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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2022年7月の記事一覧

プロレス

夕方になり、子供たちの楽しそうな声もすっかり聞こえなくなった学び舎は、少しばかり憂いを帯びているように思えた。
既にまばらとなっていた職員室で仕事を続けていた天野だったが、ひとまずキリのいいところまで終えたので帰ろうかと、身の回りを片付け始めた。
「天野先生、少しいいですか?」
天野のことを普段から気にかけてくれる蕪木 清香(かぶらぎ さやか)だった。
「はい。どうかされましたか?」
「もう帰られ

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ガムテープ

「最近何かあったんですか。」
 打ち合わせも終盤、大方の方向性が決まりほっと一息というタイミングで、雨相は急にそう切り出した。
「え、何でですか?」
 高森は怪訝そうな表情で雨相を見る。
「いや、最近高森さんからの返事が遅いな、と思いまして。いつもだったらすぐに返事をくださるので。」
「ああ、そういうことですか。」
 やっと合点がいったようだった。
「もしかして何か悩みですか。失恋の相談とかだった

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ハンバーガー

 よく、悩んでいる学生などに対して、「そんなのは今だけだから」、「社会いでたらもっと大変な思いをするから」と声をかける愚かな大人がいる。
 確かにそれは正論かもしれない。お金を払って何かをするよりも、お金をもらって何かをすることの方が責任が伴うし、大変なことも多いだろう。しかし、だからと言って、そんな声のかけ方は至ってナンセンスである。
 まだ生まれて十数年しか経っていない学生からすれば、今向き合

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