個人を守るために必要な支援と対策 第8章:社会における個人支援への提案 ①

 私は“引きこもり問題や社会的孤立の問題における支援が急務だ”と約1年~2年ほど前に首相が話していた事があったと記憶している。

 その後、何らかの対策をするのかと思ったが、現在に至るまで“引きこもりの支援”や“社会的孤立の解消”という言葉はひと言も聞かなくなった。

 私はこれらの問題と正面から向き合わなくてはいけない時期であり、問題の更なる深刻化を招く分岐点に差し掛かっていると思う。

 これは外面からは見えにくいのだが、1つの線で全てが繋がっており、どこか1カ所でも繋がってしまうと連鎖的に繋がって言ってしまう危険性があるのだ。

 まず、幼少期から見ると“いじめ”などによる“不登校”や“引きこもり”など周囲に対する不信感が芽生え、そこから社会に対して拒絶反応が起こるなど1つの出来事が複数の価値観などに連鎖的な影響を及ぼすことになり、これらの連鎖に対して周囲がどれだけ早急に歯止めをかけて、解決策を提示出来るか、本人が受けたことを軽減するための支援をどれだけ早く出来るかを考えないといけない。

 現在はフリースクールやオンライン学習など教育機会の減少防止を目的とする教育施設は減少傾向にあり、これらを整備することで子供たちの学習や選択肢が増加しているが、これらの教育を受けるための受講手段の選択は地域によってはこれらの選択が困難になっている場所もあり、これらの地域で子供たちが不登校や引きこもりになってしまった場合に抜本的な支援が難しくなるなど小さなつまずきがのちに大きな影響に繋がる因子を秘めている。

 私はこのような事態になった場合には“シェルター型フリースクール”など別の場所に子ども寮・学生寮など年齢別に宿舎を整備し、自宅からそこに移ることで日常的なストレスや不安を軽減させることが可能になると思っている。

このスクールには子供たちが選択して学習や実習が出来るよう、敷地内に学習棟や交流棟など子供たちが自分で学習環境や人間関係構築のための環境整備を可能にする施設や将来的にはオフィス棟など多角的なキャリア教育を展開するための施設を併設することで子供たちのキャリアにおける選択肢を増加させることが大事だと私は思っている。

 現在は“児童養護施設”や“フリースクール”などいずれか一方の形態はあるが、両方を持っている形態は少ない。

 そして、企業と連携している学校はあるが、早くても中学校からという教育形態になるため、その前でつまずいてしまった場合に受け皿となる教育機関がないということになる。

 これでは社会が求める人材との乖離が発生するだけでなく、子供たちの教育機会が失われるという事になるため、子供たちの知識などの減少、子供たちの体験・経験による個別成功体験の減少など今後の精神発達上の観点から考えると将来的に致命的な社会的孤立が発生する可能性が否定出来なくなる。

 これは実際に起きてから対処したのでは取り返しが付かなくなる可能性があり、場合によってはこれらの孤立がきっかけで社会進出に支障が出る可能性が否定出来ない。

 その他にも親からの虐待等の身体的・精神的暴力の発生や“そのくらいで学校行かないのはおかしい”など親の価値観で子どもが置かれている状況を否定し、親の意見に従わせようとする行為など子供たちが選択するのではなく、社会や大人が子どもの選択を阻害している印象が強い。

現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。