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作業療法視点での人材育成①

人材育成や教育といった言葉自体は自分はあまり好きではありませんが、一般的には広く使われているので今回はその言葉で自分の考えを述べていきたいと思います。(教育とか人材育成って立場に上下関係があるから好きじゃないんですよね。作業療法士としての成長は同じ面線で対等に進めていくべきだと思っているので、、、。)

● まずはその人を知ること。そのために基本として考えておきたいのは作業的存在としての人間理解


やっぱり重要なのはここだと思います。

doing:何をするか
being:どんな人になるか(どんな役割を持つか)
becoming:さらにどのような人になっていくか(発展していくか)
belonging:最終的にどの集団に所属するか

という作業を通した人間理解です。
例えば、人に教えることが好きな人が、毎日友人などに勉強を教えることをしていたとします。(doing)その結果、その人は教員になると決めて、実際に就職します。(being)さらに、生徒の学力をもっと高められる教員になりたいと願い努力することで塾の講師になります。(becoming)その後学習塾に所属し、最終的には国の教育機関に関わりたいと願っています。(belonging)
という状態です。
このように誰にでも人生の作業を通してこれらのストーリーが何かしら展開されています。

● becoming/belongingは言語化されにくい?


ここで自分が感じたのは、becomingやbelongingは言語化されることが少ないのではないかということ。
つまり、何らかの作業を繰り返してdoingからbeingの流れはできるものの、さらにどうなりたいか、どこに所属していきたいかという部分はある程度時間をかけて考えた人が見えてくる領域で、普段何かに追われて生活ている人、何となく生活できていて問題を感じていない人、それなりに充実感を感じている人などはそこの思考にまで至らないひが一定数いるのではないかということ。

例えば、結婚して子供が産まれてなどで、家事育児というdoingを繰り返すことで妻と夫が、母親・父親というbeingになります。
しかしそこからどんな妻/母親になりたいか、夫/父親になりたいかといったことはどれだけ多くの人が言語化できるレベルまで考えているでしょうか。
潜在的には思うことがあっても、きっと表現できるレベルまで自己理解を深めようという人は少ないのではないかという印象です。
そうすると当然belonginも見えづらくなります。

● doingやbeingにフォーカスをして話をしていくことが重要


上記の前提があるとすると、大事になってくるのは、doing何をしてきたかと、今何をしているか、これから何をしようとしているか。
また、そこから導き出されてきたbeing、どんな役割を得てきたか、どんな自分になりたいと思ったかなどを丁寧に聞いていく作業が重要と考えます。

さらに自分が今行っていること、あるいは行ってきたことを
「やりたいこと/必要のあること/周囲から期待されていること」の3つに整理します。
 おそらく多くの人は、自分の今までの役割という枠組みの中での「必要があることあるいは期待されていること」を多く挙げると思います。
 基本的にはしたいことが見えすづらくなっていることが多いかと思うのです。
 そのため次に行うのは、「形態/機能/意味」についての質問です。
・それはどのように行われるのか(形態<5W1H>)
・それはあなたにとってどのように作用するのか(機能:心身を強くするのか、安定させるのか、あなたらしさを表現しているか等)
・それはあなたにとってどんな意味があるのか(意味:それがなぜ大切なのか、なぜそれを行うのか)

これらを聞きながら、必要なことと期待されていることの中に埋もれている「したいこと」を見つけていきます。


こういった形で、後輩や部下に目標設定等で働きかけることができると、新しい世界が待っているかもな、なんてことを考えながら自分も後輩と関わらせてもらっています。
この先もあるので、続きは改めて記録していきたいと思いますので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

次回は、「したいことが見えて行動する際にどう考えるか。」です。

それでは今日も最高の1日にしましょう!!🔥

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