雑記-1「神と人間の関係性」

神は一つの美しい「珠」であった。珠が割れ、破片が粉々に散ったことで、世界が生まれた。私たちは、その欠片、肉体、有限性にすぎない。
だから、私たちは再び集まって、珠へと還るべきなのだ。自ら神に向かって身体を捨てなくてはならない。すなわち脱-創造へと。

なぜ「自ら」行わなくてはならないのか。欠片による搾取はなぜ悪なのか。それは搾取という現象が、大きな欠片、すなわち個としての執着を捨てることができぬ憐れな者たちによって、小さな欠片が飲み込まれてしまうということだからだ。各々の欠片は、「自ら」神に向かって有限性を捨てなくてはならない。他者に飲み込まれてしまったら、それはより歪な形になってしまう。

現世に理想郷を求めるということ。「珠」の世界を作るということ。欠片の形がそれぞれ異なるのは当然であって、それを均質化しようとしてはならない。つまり、欠片が欠片として振る舞うのではなく、全体として振る舞うということ。己の立場を超えて思考するということ。力ある者が力無き者に対して手を差し伸べるということ。それが現世を珠の世界にする方法である。

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