朝井リョウ氏の小説「スター」と最近観た映画「TAR」が頭の中で繋がっている(両者とも素晴らしい) 「多様性」っていう言葉は、極端なキャラクターや表現が林立する世界のことを指している思うのですが、「各方面に失礼のないよう最大限に配慮する」というクレーム対策的解釈に置き換えられている気がします。 個性の強い表現を任されて出したアイデアが、何事もなかったかのような、ある意味何も主張しないアイデアに上書きされる。 このままでは世の中がどんどんつまらなくなってしまう。 今、鹿児島県で話
今朝の永吉は霧がかかっていました。 三男が「ファンタジーの世界に住みたい」って言ってるので、「永吉がまさにファンタジーの世界なんだよ」と説明しているところ。 色や空間の捉え方には、個人差があるし共有できるものではない。視力以前に、目の離れ具合によって、絶対に空間認識は違うから。 適当に色調補正をかけたこの画像・・・動物によってはこんな見え方をしているかも知れない。昆虫の見ている世界はデジタル絵画風かも知れない。 自分は映画「スター・ウォーズ」に影響を受けて以来、何事もS
NHK朝の連ドラ「らんまん」、神木隆之介氏が演じる槙野万太郎は植物学者の牧野富太郎がモデルだそう。今朝は無学な主人公が東大に乗り込むという痛快な一話だった。 女性の社会的自立や社会進出が毎回のテーマとなっている朝ドラで、男性が主人公というのは、自分の記憶では2回目だ。今回は「家父長制に囚われず、実家を女性陣に任せる」という逆説的な構図で女性の社会進出を描いているとも言えるのではないだろうか。 自分も、最近議論が白熱しているジェンダーギャップ問題から、色々と考え方を変えるき
メインマシンをmac miniからM1maxのMacbookProに変更して、急遽キーボードが必要になりました。 倉庫の奥から1993年製のApple Adjustable Keyboardを引っ張り出してiMate(ADB-USB変換アダプタ、これも奇跡的に発見された)経由で接続したところ・・・ 何と認識されたよ! テンション上がるな〜 英数/かなの切り替えとか、キータッチに想像以上に力が必要だったり(指の筋トレになるレベル)、煩わしい部分はあるけど昔を懐かしみなが
今日は三男の卒業式でした。長男、次男と合わせると永吉小学校(鹿児島県日置市)には12年お世話になりました。地域の方々、先生方、PTAのみなさま、お友達のみんな・・どうも有難うございました!やはり歩いて行ける距離に学校があるというのは幸せなこと。色々とあったけれど振り返ってみるとあっという間だったなあ。 昨年と今年は高校生1+中学生1+小学生1とい怒涛の編成でしたが、4月からは大学生1+中学生2になって少しは楽になるかも。母の介護もあって、引き続き身動きが取りにくい状況ではあ
異次元の?少子化対策で「子供は国の宝である」と、とある人が言ったそうだ。 今の少子化対策は、資金的な補助や税の優遇、育児施設を増やすという言葉ばかりが並べ立てられている。とりあえず、その場限り、絆創膏による治療の様に聞こえてならない。 僕が田舎暮らしを始めて23年が過ぎて、少子化対策については自分なりの結論が出ている。「都市志向からの脱却」がそのキーワードである。 「田舎の人はやることがないから子供を作る」・・・これは、昔良く聞いた言葉だ。今では到底NGワードで誰も使わない
ティモシー・モートン 篠原雅武訳 岩波書店 本日(2023.2.25)の南日本新聞「みなみの本棚」に私の書評が掲載されています。 かなり難しい本だったけどイメージ的にはいつも自分が考えていることと同じ(僭越ながら)だった。 簡単にいうと「人類は自分の立ち位置を見直す時期に突入している」っていうことが書いてあった(と思う)。 「人間ならざるものとの連帯」っていうタイトルが示すように、生物多様性っていうのもある意味人間の上から目線の言葉に過ぎないと思う。真剣にいろんな生物
専門学校では修了制作展の準備が始まっています。 昨日、学生から「お金がないから実現出来ない」という話が飛び出してきて疑問を感じた。自分達が学生の頃は、企業にスポンサーになってほしいと企画を持ち込んだものだった。吉祥寺パルコの7階(だったかな)のパルコギャラリーでグループ展を実現させたことがあるけど、作品ファイルを持って宣伝部の方にプレゼンした。パルコ側のリクエストは「ある程度の集客が確保できること」と、「ディスプレイを手伝ってほしい」の2点だったと記憶している。 当時(1
夏頃から、とあるAI描画のエンジン(と呼んでいいのかな?)の性能が急速に上がってきて、特別な感情を抱くようになった。写真が発明されたときに、画家の人たちが感じたもの〜自分達の仕事はどうなるの〜に近いと思う。 AIが生成した作品を見て、自分の脳内を覗かれているような気持ちになることもあるし、これから描こうと思っていた世界観のほとんどを「先回りして表現」しているので恐怖もある。テクニック的な意味での描写は、ほぼ意味を持たなくなったと言い切れる時代が来ている。 そのためか、描写
2022年。コロナ明け、という訳ではないけれど、いろんなイベントなどが復活した一年であった。戦争の世紀に時間が巻き戻ってしまったことも大きかったけど、これだけは記しておきたい。 2022年7月6日に、イラストレーターの道を拓いて下さった唐仁原教久さんがお亡くなりになった。 日本を代表するイラストレーターのひとり。 1991年、唐仁原さんがオーナーを務める「HBギャラリー」(東京・表参道)が「ファイルコンペ」と始めたという記事を、雑誌「イラストレーション」(玄光社)で知り
7月26日放送の「クローズアップ現代」〜バーゲン・ジャパン 世界に買われる“安い日本"(1)不動産〜を観た。日本の不動産が安く、リゾート地を海外の富裕層が買い占めているという話だった。ニセコの実例でいうと、数年先までの税収は上がるが、その後、買い占められたリゾート地一帯へ水道インフラを整備するため、その後は赤字へ転落していくリスクがあるとのこと。 バブル期に日本が海外の不動産を買い占めていた映像もあり、斜陽国家へと転じている時代の流れを感じた。 ここで自分が感じたのは、ニ
中2の次男と小6の三男が、伊集院(鹿児島の最寄駅)から妻の実家・西大宮(埼玉)まで「青春18きっぷ」を使って各駅停車で移動中。 携帯電話は持たせていないけどsimの入ったiPadを貸しているので移動中は何とか連絡を取り合える。 ところが 旅の前半、いきなり「肥薩おれんじ鉄道」でつまづいた。「青春18きっぷ」の対象外でひとり2100円とられたとの連絡が。 お〜い! IC系の交通カードはJR以外でも連携をとっている実例をいくつか知っているけど、融通効かないなあ。 「肥
どうしても僕に映画を見せたいらしく、友人から「もうチケットを取っちゃった!」とメッセージが入った。2年9ヶ月ぶりの東京遠征の最終日、成田エクスプレスに乗る時間まであと4時間!そんなタイミングでの鑑賞だった。 前日にAmazon Primeで前作の「トップガン」を予習。この映画が公開された当時、僕は大学生だった。映画は大ヒットしており、街中にはMA-1というジャケットを着た若者、認識票をぶら下げた若者で溢れていた。この頃のトム・クルーズは「カクテル」や「ハスラー2」などで活躍し
12月26日(日)100年以上続いているという「歳の市」が鹿児島県日置市吹上町永吉で開催されました。 この日は気温が低く、突風や雪に悩まされたものの、多くの来場者の方々で賑わいました。来場者の皆様、出店者の皆様、スタッフの皆様、どうもありがとうございました。最初は公民館と商店街の有志の方からお声かけいただいて始めた地域おこしの活動なのですが、流石に10年を過ぎて、自分のやり方には限界が見えてきています。ただ、それでも、続けていることで限界ではないと感じる場面もあります。昨日は
息子を6時33分発の電車に乗せるために毎朝伊集院駅に行く。多分、息子の通う高校では、最長距離を移動してくる学生の筈。 1982年から3年間、自分も6時半くらいの電車に乗り、1時間かけて高校に通っていた。通学時間は、家庭〜地域〜学校、どこにも所属しない貴重な体験で、自己形成に役立つ、だから長い方が良い。「学校が近所だと寝坊出来る」っていう発想は自分の中には全くなかった。毎日遠出をして、寄り道をすることが楽しくて仕方がなかった。 時代も環境も違うが、都会から西に30キロくらいの
11月3日から7日、長島美術館(鹿児島市)で行われた展覧会「ぞ展5」が無事終了しました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。自分は個展との兼ね合いで出品できなかった2回目を除いて参加しています。鹿児島には、今年で36回目を重ねた武蔵野美術大学校友会有志で行っている「む展」という展覧会もありますが、その仕組み(コミュニティ、展覧会規模や広報活動など)を鹿児島の若いクリエイターにも継承したいとの思いから「ぞ展」は立ち上がりました。 今回の参加者は全部で27名。90代か