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2021年に観た娯楽映画(130作品)を総括する




2021年も様々な映画と出会うことができた。
鑑賞作品数は合計計130本。そのうち大半が配信サービスで観た過去作で、劇場で鑑賞した新作はわずか13本。皆様のように“2021年度の新作ランキング”などを付けられるほどの数を観ていないので、本項では“(新作旧作併せた)自分が観た範囲の作品”を題材に、勝手に設定した“印象深い要素”毎に作品を挙げ、短評を述べて総括したい。




・2021年鑑賞作品リスト(長いので読み飛ばし推奨)



・タイトルに“●”を付したものは過去に鑑賞済みの作品であるため、今回の総括からは除外する。
太字は劇場で鑑賞した作品。
・鑑賞した順に列挙した。


「許されざる者」(1992年)
「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」(1997年)
「ピーター・パン2/ネバーランドの秘密」(2002年)
「TENET テネット」(2020年)
「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(2007年)
「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」(1997年)
「●ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」(2007年)
「メリー・ポピンズ」(1964年)
「フラッド」(1998年)
「王立宇宙軍 オネアミスの翼」(1987年)
「●ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(2009年)
「ダーク・シャドウ」(2012年)
「リロ&スティッチ」(2002年)
「ショート・サーキット」(1986年)
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(2012年)
「ブラッド・ファーザー」(2016年)
「ランボー ラスト・ブラッド」(2019年)
「EXIT」(2019年)
「天国から来たチャンピオン」(1978年)
「逆転裁判」(2011年)
「孤独なふりした世界で」(2018年)
「トンビルオ! 密林覇王伝説」(2017年)
「SPL 狼たちの処刑台」(2017年)
「イップ・マン 序章」(2008年)
「イップ・マン 葉問」(2010年)
「イップ・マン 継承」(2015年)
「ニュー・ミュータント」(2020年)
「ガメラ 大怪獣空中決戦」(1995年)
「ガメラ2 レギオン襲来」(1996年)
「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」(1999年)
「囚われた国家」(2019年)
「小さき勇者たち 〜ガメラ〜」(2006年)
「ザ・バウンサー」(2018年)
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」(2021年)
「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(2017年)
「ヘレディタリー/継承」(2018年)
「ガンヘッド」(1989年)
「ストレンヂア 無皇刃譚」(2007年)
「ラビリンス/魔王の迷宮」(1986年)
「ドクター・スリープ」(2019年)
「JUNK HEAD」(2021年)
「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」(2017年)
「●デビルマン」(2004年)
「ジャンパー」(2008年)
「ザ・タウン」(2010年)
「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」(2019年)
「ランダム 存在の確率」(2013年)
「パペット大騒査線 追憶の紫影」(2018年)
「華氏451」(2018年)
「狂武蔵」(2020年)
「ビルとテッドの大冒険」(1989年)
「I AM YOUR FATHER アイ・アム・ユア・ファーザー」(2015年)
「透明人間」(2019年)
「●ジャスティス・リーグ」(2017年)
「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」(2021年)
「アウトサイダー」(1983年)
「●機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(1988年)
「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(2021年)
「●ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバー」(2014年)
「ラーヤと龍の王国」(2020年)
「●バケモノの子」(2015年)
「2分の1の魔法」(2020年)
「あの夏のルカ」(2021年)
「●ランボー」(1982年)
「Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?」(2004年)
「<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事」(2019年)
「ミッドサマー ディレクターズカット版」(2019年)
「チャーリー」(1992年)
「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(2019年)
「●劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ I   行け!コア・ファイター」(2019年)
「モンスターハンター」(2020年)
「ランボー 最後の戦場 エクステンデッド・カット」(2008年)
「●007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号」(1962年)
「導火線 FLASH POINT」(2007年)
「●劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進」(2020年)
「007 ロシアより愛をこめて/007 危機一発(1963年)
「ソルジャー」(1998年)
「リトル・ダンサー」(2000年)
「007/ゴールドフィンガー」(1964年)
「竜とそばかすの姫」(2021年)
「マスターズ/超空の覇者」(1987年)
「007/サンダーボール作戦」(1965年)
「007は二度死ぬ」(1967年)
「007/ゴールデンアイ」(1995年)
「●007/カジノ・ロワイヤル」(2006年)
「●007/慰めの報酬」(2008年)
「●007 スカイフォール」(2012年)
「007 スペクター」(2015年)
「ジェームズ・ボンドとして」(2021年)
「劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明」(2020年)
「女王陛下の007」(1969年)
「●イヴの時間 劇場版」(2009年)
「●サカサマのパテマ」(2013年)
「アイの歌声を聴かせて」(2021年)
「シャン・チー/テン・リングスの伝説」(2021年)

「007/ダイヤモンドは永遠に」(1971年)
「ボーン・コレクター」(1999年)
「ネバーセイ・ネバーアゲイン」(1983年)
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年)
「シドニアの騎士 あいつむぐほし」(2021年)
「007/死ぬのは奴らだ」(1973年)
「エターナルズ」(2021年)
「ボクは坊さん。」(2015年)
「悪人伝」(2018年)
「無双の鉄拳」(2018年)
「アルモニ」(2014年)
「●ホドロフスキーのDUNE」(2013年)
「キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2」(1984年)
「グリーンブック」(2018年)
「●ロッキー」(1976年)
「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」(1997年)
「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(1999年)
「映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」(2021年)
「DUNE/デューン 砂の惑星」(2021年)
「ボビーに首ったけ」(1985年)
※再上映企画にて鑑賞
「007/ダイ・アナザー・デイ」(2002年)
「彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド」(2018年)
「二ノ国」(2019年)
「キャッシュトラック」(2021年)
「アメリカン忍者」(1985年)
「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」(2021年)
「007/黄金銃を持つ男」(1974年)
「●マトリックス」(1999年)
「●マトリックス リローデッド」(2003年)
「●マトリックス レボリューションズ」(2003年)
「マトリックス レザレクションズ」(2021年)
「キングスマン:ファースト・エージェント」(2021年)
「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」(2021年)


…振り返ってみると、見事なまでに娯楽作品ばかりだ。俺は基本的に娯楽映画が好きなので、どうか目をつぶって頂きたい。



・スリリング 「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(2017年)



自分がカンニングをしている訳でもないのに、カンニングシーンで肝が冷える。本作を観た学生は、決してカンニングをする気など起きなくなる…かも。


・笑わされた 「リロ&スティッチ」(2002年)



単なる“キャラクターグッズ販促映画”に非ず、異種間交流コメディ映画として非常に上質。以前にも述べた通り、“マスコットとしてのスティッチ”しか知らないのは絶対に損。



・怖くてもう観たくない 「ミッドサマー ディレクターズカット版」(2019年)




生理的嫌悪感爆発。通常版(こちらは未見)と見比べる気が起きない程に恐ろしい。
次点「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」(1997年)。壮絶な描写で精神が疲弊した。


・作り込みに圧倒 「JUNK HEAD」(2021年)




(ほぼ)たった一人の力で作ったとは思えない、魅力的かつ圧倒的な世界観。
本作の公開時は「PUI PUI モルカー」ブームも併さり、ストップモーションアニメの波が来ていた気がする。


・邦題最高! 「トンビルオ! 密林覇王伝説」(2017年)




盛りに盛られていて景気が良い。
以上です。


・ハッキリ言って珍作 「二ノ国」(2019年)



脚本の破綻っぷりが凄まじい。複数人でツッコミを入れながら観れば楽しく観られるかも。そうでなければ拷問。ちなみに俺は一人で観ました。
次点、「デビルマン」(2004年)。十数年ぶりに鑑賞したが、いつ観てもヘンな映画。しかし事実上の準主役:染谷将太氏(子役時代)の演技力の高さなど、見所も数点あるだけにあるだけに惜しい作品だと思う。


・主人公が強過ぎて笑う 「キャッシュトラック」(2021年)




最強キャラに定評のあるジェイソン・ステイサム氏に新たな代表作が誕生。
次点「悪人伝」(2018年)。マ・ドンソク氏の威圧感と安心感の素晴らしさたるや。


・惜しい… 「狂武蔵」(2020年)





主演:坂口拓氏が約80分のワンカット長回しアクションに賭けた意気込み、熱意、努力は伝わってきた。しかし映画自体に隙が目立ちすぎる。“斬られ役”が何度も即座に復活しているのが丸分かり、休憩(給水)を挟む流れが不自然過ぎたりと。もう少しで“珍作”の仲間入りをするところだった。
次点、「モンスターハンター」(2020)。サバイバル要素・バトル要素・ミラ様(主演:ミラ・ジョヴォヴィッチ氏)推しすぎ要素のどれかに全振りしていれば良作になる余地があった。


・予告編最高 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(2021年)


実写映画風のカメラワークと、大作洋画を彷彿とさせる壮大な劇伴が鑑賞前の期待値を高めてくれた。本編も素晴らしい出来で大満足。


・印象深い吹き替え 「グリーンブック」(2018年)



…で大塚芳忠氏が吹き替えたヴィゴ・モーテンセン氏。粗野な雰囲気がたまらない。


・名台詞 「ガメラ2 レギオン襲来」(1996年)



…より、自衛隊員の台詞「主が、お前の名は何かとお尋ねになるとそれは答えた。我が名はレギオン。我々は大勢であるが故に…」
大量に出現した怪獣の脅威を『新約聖書』になぞらえ、その一節を唐突にそらんじた名シーン。教養高いな。


・名アクション 「シャン・チー/テン・リングスの伝説」(2021年)



…の走行中のバス内での格闘。列車内でのバトルは様々な映画で(主に007シリーズで)見かけるが、暴走するバス内で進行する格闘アクションは珍しい気がする。


・名シーン 「アイの歌声を聴かせて」(2021年)


…の序盤、主人公:シオン(演・歌:土屋太鳳氏)が歌う「ユー・ニード・ア・フレンド ~あなたには友達が要る〜」の伴奏が、AIの力でひとりでに電子ピアノとスピーカーから流れ出す瞬間。予告などでは明かされていない本作最大の魅力“ミュージカルシーンでは作品世界内でも実際に音楽(伴奏)が流れている”ことが判明する瞬間でもある。


・心に残る敵キャラ 「007/ゴールドフィンガー」(1964年)



…に登場した“オッドジョブ”(演:ハロルド坂田氏)。
髭男爵の山田ルイ53世氏にしか見えないルックス、帽子を武器(ブーメラン)にする特異性、そして壮絶な死に様が心に刻まれた。まさに名悪役。
次点、「DUNE/デューン 砂の惑星」(2021年)
…で暗躍した“ウラディミール・ハルコンネン男爵”(演:ステラン・スカルスガルド氏)。滅茶苦茶気持ち悪い(褒め言葉)。


・格好良い衣装 「DUNE/デューン 砂の惑星」(2021年)




…で主人公ポール(ティモシー・シャラメ氏)が着ていた礼装。きっと俺が着ても似合わない。
次点、「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」(2021年)
…の“ラットキャッチャー2”(演:ダニエラ・メルシオール氏)の戦闘服。こちらもシックで素敵。ちなみに俺はハーレイ・クインより断然ラットキャッチャー2派です。


・勉強になった 「I AM YOUR FATHER アイ・アム・ユア・ファーザー」(2015年)



“ダース・ベイダーの中の人”の生涯の濃さに驚かされる。改めて「スター・ウォーズ」旧三部作を見返そうと思った(まだ見返せていない)。


・ベストバディ 「TENET テネット」(2020年)




…の“名もなき男”(ジョン・デヴィッド・ワシントン氏)とニール(ロバート・パティンソン氏)。「TENET テネット」はSF要素よりも、バディムービーとしての印象が強かった。
次点、「ボーン・コレクター」(1999年)
…のリンカーン(デンゼル・ワシントン氏)とアメリア(アンジェリーナ・ジョリー氏)。やはり安楽椅子探偵コンビは鉄板。


・ベストカップル 「マトリックス レザレクションズ」(2021年)


…のネオ(演:キアヌ・リーブス氏)とトリニティー(演:キャリー=アン・モス氏)。
映画の内容自体はまだ完全に咀嚼できておらず乗り切れない部分もあったが、この二人の関係性の描写は過去の三部作以上に丁寧で、とても心惹かれた。


・ベスト主題歌 「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年)


…の「No Time To Die」(歌:ビリー・アイリッシュ氏)。厭世的な歌声が作品の雰囲気に合致していた。サビの「パァ〜ラダァ〜イス」の声が好き。
次点、「シドニアの騎士 あいつむぐほし」(2021年)
…の「ひかりのディスコ」(歌:CAPSULE)。たまにはベタな歌詞も悪くない。


・ベスト劇伴 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(2021年)




…のクライマックス:クスィーガンダム空中受領→出撃シークエンスで流れた「XI」(作曲:澤野弘之氏)。否が応でも映画を盛り上げてくれる名曲。


・余韻が残るラスト 「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年)




多くは語りません。あのオチは反則。
次点、「マトリックス レザレクションズ」(2021年)。「マトリックス レボリューションズ」(2003年)で抱いた心のモヤが晴れた。


・驚愕のラスト 「ボビーに首ったけ」(1985年)



一切のネタバレを絶った状態で鑑賞。あまりにも唐突な幕切れに愕然とした。


・次回作まだ!!?? 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(2021年)



圧倒的なクオリティの高さに度肝を抜かれたため、続編が非常に待ち遠しい本作。しかし、何とその公開日はパリ五輪(2024年)以降になる可能性があるようで…。
次点、「DUNE/デューン 砂の惑星」(2021年)。新たなキャスト、そして派手な見せ場が増えることへの期待が高まる。


・2021年鑑賞作品 大賞 「アイの歌声を聴かせて」(2021年)




何気なく応募した試写会で鑑賞し、感動が胸に深く突き刺さり抜けなくなった個人的大傑作。

昨年、いったい何回noteで本作の話題を出したことだろう。本当にしつこくてごめんなさい。決して製作関係者やその知人、乃至サクラじゃありません。誰からも一銭も貰ってませんから。
所感については以下の記事で述べた通り。この名作を埋もれさせてはならない、一人でも多くの人に劇場で観て欲しいと願いながら書きました。


そんな本作は吉浦康裕監督にとって、細田守監督の「時をかける少女」、新海誠監督の「秒速5センチメートル」のような立ち位置の作品(=公開時にスマッシュヒットを記録せずとも、後々その評価が広まって多くの人に愛される作品)となるのではないか、と思う。いや、そうなることを確信している。


・最後に



他にも細かい部門を設定すればいくらでも書けてしまう=書き終わらないので、この辺りで本稿を締めくくりたい。
2022年も昨年同様に、楽しく、そして心に残る作品に巡り会えることを願っている。


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