では対象となる集団の特性の違いによって生じた効果なのか、介入の種類によって生じた効果なのかがはっきりしないという問題があったんですけど、この研究ではできるだけ介入手法の違いによる影響のみにしぼって分析が可能になっているってわけ。これは何ともありがたいっすねぇ。


でもって、結果がどうだったかといいますと、

  • 介入策のうち、45%が期間中に毎週のジム通いの回数を9~27%増加させた(テキストリマインダーとか計画を立てるとか)

  • なかでも最も高い成果を上げたのはワークアウトを休んだ後にジムに戻ると、少額の現金報酬をもらえる介入だった。具体的には、ジムに通うごとに22セントがもらえたが、1日でもジムに行かなかった場合には、次の来店時に9セントが追加でもらえた

  • もっとも、4週間の介入後にもなお行動の変化をもたらした介入策はわずか8%だった

といった感じだったそうな。やはり、数週間くらい断続的な運動を「始める」のは容易な一方で、それを「継続」するのはなかなか難しいっぽいっすね。それを踏まえてみても、1日、2日さぼってしまった場合でもそれを受けいれて取り返せる仕組みが大事なのかもしれません。

研究者はさらにありがたいお言葉を残してくれておりまして、

誰もが連続記録を破るなというが、それは避けられないことだ。私たちは、2回以上目標を破ってしまうと、1回だけ破った場合よりももとに戻るのが大変だということも発見した。

運動と誘惑をうまく結びつけ、2日連続で休まないようにする方法を考えるのが肝要だ。

とのこと。毎日完璧にこなせる自分ではなく、時には気乗りせず、休んでしまう自分もいるという前提の下でその対策を考えておこうぜ、と。さぼった後にもう一度再開できたらご褒美を与えるという以外にも、目標達成のプロセスの過程でのみ自分のやりたいことをやれる権利を付与するといった方法も推奨されておりました(ランニング中にだけ好きなポッドキャストを聴けるとか)。

あと、社会的なサポートを受けられている感覚を与えたり、ほかの人も頑張って運動してますよーみたいな通知を送ったりする介入も結構効果があったようなんで、この点も意識してみるといいかもしれません。同じ目標を持つ人たちのコミュニティに入るとか、SNSで進捗状況を報告するとか。


11.スモールゴール、フィードバック、ご褒美、集中力を高めるのに最もいい方法はどれか?

大きな目標を達成するためには日々少しずつ前進していくことがマストになるわけですが、特に目標が資格試験や読書だった場合、なるはやで最終的なゴールに到達するためには、一回一回の高い集中力が必要になるのは当然のこと。

そこで、高い集中力・注意力を維持するためによく使われる方法として、「小さなゴールを設定する」「フィードバックを受ける」「自分にご褒美を用意する」といったところがありましょう。

で、テキサス大学などの研究(R)では、この3つの定番テクニックが注意力の維持にどのくらい役に立つか?ってことを調べてくれております。

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