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【目印を見つけるノート】46. ガイ・モンターグとパスカルの馬車

きのうは救急車の音が4回聴こえました。わずかに減ってきているようです。

そろそろ、お声が聞きたいです。
いえ……お会いしたいです……。

⚫飲み会で哲学の話をするのはどうかとも思うのですが……

去年の暮れ、会社の忘年会の2次会のことです。
たまたま私の横になったのは、「いくつ離れているか考えるのはやめよう」というほどの、新入社員の男子でした。最初は無難?に野球の話をしていたのですが、彼が哲学科だと聞いたとたん、私のスイッチが入りました。

私はどんなに年上でも、年下でも、「教えてもらえる!」と思うとスイッチが入るようです。

ちょうどそのとき、私が考えていたことを投げてみました。以下、会話の内容はかなりはしょっています。

フーコーやソシュールの書いていたことーー言葉をはじめとする象意が人々を定めるという考え方ーーは現在に合っていると思うのだけれど、そのオチはやっぱりAIが人間以上になるということになってしまうのだろうか。

男子は真面目にふむふむと聞いて、「そうなるんじゃないかと思います」と答えてくれました。

「えー、そうなの?」と落胆。
ほんの少し、ガイ・モンターグのように抵抗はしてみたのですけれど。

現実、概論だけは聞いたのですが私は哲学もサッパリです。
「でもね、今だからあの辺りの人をもっと読み返してみたらいいと思うの。私はヴィトゲンシュタインもちゃんと読んでいないから、偉そうなんだけど……」と言ったら、
「ぼく、ヴィトゲンシュタインの弟子をテーマにしていました」と男子が言いました。まあ、奇遇、彼にこの話題を振ったのは適切だったのですね。

周囲がよい加減にテンション高く盛り上がっているときの話題としては、不適切だったかもしれません(苦笑)。この時だけでしたけれど。

ただ、それを彼らが書いた背景には自由な考えを許さない方に向かう社会情勢がありました。
彼らは別の意味でガイ・モンターグだったのかもしれません。
大胆すぎるでしょうか。

あれ、『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ)はどこにやったかな。

⚫本質は何だろう

社会的なことがらを見るときに、よく思い浮かべる言葉があります。

「これの本質はいったい何だろう」

ことがらによっては、ひどく憤ったり悲しんだりするのですが、いつからかその言葉を繰り返すようになりました。
本質と私が思っているのは、原因・動機・背景・理由・目的・行為・経緯・結果・影響を流れとして見たときに浮かびあがってくるものと言ったらいいでしょうか。仏教に「本性」ということばがありますが、通じるところがあるのかもしれません。

例えば、私の2人の子どもはよく喧嘩をします。一部あてはめてみましょう。この場合、行為は喧嘩ですね。
・原因……上が下にちょっかいを出す
・背景……外出せずずっと家で一緒にいる
・理由……どちらかがイライラしているから
・目的……コミュニケーションをはかりたい
・経緯……下が手を出し上がやり返し、大騒ぎ
・結果……どちらかが泣く、ときに生傷
・影響……母が「もうこんな生活イヤ」と嘆く(苦笑)

このように分析することはそう難しいことではありません。

分析をすることは目的ではないのです。これを解決する、少なくとも改善するにはどうしたらいいだろうと考えるためのステップに過ぎません。

そこで、「何が本質なのだろう」と考えます。
ここでは自由に考える余地があります。日常にある不安か、ゲームなどで興味を相手に向ける余力がないか、そもそも人間はしじゅうくっついていられない生き物なのかーーここで答えは出しませんが、そのように考えることができます。

それは、社会で起こっていることにもある程度あてはめられるように思っています。

⚫パスカルの馬車

歴史のお話を書いていると本質を考えようとするのは、なかなか役に立ちます。メモも取らない人なので書き出したりはしませんが、ベースにはそのようなものがあります。

例えば、パスカルの話を書いたときに、
「パスカルは何を考えて、どのような筋道でパリの乗合馬車を作ったんだろう」ということをテーマにしましたが、それはパスカルの本質は何だろうと考えることと同じでした。そこにフェルマーやホイヘンス(理系の方には馴染み深い方々です)まで引っ張り出して一緒に考えてもらうという、神をも理系をも怖れぬ所業に出たのです。
あれは書いていて本当に楽しかったです。答えははっきり出せていませんけれど。

もう少し理系になったら、またチャレンジしますね。パスカルさん。

『パスカルからの最後の宿題』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793313132/703226085

⚫お籠りクラフトとばらとラベンダー

雨がしばらく続きそうですので、きのうの夜ばらには覆いをかけました。ラベンダーはひどくなったら室内に移動する予定です。

きのうなくしたイヤリングは4ピース中3ピース、微妙ですがありました。転がり込んでいっちゃったのかな。こんな感じです。

▼フラワー型を使ってみました

▼これの相方捜索中。水色はカルセドニーです

▼羽ものです

▼鳩ですね

お籠りアクセサリーをさんざん作っていますが、最近はイヤリングでシチュエーションを考えたりします。
いつもうっとりして拝見しているnuta designさんのnoteの文に感化されたのだと思います。作品もコメントも、いつも素敵です。

その暁には誰よりもお洒落に、気の利いた装いで|nuta design @nuta_design #note #おうち時間を工夫で楽しく https://note.com/nuta_design/n/nccc60c5c866a

(以下、妄想、いえ創作です)

遠距離の彼氏に長く会えなくて、やっと会えることになった夏の日。
「この前会ったときは、寒かったのにな」
「うん……ひげは剃ったんだ」
「ああ、伸ばしっぱなしだったね」
「スマホ越しだけど、ワイルドでよかったよ」
「そうか? 路線変えるかあ」
「ううん……どんなあなたも好きなの」
「あれ、かわいいピアスしてるな」
「本当に?」
「うん、ゆらゆら揺れてすっげえ可愛い。スマホ越しじゃ、わかんないもんだな」
「そんなに近くで見ないでよ、何か恥ずかしい…………」

ーーというときに似合うような耳ものが作れたらいいなあと思います。妄想全開。がんばってください、恋するみなさま!

それではまた、ごひいきに。

おがたさわ
(尾方佐羽)

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