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自分らしくと稼ぐの両立について③



前回までのあらすじ

とにかく稼ぎたくて上京した元アスリートのなおとは、なんやかんやうまいこと立ち回ること1年半、ついに200万円の報酬を獲得するコーチになる。だがしかし快進撃はパタッと止まってしまい、その次の月から売上は0円に・・・燃え尽きたなおと、これからどうする?


今日のおはなしはシリーズもののラストです!前回のおはなしをまだ読んでない人はこっちから読んでもらってもいいし、読まなくても楽しく読めると思うので、ご自由にどうぞです!




それでは本編に入っていきます。よろしくお願いします!




理想の暮らしの上に仕事を立てる



手持ちの預金はどんどん無くなっていく、でも何も動く気になれない。「今からお客さん取るために動く?ないない。だったらバイト?う〜ん・・・・」とうなる日々。とにかく悶々と毎日を過ごしていました。



東京と地元で離れて暮らしていた彼女とも結婚式を挙げて無事夫婦になり、地元から東京につれてきた奥さんと二人暮らし。夫なおと、無職。過去に稼いだ経験がある現在収入0円。プライドだけは一人前、重い腰が上げられずくすぶる26歳。



これこそ僕の承認欲求と言う劇薬の副作用でした。稼げる人になりたい、とにかく自分の価値を証明することだけを考えて来た結果、その反動が来てしまいました。



妻がいたおかげで、そこまで貧乏したわけではありませんでした。上京したての頃に比べれば裕福な暮らしだったはずなのに、僕の心はどんどん荒んでいきました。



実際に手元にお金がないことよりも、自分の持っている資産が右肩下がりで減り続けている事のほうが苦しかったのです。どれだけお金がなくても楽しく生きていけた僕でも、10ヶ月もの間残金が減り続けるには耐えられなかったのです。



ここから僕はバイトを始め、少しずつ少しずつ自分の生活を立て直していく事になります。



午前中にバイトをして、午後は電車に乗って日暮里(繁華街)へ。アポイントが重なった日は昼の2時から閉店までずっと誰かと話す毎日でした。たまっていく喫茶店の領収書で財布がパンパンになっていました。



バイトはバイトで理不尽なクレーマーに怒鳴られ心を消耗し、事務員のおばちゃんに「そんなことも覚えられないの?」と鼻で笑われ、夏なのに長袖のツナギで絞れるくらいの汗をかきながら洗車をする毎日でした。




苦しい日々ではありましたが、つまづくたびに新しいアイディアをなんとかひねり出し、以前に比べると単価はだいぶ安いもののコーチングのお仕事も取れるようになってきました。



そこから少しずつバイト代と売上をつみあげ、少しではありますが右肩下がりだった預金の蓄えもできるようになっていました。苦しいけれどとれもやりがいのある日々だったことを覚えています。思ってたよりずっと苦しかったけどね。笑



V字というかU字というか、自分の中ではそこそこどん底なところから這い上がってきて今の状態にたどり着くわけです。



収入としても一番稼いでいた頃よりは低いものの、自分が暮らしていくのには十分なお金を稼ぐことができるようになりました。バイトもその後に始めたウーバーイーツも無事卒業(?)し、去年の秋ごろからは以前のようにコーチング一本で暮らせています。



煮え切らない日々を抜け出してなんとかまたコーチングで暮らせるようになった事はたくさんの大きな学びを僕に与えてくれました。



一番の学びは『暮らし』の大切さです。



以前の僕は、自分の暮らしのことを全く考えていませんでした。お金を稼ぐ力がほしい。お金を稼いで自分の価値を証明したい。そんな気持ちで頑張ってきました。



もちろん何かに向かって努力する経験は非常に素晴らしいものですし、実際に目指していたお金を稼ぐという目標を達成したときの喜びはものすごかったです。「この瞬間のために生きてる!」とまで思いました。



ですが僕はここから一気に転落してしまいます。それが『暮らし』に目を向けられていなかったからです。



目標を掲げて努力することは確かに有意義であるし、達成による喜びも大きいです。ですがその裏には『危うさ』も潜んでいます。



大きな成功をした後も日々は続いていくのです。次の日も普通に朝はやってくる。成功に手を伸ばすためにがむしゃらに走ってきた僕は、次の日の朝の過ごし方がわかりませんでした。目標が無い日々の辛さを通して、いかに自分が暮らしに対して手抜きをしているかを痛感しました。



人間の幸せとはどのように時間を過ごしたかで決まると考えています。時間はずーっと続いている直線的なものですので、幸せになるということはその線を太くしていくような作業をするという事になります。一発逆転はありません。



成功とは点です。その点が輝かしく光れば光るほど、周りに物があれば影ができます。燃え尽きてしまうとあとは真っ暗です。幸せになりたくて成功に手を伸ばす事は実は矛盾していると気づきました。



僕は心のどこかで一発逆転を狙っていたのです。社会人アスリートとして通用しなかった自分。お金に対して無知で恐怖を感じていた自分。そんな自分を肯定したくて、成功が欲しかったのです。きっと見返してやりたかったんだと思います。



でも僕がいくら納得のいく成功したところで、僕の人生はその次の日も当たり前のように続いた。いい思い出にはなったけど、僕という人間の価値は何も変わらなかった。僕が本当に欲しかったものは成功ではなくて幸せだったと気がついたのです。



幸せになるためには『暮らし』を整えることだと思いました。自分がどのように暮らしたいのか。どのように時間を使いたいのか。仕事やお金とはどのような距離感でつきあっていくのか。誰と何をして過ごすのか。そこをベースに考えるようになりました。



そうやって作った今の仕事スタイルが僕は非常に気に入っています。



奥さんととにかく一緒にいる時間を最優先して、まずは僕自身が大事な人と徹底的に対話をする。僕のセッションの質は僕の人間関係の質だと考えていて、僕が充実した暮らしをすることを仕事の大前提に置くと決めました。



自分の充実した暮らしの上で気づいたことや感じたことを発信としてWebで公開していく。そうすることで僕の人生そのものに興味を持ってくれる人と出会う。お互いのことを大事にできる関係が作れそうな人とだけ取引をする。



今の仕事は自分の暮らしがある前提で建てたものだから、暮らしが蔑ろになることはないのです。



奥さんの勤務表が出るまではスケジュール調整をしないし、セッション中に夜勤明けの奥さんの食事を作ったりしちゃいます。もちろんクライアントさんも理解してくれた上で、です。笑



これが今の僕がたどり着いた暮らしです。それでは最後にこのシリーズで伝えたかったことを2つの教訓にまとめて、終わりにしようと思います。




経験から学んだ2つの教訓(まとめ)



⭐幸せになりたいなら成功よりも暮らしを大事に


成功を目指す過程は確かにドラマチックで熱い。成功を手にすれば心は燃え上がるし、手からすり抜ければ悔しくてまたアドレナリンが出る。



でもそれが幸せかと言われるとそうじゃない。勝ちたいのか、幸せになりたいのかはっきりしよう。昔の僕は勝ちたかったけど、今の僕は幸せになりたい。あなたはどっち?



⭐人間は右肩下がりに耐えられない


希望がある貧乏よりも、絶望したお金持ちのほうがツライ。(僕は別にお金もちでもなんでもなかったけど)人間に必要なのはお金ではなくて希望だ。


もしあなたが毎日ツライと感じているのなら、なにか希望を持てる事をすればいいのかもしれない。とにかく自分のやっていることが積み上がる習慣を持つこと。



積み上がるものなら何でもいいのだけれど、オススメはブログやyoutubeなどの発信活動。最初は苦しいけどやっていくうちにどんどんアクセスやチャンネル登録が伸びてくる。希望が見えてくると一気に楽しくなるから、稼げるとかどうとかそういう話を一旦脇に置いたとしても、Webでの発信は精神衛生に非常にいい。



一定のラインを越えると脇においたお金の話も戻ってくる。希望のために積み重ねた発信がいつかお金に変わる、が最強。





3記事もまたいだこのシリーズもやっと終わりです!長い間お付き合いいただき、ありがとうございました!



追伸

スキ・コメント大歓迎です!

noteも70記事近くなってきました。オススメの過去記事を3つ貼っておくので、お好きなものを一つ選んでください!笑





〜こくちゾーン〜

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