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光と闇のコイントス-『ダークナイト』感想

ただのメモ書きです。文章ぐっちゃぐちゃだし説明も明らか足りてないので、何言ってるのか分からなかったら僕の首根っこ捕まえて聞いてください。

①バットマンについて、その矛盾
・バットマン=警察国家アメリカの暗喩とも取れる。
・非道になれない自己犠牲。中途半端な制裁と装備。しかし探知機の件のように、軽々と悪行も働く。不殺と武装の制限は、彼の中において一つの「狂気」と化している。
・アルフレッドの機転によりレイチェルの手紙は燃やされる。しかしバットマンは、トゥーフェイスの罪を背負ってデントの功績を立てるという、レイチェルに沿う選択をする。
・バットマンがトゥーフェイスの罪を引き受けることにより、彼は不殺の信念をも手放すことになる。
→バットマンが真の意味で犯罪者へと堕ち、市民からの信頼も失う。ジョーカーの目的は果たされる。
☆船のシーンの市民の行動は、相手を殺さなければ生き残れないのだから、勇気のなさによるものでしかない。バットマンはなぜ市民が爆弾のスイッチを押さないことを信じたのか?

②警察とバットマン
法の下の正義は無力。法外な正義は暴力。しかしバットマンに頼らざるを得ない現実。バットシグナルは光を覆う影。警察を灰色にしていくもの。正義の光は隙間から覗く。シグナルの破壊は、デントの残した光を選び、バットマンと決別をする作用を持つ。

③ハービー・デントからトゥーフェイスへ
・この映画そのものが正義と悪という壮大なコイントス。つまり、真にコイントスをさせているのはジョーカー。デントという存在全体がコイン。
・デントの復讐とバットマンの行動に大きな違いはないということ。バットマンの正義の瓦解。
・復讐をコイントスに委ねるという狂気。しかしまた、別の見方をすれば、法以外の信念を知らないということ。法を捨てては運しか頼るものがないということ。また、責任の外在化。自分の行いから目を背ける役割。

④ジョーカーについて
・透徹した信念。カオスの崇拝者。作為的な狂気。
・あらゆる「正しさ」を嘲笑する者。ポリティカルコレクトに辟易したアメリカ人たち。
・伝統的なピエロ性。ストーリーテラー(彼の登場により話が始まる)。偽りの笑いと悲哀。
・宙吊りと落下。狂気へと突き落とされるデントとそれを肩代わりするバットマン。しかし不殺の信念ゆえに宙吊りのまま残されるジョーカー。
→「宙吊りのまま」問題が残るという、アメリカの未来の暗喩?

⑤キャラクターの属性
・バットマン[善、闇]→[悪、闇](デントの罪を肩代わりしたため)
・ゴードン[善、灰色](バットマンに手を貸していたため)→[善、光](デント法の制定)
・デント[善、光]→トゥーフェイス[悪、光]
・ジョーカー[悪、闇]

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