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甘いのは、砂糖だけじゃなかった。

1年前の今日、私は悩んでいた。
日記には

「私はノビ夫の隣にいていいのだろうか。
そばにいて欲しいのは私ではないのではと感じてしまう。
気持ちを可視化できればいいのに」

と、不穏な雰囲気むんむんの文章が残されている。ケンカをしたというわけではなく、
単純にノビ夫の気持ちがわからなかったのだ。


* * *

私は甘いものが好き。
いつも何かしら持ち歩いていて、ちまちま楽しんでいる。
甘いものは食べもののみならず、ノビ夫との関係にも望んでいて「甘さを楽しみたい!」と求めることが多かった。
“ 甘い = 愛されている ”
という図式が自分の中にあったのだ。
わかりやすく甘いものは、瞬間の幸せをくれる。

* * *

何度か私の記事を読んでくださった方は
「ノビ夫に甘さってあるの?」と思われるだろう。
その疑問、正解。
わかりやすい甘さは、基本的に存在しない。
それについて悩んだ回数を、最早おぼえていない。
1年前の今日も、まさにそのことで悩んでいた。

私が相手だからノビ夫は好きっていう言葉や態度をくれないのではないか。
別の人なら優しく好きって表現するのかも。

この悩みはその時々で言い方こそ違えど、波のように引いてはくり返し押しよせ、翻弄してくる。
それはつい最近までつづいたのだった。

* * *

物事の転換って、思いもよらない時におとずれる。

「俺はこういう傾向にある」

ノビ夫に、業務面の相談をしていた日だった。
"職場にこういう人がいてね、考えかたがわからないからみんな戸惑っているんだ。"
そんな話からはじまったこと。
何気なく、ノビ夫が自己分析した見解を私におしえてくれた。それは、今まで私が知らないノビ夫の一面だった。
なぜ気づかなかったのか?
ノビ夫がその性質によって自身が困った時は策をねり、改善をはかっていたからである。
簡単に書いてるけど、これってすごくない?
私にはできそうにない。さすがコミットノビ夫。

* * *

教えてもらったあと、その性質について私なりに調べてみた。知るにつれて目の前の霧が晴れ、急に視界がクリアになってゆく。


"そうか、そういう考え方をするからこういう行動になるのか。"
今までのノビ夫の言動が、意味を結ぶ。

”砂糖菓子しか甘いものって呼べない!”という自分の価値観を、なぜか世界の共通事項のように思っていた。そんな考えから「甘いものちょうだい!」としか言ってなかった。

ノビ夫は彼なりに"甘いもの"はなにか考え、果物という甘いものを差し出し、ずっとそれに応えてくれていたのに。

それを甘いものだと認識していない私が、ちゃんと見ずにあいまいな求め方をし「ほしいものをくれない!」と、ワガママを言っていたのだ。

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そこからすこしずつ、私たち夫妻の日常が変化した気がする。
もちろん、良いふうに。
考え方の道筋が全然ちがうと互いにわかったので、伝えかたが自然に丁寧になっている。

意識して自分の価値観からすこしだけ距離をおいてみたら、ノビ夫はとても優しかった。
最初からずっとずっと、まっすぐ優しかった。
私のことを好きだと思ってくれているのも、変わらずずっと在ることだった。
思い描く形が、お互いちがっただけのこと。でもそれは、小さくても確実に歪ませていくこと。
もし気づけなかったとしたら、関係は破綻していたかもしれない。
そう思うと、あの時「こういう傾向にある」と教えてくれたノビ夫に感謝の気持ちがあふれる。

 * * *

最近色んな性質や傾向があって、それに名前がつくことが多い。
HSP、ADHD、ACなど、耳にする機会が増えた。
カテゴライズすることは諸刃な面もあるけど、いいことをたくさん孕んでいると感じる。
そのままの状態だとあいまいでモヤモヤしたままのことが、分類して名前を得ることによって、わかりやすいものに変わる。

それは周囲のためだけではなく、誰でもない自分が安心するために有効だ。

”傾向と対策“っていうとなんだか学生時代を思い出してしまうけど、傾向を知ることで的確に対策をねることができるなら、すばらしいと思う。

* * *

ちなみに私にも、なんらかの傾向はある。
きっと多かれ少なかれ、だれにでも。
それは突かれると痛い部分の場合が多いので、つい守ってかくしてしまう。
でも、それをさらけだすことで関係が築きやすくなることもある。
そこを見せても傍に残る人たちが、自身にとって本当に必要な人なのかもしれないね。


理解できなくてもいいから、お互いに否定しないで
「あなたはそうなんだね」
って認めあっていけたらいいなぁ。
みんなに平等に各々甘く、幸せな世界を心から願う。


お読みいただきありがとうございました!
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