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育児は自分事なら、ワンオペがいいじゃん

おおかみが持っている唯一のDVDボックス
こよなく愛する「ちりとてちん」

1日中見ていても飽きない
1枚で10回笑って、10回泣ける
全13枚。1リットルの涙でも足りない


今回はその中のワンシーンから

主人公、喜代美が親の夫婦喧嘩を仲裁するため、母の大好きな五木ひろしを落語会に呼び、「ふるさと」を歌ってもらうことに

ところが、渋滞で五木ひろしは間に合わない

喜代美は高座の上で「お父ちゃん、お母ちゃんごめん。五木ひろしは来んの」と伝え、涙ぐみながらあやまる

喜代美「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

父、立ち上がりふるさとを歌う

父「五木でした」
母「2回目やな。おとうちゃんが、五木ひろしの代わりにふるさと歌うてくれるの」

母「おおきに」

父「おまえのためやない、喜代美のためや」
母「わかっとる!ほやさけ、よけいに嬉しいんや」

ちりとてちん第17週「子はタフガイ」より

ちなみに1回目は陣痛のために紅白が見られなくなった母、糸子のために、分娩室の前で父、正典がふるさとを熱唱する。このシーンが正典の歌唱にオーバーラップされる

…セリフを正確に書き出そうとして見ただけなのに、もう10ccの涙である


そしてこの夫婦の会話、パーフェクトでしょ?

正典は糸子を助けるためじゃない、こどものためだと言い
糸子は正則が、自分じゃなくてこどものためにしてくれからよけい嬉しいと

どこの夫婦も、いつでも、どんな時でもこんなんだったら平和だよね


ところが世の中はドラマのようにはいかない

「サポートとか言うのおかしくない?自分の子なんだから、自分事として育児してよ!」

とパートナーを責める人のうち、23.6%ぐらいは心の底で

「さっさと私のこと手伝いなさいよ!」

と思っている(おおかみ調べ)


パートナーが自分事として主体的に赤ちゃんの面倒を見だしたとたん
そのやりかたはダメとか、あーしてとかこーしてとか…

それって、「サポートしなさい」ってことだよね…

やりかたが違っても、
”こどものためにしてくれたことだから、よけい嬉しい”
とか言ってくれる…まあ、フツーないよね

本当に自分事としてやらせたければ、パパと赤ちゃんを置き去りにして、さっさとカフェにでも出かけちゃうのが手っ取り早い

ママさんだってはじめはズブズブの素人さんだったんだから…
パパさんにあかちゃんをあずけられないってことはないよね

※パパさんがあかちゃんに危害を加えない程度の人間性を持ち合わせていることは大前提です


おおかみはママぶたに言われもしないのに、勝手に自分事としてあかちゃんに関わってた

これは本当に良いことだったのだろうか?
ママぶたからしたら煩わしいことこの上なかったかも知れない

例えばおむつ替え

おおかみは、おしりのうんこを水で流してからおしりふきで拭いて、新しいおむつをあててた
理系だったので、大学時代に実験で使ってた洗浄瓶を使って、汚れた試験管のようにおしりを流してた

そして、ママぶたにも「こうすればすっかりきれいになるよ~」…と

ママぶたは”聞いて逆らわず、されど従わず”な豚だったので、それなりの対処だったけど、煩わしかったかも知れない

そしておおかみはママぶたが”従わず”なときはイラっとしてた
これは、残念ながらおおかみの本能である


そんなおおかみ家でもあかちゃん期をなんとか乗り越えられたのは、タイムシェアリングワンオペだったからだろう

共働きだったから、2人揃ってあかちゃんに関わってる時間は少なく
1人であかちゃんを見てる時間が多かった

誰の目もなく、あかちゃんと2人きり…

自由だ!

ある日だけを見たら、ワンオペ
午前中はジジババに頼って、午後はママorパパのワンオペ
って感じ

これなら、おおかみにはママぶたがどんなオムツ替えをしてるか分からない
それぞれが自主的に自分事としてやって、やりかたが違っても分からない

…平和だ♬

まあ、育児で言うところの”ワンオペ”の定義とは違うけど、牛丼屋だって深夜だけワンオペとか言うし

パパもママも自分事として育児するなら、2人揃ってより、それぞれがワンオペでやったほうが平和なのかもしれない

パートナーがあかちゃんを見ててくれるときは、思いっきり羽を伸ばす
外へ出かけちゃっても良いかも

もちろん、ときには育児について夫婦でコミュニケーションをとることは大事だけど

おおかみ家では日曜日は家族でおでかけ♬
その日は家事も適当
土曜日は…交代で働いてたけどね


もし、おおかみとママぶたが2人とも四六時中家にいて、あかちゃんに関わっていたら、揉めることが絶えなかった…かもしれない

それぞれがワンオペで、相手が何をどうやっているか分からないところがあっても
あかちゃんが元気なら、少々やりかたが違っても受け入れやすい


「サポートしてよ!」ってのは人間の心理としてあるあるで、それが間違ってるなんて口が裂けても言えない。いや、裂かれそうになったら言うけど

パパもママも育児を自分事にしたら、船頭多くして山に登っちゃうかも知れない
そうでなくても、ただでさえ疲れてる育児中、2人とも自分事でそれぞれのやりかたを主張して揉めてたら体がもたない

だからどっちかがサポートに回るのも、もちろんアリアリだと思う
最近の何が何でも「パパが育児を”サポート”なんてふざけてる!」的な風潮にはちょっと違和感をもっちゃう


ちりとてちん的な夫婦の会話、おおかみ家でも何とかできないものかと空想してみた

おおかみ「いつも美味しい料理ありがとう」

ママぶた「あんたのためやない、こぶた達のためや」

おおかみ「…」

…言えない。「ほやさけ、よけい嬉しいんや」なんて言えない

まだまだ修行が足りませんな~




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