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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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2023年11月の記事一覧

タイガースじいちゃん

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! というのは『ジョジョの奇妙な冒険・第3部』のポルナレフさんの台詞だそうですね、引用したけれど実のところ未履修なんですよ、ジョジョを読まないままに大人になった私であるもので。 で、ありのままに今起こったことを。 うちの5歳、職業幼稚園児、学年年長さんは毎朝私の送迎で幼稚園に通っている。 雨の日も風の日もときに雪の日も。雪の日に自転車というのは嘘でも偽りでも誇張でもなく、雪深い北陸の山村に育った私は都会の降雪程度では自転車を降りない、

ミニマリストの団地暮らし|我が家の冬支度〜住まい編

こんにちは。ソフ子と申します。 オットと4歳息子と3人で、レトロ団地の3DKでミニマルに暮らしています。 急に寒い日が続くようになりました。 今回は、我が家の冬支度、寒さ対策について書いてみようと思います。 1.団地の冬は寒い団地の冬は寒い! と話には聞いていましたが、どんなものかな? とドキドキしながら冬を迎えました。 ひとくちに団地と言ってもいろいろあると思いますが、我が家は築30年超えのザ・レトロ団地です。 建物の造りはしっかりしていますが、やはり、寒い! でき

クルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号が好き

日本発着の外国船クルーズに乗るのが好きです!(日本船はお値段が高級すぎて手が出せないけど、外国船なら直前割でなんとか) クルーズ船のいいところは、一度乗り込んでしまえば、荷物を部屋に置きっぱなしで次の観光地へ運んでくれること。その観光地でも面倒なら降りずに部屋でゴロゴロしていればいいし、レストランでおめかししてコース料理を食べてもいいし、Tシャツでビュッフェで好きなものを食べてもいいし。 夜はショーを見て、船の中で出会った人とお茶したり、ただ部屋で昼寝したり、映画見たり…。

飲食店で確実に美味しいものを食べるための魔法の質問

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 今回の「ワイングラスのむこう側」は、林伸次さんが教えてくれる飲食店攻略法です。これを知っていれば、初めて入った店でもきっと美味しい料理を注文することができるはず! 飲食店でお客様が聞いてくる定番の質問いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 ジャズ喫茶の店主って、お客様から「自宅では何を聞いているんですか?」ってよく質問されるらしいんですね。要するに、「自分のお店で

【旅日記】うどんも人もあったかい香川

岡山で仕事を終えたぼくは、瀬戸大橋を渡って四国に上陸した。 予定までは時間があったから、どこかいいとこないかってグーグルマップを漁ってたら窯元を発見。 れっつらごーだ。 坂出から車を南へ走らせること30分。 山間ののどかな田舎町に窯元はあった。 ぼくが車を停めるとおばあさんが出てきて申し訳なさそうに言った。 「ごめんね、今窯焚きしてて、煤がかぶるからギャラリーの作品を工房に避難させてあるの」 とんでもないです! 窯焚きがみれるなんて最高やん!! おばあさんはぼくを工房の

90歳を超えて初めて経験することに、感激するってどんな感じなんだろうか。

今年91歳になった同居している義父は、食通で美食家だ。 昔から、常に外食を好み、交友範囲も広いことから、ありとあらゆる人と、いろんなところで食事を嗜んできた。 私が嫁いできたときには既に、行きつけの小料理屋のママさんに胃袋を掴まれている状態だった。 ママさんが会話上手だと、お喋りがすきな義父は心まで掴まれ、「常連さん一丁あがり!」となる。 若いヨメが一生懸命料理を作ろうにも、全く食べもせず、基本、外で食べる人だった。 私が日常利用しているスーパーのすぐ傍の焼き肉屋も

大人の友達

 私には友達が3人いる。  そのうちの1人がMちゃんだ。  Mちゃんとは15年来の付き合いになる。人の仄暗さを吹き飛ばすような光量が彼女にはあって、だからそうでない私と話が噛み合わないこともある。でも、Mちゃんと話していると笑いが止まらない。何に笑っているのかもよくわからない。よく見ると、Mちゃんは赤ちゃんに似てる。見るとうっかり微笑んでしまう、そんな感じの人なのだ。  たとえば、Mちゃんと出かけたとする。  待ち合わせ場所、横断歩道を渡った先にMちゃんの姿が見える。ベタだ

ランニング教

ずっと、ランニングをしたいと思っている。 とあるブログを私は長く愛読していて、その管理人の彼女が1年ほど前からランニングをしているのだ。 私は彼女が第2子、第3子にあたる双子を産んでからの読者で、彼女がまさかの4人目を妊娠した時も、めでたく出産した時も、仕事を始めた時も、陰ながら応援させていただいている。 その彼女が、長い長い幼児期の子育てが少しずつ楽になって、ランニングを始めた時の衝撃といったらもう。 4人もお子さんがいて、しかしどうやら配偶者は子育てにあまり積極的ではなく

渋谷で25年間バーを経営してきたマスターから見た、渋谷のハロウィン騒動

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 「渋谷」という街が持つ意味いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、渋谷を歩いていましたら、東南アジアの方かなって感じのお洒落な女性が、飛び上がって着地して、「ハーイ! シブヤ!」って言ってたんです。その横には、彼女を撮影している友達がいました。要するに、YouTubeかtiktokとかの撮影で、彼女はどこかから渋谷に飛んできたってことだと思います。 僕、取材

ろう者から手話を奪ったのは誰か?その結果、何が残ったのか?

前回のお話はこちら 5月初旬。連休は妻の実家で過ごした。10日間、ろう学校に入ってから初めての長期休み。再びろう学校に行くのを嫌がらないか、少し心配したけれど、むしろ楽しみだったよう。保育園よりも少人数で、アトラクションが多いろう学校が楽しいらしい。 今日はカーネーションを作った。赤い折り紙をびりびりとちぎり、茎が描いてある台紙に、でんぷんのりで貼り付ける。母の日にあわせてだが、二朗の付き添いは父親の僕。帰ったらサプライズで渡そう。ちなみに、クラスメイトのツバサも妹が生ま

近況報告とこれからのお話

連載を始めましたお久しぶりの更新です。先日ちらっと書きましたが、「紋白蝶」というサイトで、「この歓声は届かないけど」というタイトルの難聴の息子とろう学校に通った話を書く連載が始まりました。 すごく特別な体験だから、いろんな人から書くのを勧めてもらったし、僕自身書きたいと思っていたので、ようやく始められた感じです。 この連載を始めるにあたって、息子の同級生のお母さんたち、つまり「ママ友」には、こんなことをやろうと思っているという話をしました。全員、快く受け入れてくれました。

のり弁とやきとり弁当

今私は、立体駐車場に車を停めて 仕事が始まるまでの1時間、 のり弁を食べながら過ごしています。 真っ白の衣装をきて、 のり弁のフライの油を落とさないように フライにつけるソースをこぼさないように 豪快にカッ喰らうはずのものを、そろりそろりと食べています。 午前中はタイヤ交換をしたため、 後部座席には取り替えられた方のタイヤがゴロゴロ4つも転がっていて、運転席を圧迫しているということを忘れていたのが盲点。 仕事までの空き時間、北大の近くを運転していたら、美味しそうな弁当屋

夜の喫茶店で、ただ本を読む。そんな贅沢を知っていますか?

夜の喫茶店で本を読む。スマホの電源をオフにして、コーヒーとケーキをいただきながら、ただひたすらに目の前の本と向き合う。途中で時計を見たりもしない。流れる時間に身をゆだねて、本の世界に入り込む。気づけばあっというまに3時間。お店を出て駅へと向かう夜道を歩いているとき、私はまだ本の世界にいるのだろうか、と不思議な余韻に浸っていた。 こんな時間を、私はシンプルに「贅沢だな」と感じる。豊かな時間の流れ、とも思う。「贅沢」「豊か」の定義は人それぞれだけれど、私は夜の喫茶店で本を読んで

世界からお金がなくなればいい

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 原価率と価格の差を、お客様は認識しづらいいらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、MXテレビの番組で、「2000円の本は高いかどうか」という議論をしていました。その番組で新潮社の編集者・中瀬ゆかりさんが、「研究者が一生かけて研究した内容が2000円で買えるって考えようによっては安いわけですし」と解説していました。 確かに考えてみれば、2000円ってすごく安いで