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押し付けないでと言えなくて。

「勉強しなさい。」
「やれば出来るのに、どうしてもっとやらないの?」

そんなの知らない。分からない。
だって私、勉強しておけば良かっただなんて後悔したことないもの、あなたと違って。
だから後悔しないように先に言っている、なるほど。
つまりあなたは、かつて勉強しなかった自分を後悔したのですね?そうですか、ああそうですか。
だからといって何故あなたは、未来の私の気持ちがお分かりになるのでしょうか。未来の私は、あなたと同じように、勉強しておけば良かったと後悔するのでしょうか。本当に?
 
やれば出来るのにどうしてやらないのかと聞かれましても、それ以上にやりたい事が他にあるからに決まってるではありませんか。やりたいと思うこと、やらねばならぬこと、出来ること、その全てが噛み合うことなど稀ではございませんか。
今の自分には出来ないけれど、やりたいと思うことが大半でございましょうに。出来るからやるの一択、それはつまり、出来ることしかやらないということでしょう。出来ることばかりやっていても、この先、今と何も変わらないじゃないのさ。
それを安定と言うのですか、そうですか。それなら私は不安定を選びます。変わらないだなんて、私には退屈で仕方ありませんから。

え?せっかく出来るのに勿体ない……ですって?
勿体ないかどうかを決めるのは、あなたじゃございやせん。私です、私が勿体ないかどうかを決めるのです。
私を見て勿体ないなと思うのならば、それはあなたが私を羨んでいるだけのこと。自分にないものを持っている人をみて、ただただ羨ましがっているだけなのです。
ならばご自分でおやりなさいな。私にやらせたとて、あなたの世界はなんにも変わりはしないのだから。

良い人ぶって他人に何かを押し付けてくる人は、ただ単に自分が後悔と反省の日々を生きているのかもしれません。はたまた視野が狭くなっているのかもしれません。如何せん、知らないということに無自覚な人達なのでしょう。無知の知とはよく言ったものです。私は知らないことに無自覚なほうが、馬鹿でポンコツであるより遥かに恐ろしいのだけれど。

 ああしなさい、こうしなさい。
 あれが常識、これが普通。

ねぇ、押し付けないでよ。

あなたの後悔なんか、知ったこっちゃないわよ。私には関係のないことよ。
あなたの代わりにどうして私がやらなきゃならないの?
私が代わりにやってどうするの?
私は私を生きていきたいだけなのに、どうして私があなたの人生ゲームの駒をやらねばならないの?そこはあなたの人生ゲームでしょ。人生に代打なんかいないでしょうに。自分でおやりなさいよ。自分で駒を進めなさいな。

私の気持ちを勝手に決めつけないでよ。
私の未来を勝手に決めつけないでよ。
何者でもないから、なんにでもなれるんじゃないの。つまらないこと言わないでよ。勝手に私をつまらないものにしないでよ。

ねぇ、押し付けないでよ。

常識ってなによ、普通ってなによ。ただの多数決じゃないですか。どうして多数に従わねばならぬのさ。選挙かなんかですか、人生は。
私の代わりに誰か私を生きてくれるとでもいうの?誰もいないじゃないの、そんな人。どうせ誰も責任とってくれやしないんだから、そんな人達にとやかく口出しされたくないわよ。それを無責任というのではないかしら。
もしそれが優しさだと言うのなら、優しさの皮を被った化け物よ。ああそうだ、その化け物にはお節介という名前がついていましたね。ありがた迷惑とも言いますね。

全てを呑み込んで何も言えなかったあの頃の私、自分の手綱を仕方なく誰かに譲り、泣く泣く誰かの人生ゲームの駒役をしていた私。
今の私が代わりに言ってやる。


黙って見ておけ、モブ共よ。
私は私の人生ゲームに忙しい。
あなたはあなたの人生ゲームを進めてくださいな。
後悔も反省も私が自分でやりますゆえ、どうぞあなたもお好きに生きておくんなまし。代わりに全部水に流してあげるから、今までの非礼を許して差し上げますから。
私は私を幸せにしますから、どうかご心配なさらずに。
だからあなたも好きに生きて、勝手に幸せになって頂戴な。



 ねぇ、幸せになっていいんだよ? 
 まさか幸せになるのが怖いとでも言うの?
 そんな馬鹿な、ねぇ。

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