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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2021年4月の記事一覧

イートインコーナー

「紫月、買い物行くから一緒に来てちょうだい。」
 せっかく実家に帰ってきたのに今日は一日だらだらとしている私を見かねたのか、そうお母さんに言われ私はスーパに来ていた。
 ドラッグストアやクリーニング屋などが併設されたこのスーパーは、ここら辺ではなかなかの大きさを誇るお店で、小さい頃は来るだけでテンションが上がっていた。
 娯楽施設が少なかったため高校生の頃はこのスーパーに併設されているひと際大きな

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迂回

「はい、これで問題ないと思います。」
 そういって高森さんは原稿を置いた。
「先生、今回は原稿上がるの早かったですね。」
 わざわざ棘のある言い方をしてくる。
「ダメでしたか?」
「いやまさか、むしろありがたいくらいですよ。」
「それならよかったです。」
「そうですね……」
どうにも歯切れが悪い。
「どうしました?」
「いやでもやっぱり、先生にしては珍しいなと思いまして、なんかあったんですか?相談

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症状

「先生、暇?」
「暇ではないですよ、仮にも勤務時間中ですから。」
「先生からそんなまともな発言出てくるなんて思わなかった。」
「あのですね、自分で言うのもなんですが、僕は割と真面目な方ですよ?」
「でもあんまり先生っぽいって思ったことないけどなあ。」
「大桃さんがペースを崩してくるからですよ。」
 僕は少し笑いながら、情けなさそうな声でそう言った。
「そんなことより、この前テレビ見てたら認知症の特

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鶴の恩返し

「これ、なんですか?」
 竜さんに呼ばれて角田酒造に呼ばれた俺は、酒造の入り口付近にあった木彫りの置物を指さしてこう言った。
「これは鶴だよ。」
「ああそうなんですね。」
「鶴ってのは縁起がいいからな!」
「なるほど。確かにそういうイメージはありますね。」
「俺は、昔っから鶴が好きなんだよ。」
「へえ、なんでですか。」
「お前、鶴の恩返しって知ってるか?」
「ええもちろん。」
「あの話、どう思う?

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