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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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#ゲーム

良作

「普段ゲームとかあんまりしないんだけどさ、やっぱりいざやってみると楽しいね。」
「お、英一もついにこの素晴らしさに気づいたか。」
 日曜日、学校が休みということもあり、陽介と栄一は勇樹の家に遊びに来ていた。
「九十九っちは普段あんまりゲームとかしないの?」
「そうだねえ。あ、でも、僕兄貴がいるんだけど、10歳も歳離れてて。」
「あの、芸人さんの?」
「そうそう。」
「もちろんまだ続けてるの?」

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無防備

「今日うち来ないか?」
「待ってました。」
 陽介は快諾した。

ここ数日、勇樹はどうにも付き合いが悪かったが、陽介としてもその理由は分かっていたので、特段深く掘り下げることもしなかった。
 そんなことがあった上での久しぶりのお誘いだった。

「お邪魔しますー。」
「おお、まあ今日は誰もいないから気にせんでくれ。」
「はーい。」
「早く早く。」
 脱いだ靴を整えていた陽介を急かすように勇樹は言った

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リーチ

「そう、その調子。いいぞいいぞ。ああそう、そこで必殺技だ。」
「ちょっとまっつん、うるさいってば。」
「いいだろう、九十九くんは初心者なんだし。」
(菅原くんはなんとなくイメージつくけど、松野くんにもこんな一面があるなんて。)
英一は二人の、まるで子供同士の喧嘩のようなやり取りを見て、ほほえましい気持ちになった。
「九十九くん、ボーッとしないで。」
「ああごめんごめん。」
「ほら今だよ。」
「うん

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有利

「えー、待って待って待って!」
 人は極限状態でこそ、本当の顔をのぞかせる。完全に追い込まれてしまった陽介になす術はなかった。
「よし、俺の勝ちだな。」
「まっつん、強すぎるよ。」
「本当、松野くん強いね。なんかこういうの得意なイメージなかったから意外かも。」
「九十九っち、こう見えてね、まっつんは昔からゲームが得意なんだよ。」
「へえ、すごいね。」
 ゲームを始めてから一時間ほど、英一もようやく

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ルーレット

 授業が終わって生物準備室に戻り扉を開けると、そこにはすでに先客がいた。
「早くないか。」
「ちょっと早く終わったんだよね。」
「そうか。」
 会話が止まる。
「直先生、可愛い生徒が遊びに来たのにその態度はなくない?」
「大桃さん……」
「ごめんってば、樽井先生。」
 僕は少しため息をついてから彼女に尋ねた。
「で、今日はどうかしましたか?」
「お医者さんみたい。」
 大桃さんは笑いながらそう言っ

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