お蚕くん

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最近の記事

認識をめぐる対話

A.「ものごとを見ること」と「学問すること」がどう関係するのか。 B.「こう見る」というやり方を決めることで、学問が始められる。対象がなければ考えることができない。つまり学問は、対象の認識と理解の過程を決定する(決めつける)ことで可能なものになると言える。 A.では、学問は決めつけに溢れた世界なのか。 B.そうだ。ただし、私たちの生活そのものもまた、決めつけに溢れている。先ほども言ったように、「こう見る」というやり方を決めずに何かを考えるのは難しい。 A.その決めつけのことを

    • 喫鬱

      さして心が安らぐわけでもないのに、ぼぅっとして、後悔するような念に包まれたがる。そしてまとまらないことを考える。思考は断続的で、繋がっていない。日頃の「中身のある時間」を思い出して、あまりの情報量の差に驚く。詰まってない。何も得ていない。学びのない、退屈な時間……。でもそんな「呆け」がなぜかとても好きで、いや本心ではあまり好きではないのだが、身体が欲しがっているというか、何というか、依存気味なのだ。ぼぅっとしないと気がすまないのだ。そう言わば「抑うつ愛好症」だ。センチメンタル

      • 光と闇のコイントス-『ダークナイト』感想

        ただのメモ書きです。文章ぐっちゃぐちゃだし説明も明らか足りてないので、何言ってるのか分からなかったら僕の首根っこ捕まえて聞いてください。 ①バットマンについて、その矛盾 ・バットマン=警察国家アメリカの暗喩とも取れる。 ・非道になれない自己犠牲。中途半端な制裁と装備。しかし探知機の件のように、軽々と悪行も働く。不殺と武装の制限は、彼の中において一つの「狂気」と化している。 ・アルフレッドの機転によりレイチェルの手紙は燃やされる。しかしバットマンは、トゥーフェイスの罪を背負っ

        • 「死ぬ幸せ」弁論大会 原稿 2018/12

          政策提言会と化している現在の弁論は、私の肌には多少合わないものでして、今から私が話すことは、他の方のものほど現実的な話ではございません。ですが、問題の重要度としては引けを取らないものだと思います。この弁論が、皆様の考え直す機会となれば幸いです。 私が主張したいのは、安楽死制度についてです。なんだそんなことか、とお思いになる方もいるでしょう。あまりに繰り返されてきた議論だとも思います。しかし、私の主張したい安楽死はそれに留まるものではありません。私がこの場で主張したいこと、それ

        認識をめぐる対話

          Weil-ith aphorisms 2

          1.溺れているからといって、安易に藁を掴みたくはない。黒い濁流に飲まれてもなお、私は気高く溺れていたい。ここにおける藁は、むしろ信仰とは程遠い、粗末な充足にすぎない。 2.現存在にとっての世界はplasticで出来ている。世界そのものが歪な傲慢だ。だからその傲慢さに気付かされたとき、人はそこから少しでも抜け出そうと、絶対的な外部、すなわち他者を探すようになる。神と私は「他者」として接触する。 3.その弱さを、憂うる人であるべきだ。簡単にそれを人に明け渡して、緊張から逃げ出

          Weil-ith aphorisms 2

          雑記-1「神と人間の関係性」

          神は一つの美しい「珠」であった。珠が割れ、破片が粉々に散ったことで、世界が生まれた。私たちは、その欠片、肉体、有限性にすぎない。 だから、私たちは再び集まって、珠へと還るべきなのだ。自ら神に向かって身体を捨てなくてはならない。すなわち脱-創造へと。 なぜ「自ら」行わなくてはならないのか。欠片による搾取はなぜ悪なのか。それは搾取という現象が、大きな欠片、すなわち個としての執着を捨てることができぬ憐れな者たちによって、小さな欠片が飲み込まれてしまうということだからだ。各々の欠片

          雑記-1「神と人間の関係性」

          Aurelith aphorisms Ⅰ

          0.この世の根源に、何を求めるか。神か、λόγος か、意志か。選んだものが何であれ、それらが力になるときは必ず来る。己の内にて、丁寧に意味づけをせよ。そうすることで、足場から崩れ落ちるような揺らぎが来ようとも、きっと堪えることができる。 1.喜ばしきことは何であるか。それを考えずして、幸福を享受することはできない。しかしまた、各人にとっての幸福は、それぞれに纏わる肉体の虚像に過ぎない。我々は、虚像を超えたところにあるλόγοςの幸福を享受するよう、努めなくてはならない。

          Aurelith aphorisms Ⅰ

          Cioran-ish aphorisms Ⅱ

          1.確かに、言葉にしなければ伝わらないが、形容されたものは、そうでない場合よりも醜さを増す。今このことを言葉にしたのも、とても無粋な行いだ。ただし、黙ったところで何があるというのか。その恐怖からでしか、私は言葉を紡げない。 2.世界と私の折り合いが付かないからといって、何故私が引き下がってやらねばならないのか。そんな義理はどこにもない。貴様が私を排斥するように、私も貴様を排斥する権利がある。世界からリタイアするくらいなら、考えうる限りの全てに復讐してやる。その方が、何倍もマ

          Cioran-ish aphorisms Ⅱ

          Cioran-ish aphorisms Ⅰ

          0.私はまだ若い。私はまだ、絶望に対して正面からぶつかっていこうとも、正面切っては難題を避けながら、腰を落ち着けて、それでもなんとかやっていこうとも、見事に枯れきって、自殺する気も湧かないような厭世の極みに至ろうとも思わない。今はまだ、絶望を吟味する時期だ。変化の多い時期だ。私は極力背伸びをしない。分相応に、絶望のその先を選んでいきたいと思う。 1.哀愁ほどいかなる空間にも合致する性質はない。タイムズスクエアを、ベルサイユを、アヘン窟を、枯山水を背景にしても、哀愁だけは調和

          Cioran-ish aphorisms Ⅰ

          Weil-ith aphorisms Ⅰ

          1.一体どれほど言葉を紡げば、神に近づけるであろうか。私の苦しみは、神に捧げるためにあるのであって、文章のためではない。文章は、神に捧げる前段階にすぎない。 2.端的な神以外を取り除くこと。神に備わった余計な性質を嘲笑うこと。恩寵が複雑であっては、万人が救われない。 3.神は絶望の側にあり、求めてやまないものであるが、希望の側には決しておいてはならないものである。神が希望の糧となった時、それは既に希望を見ている。神は見えなくなっている。 4.不完全な愛とは、対象を破壊し

          Weil-ith aphorisms Ⅰ

          創作経典(作りかけ)

          1.世界について 神々は、永きに亘る争いの、和議の象徴のために、我々人間を作った。そのため我々は、多くの神々の思惑の下にある。身の程を弁え、運命を受け入れることもまた、我々に求められている役割の一つである。 火は、太陽と月の化身であり、退魔と永遠を象徴する。火は草木を食いてその身を大きくするが、土のみであったり、水のみであっては、燃えることができない。つまり、火は命を食らう。仮初めの命を永遠のものに置き換えるのが、火の役割である。 水は、海の化身であり、世界のあらゆると

          創作経典(作りかけ)

          創作神話

          まず、混沌から明と暗が生まれた。明は、生まれた当初から、多くの性質を持ち合わせすぎていた。明は己を四つに割いた。分かたれた属性たちはそれぞれ、火水土風の4人の兄妹となった。暗は全てを飲み込まんと兄妹を襲ったが、4つに分散した力では暗に勝てず、火以外の兄妹は暗の手に落ちた。暗は3人を姦淫し、海は魚を、大地は獣を、空は鳥を産んだ。残された火は、己の体を太陽に変えた。太陽は天使を、暗は悪魔を作り、互いに戦争を始めた。太陽は囚われた兄妹たちに呼びかけ、それぞれ風を空に、土を大地に、水

          創作神話