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#フード 記事まとめ

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レシピやグルメ情報、料理や食文化に関する考察など、食にまつわる記事をまとめていきます。
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#食

美味しさと食品ロスに向き合った2泊5食のキャンプ飯。15品のレシピ。

煮汁、茹で汁、皮、芯、茎、残りや余り物、、キャンプ場で使い切るのは当然だ。 自然に囲まれた環境ではゴミの処理だって一苦労、洗い物だってそう。 原価が少ないから調味料もなるたけ買いたくないし、余りを持ち帰るのだって面倒。 30人分×2泊3日となると予定通りだけじゃ難しくて、余白をもって買い物したり適宜考えて変更するのも大事。 そしてその技術は教えるのが難しい。 ので長くなるかもしれないけど、1食1品ずつ丁寧に書いていこうと思う。 1品での工夫はもちろんだけど、1食の中での

有料
300

小料理暮らし|1.牡蠣めし

肌寒さを覚える頃から出回り始める牡蠣は貝類の中でも特に季節を感じさせてくれる食材の一つです。その味わいを余すところなく生かし切る「牡蠣めし」は牡蠣と米を同時に炊き込まず、牡蠣の煮汁で炊いたごはんに身を戻して蒸らして仕上げるのが、ふっくらおいしく作るコツ。炊き上がるまでの湯気の香りから存分に愉しんでください。 牡蠣めしの材料(2合分) ⒈牡蠣を洗います。 ボウルに水(200cc程度)と塩を入れて溶かし、牡蠣を入れ、ぐるぐるとかき混ぜて洗います。汚れた塩水を捨て、その後は真水

【すしログ直伝】美味しい江戸前鮨仕様のシャリの作り方

さて、世の中に美味しいスシ(鮨・鮓・寿司)を広めるべく、不定期連載の【スシレシピ】を書こうと思い立ちました。鮨の第一人者である「すしログ」こと大谷が、長年食べ歩き、自分でも作ってきた研究をもとに、誰でも楽しく美味しく鮨・寿司を作れるよう、レシピを提案していきます! さて、第1号の記事のレシピは【シャリ】です。スシの生命線。「すし飯」が正式名称で、「酢飯」とも言いますが、本noteでは通り名の【シャリ】を採用します。 最初に断言しますが、【シャリ】が美味しければ、あらゆるス

二人のためのレシピ|8.きのこのオムレツ

卵を混ぜる音、バターの香り。 いつかの旅先でのホテルの朝食を思い出し、こみ上げる懐かしさや流れた月日への憂いそれらを全てとじ込めて、日常のひと時を豊かなものにしてくれる黄金の組み合わせではないでしょうか。 背筋の伸びたコックさんが、フライパンの柄をトントンと叩きながらリズミカルにオムレツを返す手際の良さには憧れますが、たとえそれができなくても、卵とバターさえあれば心配なし。そこへ季節の具材をたっぷり加えたなら、朝食ばかりでなくディナーにも十分なボリューミーでおいしいオムレツ

黒パンのすすめ

最近のマイブームは、と聞かれたら「黒パン」と答える。 親しい友人たちがフォローしてくれているご飯記録のインスタアカウントでこのマイブームについて共有しようと思ったのだけど、次第に私の中で「黒パンを勧めたい欲」が盛り上がってきてしまったので、こうしてnoteを綴っている。 そもそも「黒パン」とは?何が魅力なのか? 私の独断と偏見も込みで解説していきたいと思う。 「黒パン」とは黒パンとはライ麦で作られたパンのことで、主にロシアや東ヨーロッパなど小麦が育たない寒冷な土地で食べ

二人のためのレシピ|7.真鯛のセビーチェ

強烈な紫外線と暑さは肌に体に堪えるけれど、同時にキリッと酸味のきいたお料理がとてつもなくおいしく感じられるようになってきます。 レモンの爽やかな酸味をきかせた魚介のマリネ「セビーチェ」は、オイルを使わないためすっきりと軽く、蒸し暑い日にも食欲が湧く味わい。私は酸味が大好物なのでレモンをかなりきかせて作りますが、人によっては全体の酸味は少し控えて別にカットレモンを添え、食べるときに好みで調節するのがよいでしょう。 美食の国として注目の集まる南米ペルーで国民食と言われるほど大

あの頃、のレシピ|スープスパゲティ

イタリア料理が「イタメシ」と呼ばれていた時代。まだ若く、大人が集うようなレストランにはとても行けなかった私にとって、本と雑誌がイタメシとの貴重な接点だった。 人生で初めて買った料理本は加藤美由紀さんの『イタリア料理が好き』。1993年出版とあるから「30年…!」と流れた年月に驚きつつも時々開いて読むと、料理と器、構成までその全てに行き渡るお洒落さに、10代で初めてページをめくった時のワクワク感が少しも色褪せることなく蘇る。 本場イタリア帰りのスターシェフ達によって、スパゲ

二人のためのレシピ|6.自家製ツナのニース風サラダ

地中海沿岸、南仏のリゾート地、コート・ダジュール。「紺碧海岸」と訳されるエリアに位置する観光都市ニースの名を冠した「ニース風サラダ」は、日本のビストロやレストランでも定番となっている、フランスのご馳走サラダです。 実際にニースで楽しまれているサラダ、要するに“風”ではない本場の「ニースのサラダ」は、ごくシンプルな生野菜が中心のサラダだと聞きます。 一方日本でよく知られているスタイルは、ツナや茹でたじゃがいもなど食べごたえのある具材と、オリーブ、トマトといった温暖な土地が育

どんぐりを食べる自由研究

 お米づくりを自分でやってみて、その大変さがよくわかったからでしょうか、もっと簡単に主食を得られないものだろうかと考えるようになりましたた。  そういえば、昔の人はどんぐりを食べてたんだっけ。どんぐりなら、稲みたいに毎年種まきして、田植えして、何度も草刈りして…ということも必要ない! 一度木が育ってくれたら、あとはどんぐりを拾うだけ? やってみたことはないけれど、お米よりずっと簡単そう! と思い立ったら、早速実験にとりかかりました。  まずは、どんぐりの木を探すところから

自分たちの子どもが食べる野菜はどう作られているか、教えてもらいに行ってみた -信州のらくら農場への訪問記-

クレイジータンクには、日々子育てしながら仕事をしているメンバーが大半を占めています。 そのため、 「今日の夕飯は何を作るか」 「おべんとうは何を入れたか」 「こうしたら子どもが食べるようになった」 といった会話が、仕事の合間に頻出します。 そんな私たちですが、縁あって、ある農家さんから野菜を直接取り寄せするようになりました。 それが、長野県の佐久穂町にある「のらくら農場」さん。 https://www.norakuranoujyou.com/aboutus クレイジ

そうだ、今こそ「町中華」を巡ろう。

昔、近所に「ラーメンだるま」という町中華屋があった。 坊主頭のマスターが作る、醤油ラーメンと、チャーシュー・なると入りのチャーハン。明るすぎない、穏やかな光の店内。この味と町中華が醸し出す雰囲気が好きで、夜更かしして祖母と食べに行ったこともある。それぐらい、町中華での思い出は自分の中に残っている。 地元・裾野に帰ってきてふと思ったのは、 チェーン店や〇〇系ラーメンの看板が目に入り、ここだから味わえるお店が少ないなということだった。とんねるずの番組のコーナー「きたなシュラン

二人のためのレシピ|2.アップルサイダー・ドーナツ

12月になると思い出すのが、アメリカンデリでコックをしていた頃の嵐のような忙しさと、店内に漂っていたホット・アップルサイダーの甘い香り。 アップルサイダーとはいわゆるりんごジュースのことで、秋に収穫したりんごを絞った無濾過ジュースをアメリカでは「サイダー」と呼び、それを温めて楽しむ「ホット・アップルサイダー」はニューヨークのホリデーシーズンを彩る風物詩のひとつです。 そのアップルサイダーのおいしさを存分に堪能できるのが「アップルサイダー・ドーナツ」です。ドーナツ生地にりん

美味しかったものカレンダー・2022

今年食べたものの中で、特に感動した一皿の鮮烈なおいしさを記憶の薄れないうちに記録しておきたくて、「毎月のNo. 1」を書いておく。外食・自分で料理したものどちらも含むうえに、No. 1といいつつ2〜3個挙げている月もある。かなりフリーダムな記録。 1月  発酵白菜の鍋 発酵白菜を使った鍋。豚肉と、発酵による白菜の強烈な旨味を吸った春雨が本当においしい!白菜を発酵させるのに多少時間はかかるけれど、作り方は簡単。それでいて「外食なら5,000円は出せる」と思えるほどの上等な

【ご当地グルメ】納豆大好き人間が出会った、今までの人生で一番美味しい納豆

どうもこんにちは、いとうです。 今日は、私が今まで食べた中で圧倒的に一番美味しいと思った、”知る人ぞ知る” ローカル納豆をご紹介します。 少し経緯を話すと、私は今、新潟県十日町市の旅館で短期住み込みバイトをさせてもらっています。朝ごはんの盛り付けや配膳、お布団敷き、アメニティの準備などが主な仕事です。 初めての新潟、初めての住み込みバイト。 面白いことは色々あるのですが、個人的にはやはり、地元の食文化が一番面白い。 聞いたこともない名前のキノコや、私の地元・関西とは異な