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伝説のつるぎ 大熊健司
2023年3月26日 00:06
高校生活の三年間というのは、人生の中でも最も濃密な時間だという言葉を、どこかで見た気がする。 青春とはなんだろう。勉学に部活動、恋愛に友情、様々な要素が交わりあうことを示すのだろうか。 そんなことを夢見ながら高校生になってみたが、そんなドラマのようなことなんてのは早々あるものではない。 これは決して、楽しくないというわけではない。いやむしろ、自分なりに楽しい高校生活を送れている自信はあるし
2023年3月19日 00:03
「すごいバカげた質問してもいいですか?」「そんなに自分を悪く言うな。疑問を持つことは大切だ。いくらでもして来い。」「はい。ありがとうございます。」「で、なんだ?」角田はペットボトルのお茶を一口飲んでからそう尋ねた。「あの、お酒っていっぱい種類あるじゃないですか。それこそ日本酒だけでもたくさん。」「ああ、そうだな。うちでもいくつか作ってるよ。」「ですよね。ああいうのって、そんなに違うも
2023年3月12日 00:23
日本ではかつて陰暦という暦が使われていた。そんな陰暦十二月の異称は師走。 師、お坊さんが、年末になると自宅まで来てお経を唱えてもらう文化があったため、その師が走り回っていたためこの名前になったという説が有力である。 これはなかなかにいいネーミングである。 十二月という季節は、年の瀬ということもあり、いつどの時代になっても忙しいものである。 年終わりということで仕事に追われ、学生であれば
2023年3月5日 00:05
ひとしきり昼食を食べ終えて満足した二人は、コーヒーをすすりながら話に花を咲かせた。「パスタも美味しかったですね。」「ええ。ランチタイムがまだやっててよかったですよ。」「ここ、うちからもそれほど遠くないですし、ここも打ち合わせ場所の候補に入れてみましょうか。」「そうですね、気分を変えたいときなんかはありかもしれませんね。」 雨相はゆっくりとコーヒーカップを口元に運び、しっかりと味わった。