蒲生襄二

リバタリアン(自由至上主義)系レサパン。 ミーゼス、ホッペを翻訳しています。

蒲生襄二

リバタリアン(自由至上主義)系レサパン。 ミーゼス、ホッペを翻訳しています。

マガジン

  • Mises Wire Weekly

    Mises Wire Weekly(ミーゼス・ワイヤー・ウィークリー)は、アメリカのシンクタンク、ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス研究所のMises Wireから厳選した記事を毎週日曜日に翻訳掲載しています。

  • オーストリア学派経済学者列伝

    オーストリア学派の経済学者について、個別に、あるいは纏めた形で評伝を書きます。

最近の記事

ミーゼス・ワイヤー:長期化するウクライナ戦争にはデメリットしかない(There Are Only Downsides to Prolonging the War in Ukraine)(2024.6.12)

a 今回のミーゼス・ワイヤーは、ミーゼス研究所のコナー・オキーフ(Connor O'Keeffe)が執筆した、「長期化するウクライナ戦争にはデメリットしかない(There Are Only Downsides to Prolonging the War in Ukraine)」をお送りしたい。 b 先日、ミーゼス・ワイヤーでイスラエル=ガザ戦争にまつわる記事を取り上げたが、ウクライナ戦争(2022.2.24〜)も、未だに収束の目処が立っていない。 c リバタリアンは、戦争

    • フランティシェク・チュヘル(フランツ・キュヘル):オーストリア学派経済学者列伝第二

      さて、また、唐突ではあるが、ここに一枚の図面がある。 今回のオーストリア学派経済学者列伝は、この機械を設計した人物について取り上げる。 その名は、フランティシェク・チュヘルという。 フランティシェク・チュヘル(フランツ・キュヘル) (František Čuhel,Franz Cuhel,1862〜1914) オーストリア=ハンガリー帝国の経済学者。 フランティシェクは、オーストリア帝国、オーストリア=ハンガリー帝国時代のチェコに住んでいたため、チェコ語の本名の他に

      • オーストリア学派経済学者列伝第三を誰にするか迷う。(列伝第二を誰にするかは決まっています)

        • へレーネ・リーザー=ベルガー:オーストリア学派経済学者列伝第一

          唐突だが、ここに一枚の絵がある。 この絵はグスタフ・クリムトの最晩年(1918年)の作品と言われる「リーゼル嬢の肖像(Bildnis Fräulein Lieser)」である。実はこの絵は100年近く行方不明だったものなのだが、突如、2024年1月に、この絵が競売にかけられること、そして2024年4月25日、この絵が競売にかけられて3000万ドル(約50億円)で落札されたというニュースが飛び込んできた。 わたしが「オーストリア学派経済学者列伝」を書くにあたり、第一の人物と

        ミーゼス・ワイヤー:長期化するウクライナ戦争にはデメリットしかない(There Are Only Downsides to Prolonging the War in Ukraine)(2024.6.12)

        • フランティシェク・チュヘル(フランツ・キュヘル):オーストリア学派経済学者列伝第二

        • オーストリア学派経済学者列伝第三を誰にするか迷う。(列伝第二を誰にするかは決まっています)

        • へレーネ・リーザー=ベルガー:オーストリア学派経済学者列伝第一

        マガジン

        • Mises Wire Weekly
          5本
        • オーストリア学派経済学者列伝
          3本

        記事

          序:オーストリア学派経済学者列伝

          オーストリア学派経済学者列伝は、オーストリア学派の経済学者について個別あるいは纏めて評伝を立てて論じ、後の研究の便宜に供するためのものである。また、菲才の身でこのような大それたことをするわけであるから、常に更新されるわけではないし、また、更新された文章も逐次訂正されるかもしれない。長い目で暖かく見守っていただきたい。 わたしがこのような文章を書いた目的は、日本の経済史の入門書などに書かれているオーストリア学派の記述があまりにもお粗末だからである。また、シュンペーターを無邪気

          序:オーストリア学派経済学者列伝

          ミーゼス・ワイヤー:反ユダヤ主義啓蒙法にご用心(Beware of the Anti-Semitism Awareness Act)(2024.5.14)

          a 今回のミーゼス・ワイヤーは、ミーゼス研究所の創設者兼会長であるリュウェリン・H・ロックウェル(Llewellyn H. Rockwell Jr.)が執筆した、「反ユダヤ主義啓蒙法にご用心(Beware of the Anti-Semitism Awareness Act)」をお送りしたい。 b 記事を読む前にざっと解説したいと思う。イスラエルに対するハマスからの奇襲によって開始された戦争(イスラエル=ガザ戦争)は、収束する気配を見せていない。 c リバタリアンは、戦争

          ミーゼス・ワイヤー:反ユダヤ主義啓蒙法にご用心(Beware of the Anti-Semitism Awareness Act)(2024.5.14)

          ロスバード:貨幣と個人(Money and the Individual)

          今週はミーゼス・ワイヤーはお休みして、ミーゼスの弟子であるマレー・N・ロスバードが、ミーゼスの「貨幣及び流通手段の理論(The Theory of Money and Credit )に寄せた序文を紹介したい。 ミーゼス研究所の創設者兼会長である、リュウェリン・ロックウェルのサイトから翻訳転載した。原文はこちらを参照されたい。 https://archive.lewrockwell.com/rothbard/rothbard128.html Money and the

          ロスバード:貨幣と個人(Money and the Individual)

          ミーゼス・ワイヤー:中央銀行の利下げは間違っている(2024.4.27)

          a 今週のミーゼス・ワイヤーは、ダニエル・ラカール(Daniel Lacalle)教授の「中央銀行の利下げは間違っている (Central Banks Are Wrong about Rate Cuts)」をお送りする。 記事は以下を参照されたい。 b わたしがこの記事を翻訳した日(2024年4月29日)、円相場が34年ぶりに一時160円台をつける事態となった。利上げをしなければならないにもかかわらず、利上げをしない(あるいはできない)状態にある日本は、予想よりも遥かに危

          ミーゼス・ワイヤー:中央銀行の利下げは間違っている(2024.4.27)

          ミーゼス・ワイヤー:見落とされているカール・メンガーの進化の重要な洞察(2024.4.09)

          訳者によるまえがきと解説 a 今週はミーゼス・ワイヤー、2024年4月9日のホルヘ・ベサダによる「見落とされているカール・メンガーの進化の重要な洞察(Carl Menger's Overlooked Vital Evolutionary Insights」である。 原文は、以下を参照されたい。 b カール・メンガーは、言わずと知れたオーストリア学派の祖であるが、『ミーゼス回顧録』や『オーストリア学派の歴史的背景』などのミーゼスによる回顧によると、「オーストリア学派=カー

          ミーゼス・ワイヤー:見落とされているカール・メンガーの進化の重要な洞察(2024.4.09)

          ミーゼス・ワイヤー:なぜ、米国債が持続不可能で中産階級を破壊するのか(2024.4.20)

          訳者まえがき 今週から、毎週日曜日にルートヴィヒ・フォン・ミーゼス研究所のミーゼス・ワイヤーから、一つ記事を選んで、翻訳してお届けしたいと思う。本日は、2024年4月20日のダニエル・ラカール(Daniel Lacalle)教授の「なぜ、米国債が持続不可能で中産階級を破壊するのか(Why the US Debt Is Unsustainable and Is Destroying the Middle Class)」である。 原文は、以下を参照されたい。 アメリカの公的

          ミーゼス・ワイヤー:なぜ、米国債が持続不可能で中産階級を破壊するのか(2024.4.20)