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期待大のエンタメ、最近飲んでいるエキス

 先月、日本から韓国に戻ってきてすぐ体調を崩し、それが結構長引いていました。ここ数年、特にコロナに2度感染してからというもの、一度風邪をひくと2週間くらいずっと鼻の奥の方が詰まり、顔全体がぼーっとしてしまいます。

 「あれ?風邪をひいたかな」と思ったら、すぐに飲むものがいくつかあるんですが、その内の1つが写真の左側「생강쌍화」です。生姜やさまざまな韓方薬剤が入った栄養ドリンクと言えば良いでしょうか?最初は薬局やコンビニで温かいものがあれば1瓶ずつ買って飲んでいましたが、今では箱買いして家に常備しています。
 
 そして右側の小さな瓶が、今回初めて薬局で買って飲んでみた滋養強壮剤「글루콤」です。詳しくはポッドキャストでお話ししています。

左)風邪をひきそう&ひきはじめかなと思った時に飲んでいる栄養ドリンク、右)一刻も速く風邪を治したく即効性を求めて飲んだ滋養強壮剤

 それともう1つ。韓国移住してから、こんな風にパウチされた飲み物をよく飲むようになりました。最近飲み始めたのは江原道・楊口やんぐという土地の在来種であるシロタンポポのエキス!(写真左)

シロタンポポのエキス、義両親の家で育ったリンゴとアロニアのジュース
こちらはペトラジと言う、梨と桔梗(ききょう)の根のエキス。気管支の弱い子どもによく勧められる飲み物

 ポッドキャストではお話ししそびれましたが、このシロタンポポエキスを作っている江原道の楊口は、北朝鮮との軍事境界線に接する地域で、韓国近代美術を代表する画家であるパク・スグンの美術館がある場所。昔、キャンプの帰りにその美術館を偶然訪れ、とても気に入って文章に書き残したことがありました。

 そして最近、この楊口と友好交流提携を結んでいる町が日本にあることを知りました。鳥取県智頭町です。智頭町と言えば、『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』や『菌の声を聴け』という本の著者、渡邉格&麻里子さんが運営されているタルマーリーというお店がある場所。お二人の著書は韓国で翻訳出版されており、食や農業、発酵、田舎暮らしなどに関心を持つ読者によく読まれています。

 私は韓国で農業体験取材を始める直前の2017年春、鳥取県智頭町を訪れ、タルマーリーでピザをいただきました。農業体験取材中には、農家さんや食の研究者、パン職人など「タルマーリーの本を読みました!」という韓国の人にたくさん出会ったものです。

 移住後には、タルマーリーが韓国のテレビ局で取り上げられているのを偶然見たこともあり、タルマーリーが韓国の人たちにどんな影響を与えているのか?勝手に一人で想像してきたわけですが、今年3月には渡邉格&麻里子さんの娘さんが韓国の大学に入学されたということで、韓国の熱心な読者やタルマーリーに注目している方たちは、今とても喜んでいるのではないでしょうか。

 それにしても、1冊の本の力とは本当にすごいものですね。響き合う人とは、国境を越えても繋がれる。タルマーリーと韓国の関係を見ていると、いつもそう思います。

▼ポッドキャストはこちら

《番組内容》
今とても楽しみにしているエンタメ(釜山国際映画祭、9月末に配信予定の韓国ドラマ等)のお話と、韓国に来て飲むようになったパウチドリンクやエキス、栄養剤、韓国のビックリな営業手法について。/2024.09.05収録

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