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名前からは想像できない琉球料理

こんにちは。琉球ごはんの瑞樹です。

私は「日常になじむおいしい琉球料理」をテーマに、琉球料理を研究しています。
琉球料理には、現代を生きる私たちの心と体に必要な要素がぎゅっと詰まっています。体のお悩みがある人、心に少し元気が足りない人に、沖縄県外に住む私でも実践できる方法にアレンジした「琉球ごはん」でアイディアやレシピをお届けしたく、発信をしています。

お正月、長寿のお祝い、誕生日
大きな部屋で、親戚家族で集まって、皆揃いの器。
「おいしいね」って言いながらいただきました。

今思うと、あれは心の底から尊い時間でした。思い出すと、じんわりと心が温かくなります。
色鮮やかに思い出せるそのシーンには、このお料理が欠かせません。

沖縄のお祝い料理「イナムドゥチ」

具沢山で、白味噌仕立てで、甘くこってりとした味が特徴の汁物です。沖縄県民が大好きな琉球料理です。

塩分は控えめなのに、味が濃い。
その理由は、舌の奥でしっかりと感じられる旨味と甘味です。

かつおぶし、豚肉、しいたけ、白味魚(かまぼこ)の旨味のカルテット。
食材だしをにふんだんに効かせています。

味付けは、甘い白味噌を使います。
家庭によっては、ピーナッツバターを加えて、甘味とコクを足すようです。


沖縄の方言で、「いな」は「イノシシ」、「むどぅち」は「もどき」という意味です。昔は、猪の肉を使っていたという説もあり、このようなユニークな名前です。

名前からは想像もつかない、とっても優しい味の汁物です。

このレシピは自家製のものです。正式な琉球料理としてのレシピは琉球料理保存協会のレシピをご参照ください。
材料

・かつおだし 500cc
・豚だし 500cc
・豚バラ肉 100g
・こんにゃく 100g
・かまぼこ 500g
・干しいたけ 3枚
・味噌(イナムドゥチ味噌か白味噌)80~100g

今日は専用の味噌を使ってみました。
白味噌でも作れます。

作り方
下準備:干し椎茸は水で戻しておく
こんにゃくは下茹でしておく

①かつおだしをつくる。お湯1リットルに対しカツオ節30gが目安。3分沸騰させ、ザルで濾してかつおぶしを取り除く。
②豚肉を塊のまま茹でる。鍋に湯を沸騰させ、豚肉を入れて、中弱火にして5分だったら、取り出す。ゆで汁は豚だしとして使う。
③材料を切る。椎茸は厚さ2mmの薄切り、豚肉は7〜8mmの拍子木切り、かまぼこは短冊切りにする。
④鍋に、かつおだし、豚だしを入れて、中火にかける。沸いたら③とこんにゃくをいれて、弱火で10分煮る。
アクを取り除く。
⑤味噌を入れたら出来上がり。

豚三枚肉、かまぼこ、しいたけ、かつおだしには旨味成分がたっぷり
しいたけは、旨味成分の多い「干し」がおすすめです
現地では「沖縄かまぼこ」を使いますが、神戸では手に入らないので普通のかまぼこを使用
水1Lに対して、かつおぶし30gでとったかつおだし
豚肉は塊のまま茹でます。
茹で汁は「豚だし」として使います。

余ったゆで汁は、ぜひカレーライスに。

かつおだし、豚だしに、こんにゃくとしいたけ、拍子木切りした豚ばら肉を入れます
あくをとりのぞくと、上品な旨味が残ります
イナムドウチ専用のお味噌。白味噌に水飴が添加されています。
火を止めてから加えます
出来上がり

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。スキ、コメント、サポートがとても励みになっています。また遊びに来てください^^