小笠原 豊道(おがちゃん)|人材開発を支援するオフィスKojo 代表取締役

人材開発を成功に導くためには、個々の人材が最大限の力を引き出せる環境を構築しなければな…

小笠原 豊道(おがちゃん)|人材開発を支援するオフィスKojo 代表取締役

人材開発を成功に導くためには、個々の人材が最大限の力を引き出せる環境を構築しなければなりません。オフィスKojoでは、インストラクショナルデザインの知見を活かして効果的・効率的・魅力的な人材開発の支援を行っております。コーチングなどについてもお気軽にご連絡ください。

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【おがちゃん人事】インストラクショナルデザインの本質

コロナ禍における学ぶ環境を考えたとき、これまでの教育環境や学習支援環境からさまざまな変容が求められています。 こんな時だからこそ、学習の質を高めるための理論やモデルの集合知である「インストラクショナルデザイン」が重要になると考えています。 ところが、「インストラクショナルデザイン」は授業や研修、eラーニングの教材を設計するための考え方という視点が主流であり、すごくもったいない状況です。 そこで、日本におけるインストラクショナルデザインの第一人者である熊本大学大学院 教授システム学専攻長の鈴木克明教授と今だからこそ「インストラクショナルデザインの本質」を探ってみたいと思います。 【鈴木克明先生の話をもっと聴いてみたい方は ↓】 https://www.youtube.com/playlist?list=PLqEEHOPjOiPIMoTadjRDxbAx6a4dG1_tl

    • 江戸時代の商人に学ぶ節度の教え:『日本永代蔵』が語る倹約と没落の物語

      江戸時代の商人の生き様—「日本永代蔵」から学ぶ教訓 **「日本永代蔵」**は、江戸時代の商人たちの生活や成功、失敗を生々しく描いた西鶴の作品です。この中で、特に興味深いのは、親の代よりもさらに厳しい節約生活を送る商家の倅が、予期せぬ事件によって没落するエピソードです。 倅は、偶然手に入れた大金と文を島原に届けようとしたが、その途上で誘惑に負け、遊興にふけってしまいます。結果、家を没落させてしまうという物語です。この話は、**「行き過ぎた節約や金銭欲が招く悲劇」**を描い

      • 論理と感情を融合させる面接対策:PREP法で印象に残る自己アピールを

        論理性と感情への影響:効果的な面接対策 就職活動中の学生にとって、面接は非常に重要です。面接で好印象を与えるためには、**PREP法(Point-Reason-Example-Point)**が有効です。この手法をしっかりと使いこなせれば、伝える力が格段に向上します。 論理的な構成でメッセージを伝えることがまず重要ですが、それに加え、感情に訴える「インパクト」も大事です。特に、Exampleの部分で印象深いエピソードや具体例を提示することが、面接官の心に残るプレゼンテー

        • 職場での挨拶の力 – 信頼関係と組織力を高める鍵

          はじめに 新入社員研修では、挨拶の重要性が強調されます。挨拶は、ビジネスシーンにおいて新人の印象を決定づける大切な行動です。挨拶がしっかりできる新人は「できる新人」と評価され、逆にできていない場合は「トンデモ新人」と見なされることもあります。新人の挨拶は、職場の雰囲気や評価に大きな影響を与えますが、その影響は一時的なものではなく、職場全体に連鎖する可能性があります。 挨拶が生み出す正と負のスパイラル 挨拶ができることが重要なのは理解できても、職場全体の雰囲気や文化がそ

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        • 歴史からの教訓:人生を豊かにする知恵の宝庫
          14本
        • Re. 伝刻の詞
          18本
        • 専門家同士の架空対談
          22本
        • Re. 嚶鳴の学び舎
          9本
        • 未来を創る人材開発ノート
          14本
        • おがちゃん亭
          6本

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          研修講師として企業の人材育成にどう向き合うか? ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その22~

          じっとこれまでのやりとりを聴いていた研修講師が、満を持してとでもいうように勢いよく挙手し、人材育成の全体像について質問します。 講師の方の質問: 「私は研修の講師として、人材育成に取り組んでいますが、いわゆる『人材育成三本柱』では不十分だと感じています。特に、OJD(On-the-Job Development)やOJL(On-the-Job Learning)といった現場での学びの重要性も考慮すべきだと思います。また、SD(Self-Development)が『自己啓発

          研修講師として企業の人材育成にどう向き合うか? ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その22~

          劉備玄徳のリーダーシップに学ぶ:事実とフィクションのはざま

          三国志の英雄の一人、劉備玄徳は、多くのビジネスリーダーにとって今なお学びの対象です。しかし、彼の人物像は、正史と演義で大きく異なります。歴史の事実を踏まえつつ、フィクションとの違いを理解することで、リーダーシップの本質についてより深く考えることができます。 三国志演義と正史の違い 三国志演義では、劉備は「義」を重んじる理想的な君主として描かれています。彼が関羽、張飛とともに結んだ「桃園の誓い」や、劉備の義に対する揺るぎない信念は、物語を彩る重要なエピソードです。しかし、こ

          劉備玄徳のリーダーシップに学ぶ:事実とフィクションのはざま

          楽しく学ぶ力:成人学習におけるゲームの可能性と効果

          楽しく学ぶことの力:成人学習におけるゲームの可能性 「さあ、楽しもう!」この一言で始まるのが、マーク・プレンスキーの著書『デジタルゲーム学習』です。この言葉は、単なるスローガンではなく、学習を再定義するための重要な指針となります。学びを楽しいものにすることが、特に成人学習においても非常に効果的であることが証明されています。現代の学習者にとって、単調で退屈な講義や教材に何時間も向き合うのは苦痛です。退屈な学びが多ければ、それがストレスや学習意欲の低下を招く可能性があるのは明

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          理論を実践に展開するための道しるべ ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その21~

          ここまでの対談や質疑応答を聴いていても腑に落ちない様子の人から質問がありました。 この質問者が納得できるような質疑応答になるでしょうか? 腑に落ちない方の質問: 「これまでの対談を聞いてきましたが、正直なところ、インストラクショナルデザイン(ID)やコーチングの効果やメリットについて、いまいち腑に落ちていません。具体的には、これらのアプローチが本当に現場で機能し、実際の成果につながるのか疑問を感じています。特に、理論は理論として理解できても、それを実際の職場でどうやって落

          理論を実践に展開するための道しるべ ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その21~

          経営層と連携する人材マネジメント戦略:『100人の壁』を超えるために

          経営層との連携が重要な人材マネジメント: 「100人の壁」を超えるための戦略 企業が成長過程で「100人の壁」と呼ばれる人材マネジメントの課題に直面することがあります。この壁を乗り越えるためには、経営層との連携が不可欠です。HRzineでは、人事の役割として「良い人材の確保」が挙げられていますが、これを実現するためには次の4つの要素が重要です。 良い人材の採用 求める人材を正確に理解し、戦略的な採用を行うことが重要です。採用条件を緩和することで、ミスマッチを防ぎ、企業文

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          【コラボ企画】「アニマル・シンキング」って何だ?【「アニマル・シンキング」に迫る】

          20年近いおつきあいをさせていただいているHRコンサルティングの佐藤代表にゲスト参加していただきました。 佐藤代表は、「アニマル・シンキング」の第一人者。 佐藤代表に「アニマルシン・キング」について解説していただきます。 今回は、そもそも「アニマル・シンキング」って何か? どうして動物? どこ生まれの考え方なのか? ということについて迫ります。 ☆HRコンサルティングのホームページ https://hrc-satou.com/ ☆アニマル・シンキングのホームページ https://animalthinking.com/ このシリーズを全部観てみようと思われた方は、 https://youtube.com/playlist?list=PLqEEHOPjOiPJP5shiOLNXuvZzQAUi-TIH&si=tg9V_LNgQs5M_RPL ◆公式ホームページ 株式会社オフィスKojo:http://www.office-kojo.co.jp/

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          【歴史は面白い】日本って何?日本人はどこから来たの?【不思議な国 「日本」のいろいろな見方】

          日本の古代史は謎だらけ。 この日本という国に住んでいながら、この国のことを知らなすぎている自分に気づきました。 学校で習う日本の歴史は、日本には縄文人が住んでいて大陸から文化の進んだ弥生人が渡来してきて、稲作などの文化を日本にもたらすとともに混血が進んで日本人となっていった。というような感じで習ってきました。 そのことには全く疑問をもたず、そんなものかと考えていましたが、三國志をはじめとする中国の歴史に興味を持つようになって疑問がわいてきました。 それは、古代の半島から大陸に倭人の存在が見えてくるのです。 さて、本当のところ日本人はどこから来たのか?日本はどのように成立したのか? ちょっと角度の違う視点で日本を見つめ直してみたいと思います。 今回は、参考にさせていただいた長浜氏の説と安彦氏の物語を紹介することで、さまざまな見方ができることをご紹介しました。 【参考書籍】 日本の誕生 皇室と日本人のルーツ Amazon Services International, Inc.による 詳細はこちら: https://www.amazon.co.jp/dp/B07SN238Z... 神武―古事記巻之二 (1) (中公文庫―コミック版) Amazon.co.jpによる 詳細はこちら: https://www.amazon.co.jp/dp/412203005... (PS.4年前に投稿した動画なのでこなれていませんね) このシリーズを全部観てみようと思われた方は、 https://youtube.com/playlist?list=PLqEEHOPjOiPJbmGxQZE50nx0eliWbIpPE&si=5qwxlq6f1PnneVrX ◆公式ホームページ 株式会社オフィスKojo:http://www.office-kojo.co.jp/

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          経営の鍵は当たり前を徹底する力:ABC人間と凡事徹底の実践

          経営のABC:当たり前を徹底する力 日々のビジネスで、時に見落とされがちなのが「当たり前のことをきちんとやる」ことです。新入社員研修に参加するたびに、その重要性を再認識します。長年仕事を続けていると、つい自分がすでにできていると思い込み、基本を軽視しがちです。しかし、成功するためには、謙虚さを保ち、基本を徹底的に実践する「ABCの力」を持つことが重要です。 「ABC人間」とは? 「ABC人間」という言葉をご存知でしょうか。これは「当たり前のことを馬鹿にせず、ちゃんとす

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          人材育成担当初心者へのアドバイス ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その20~

          これまでの質疑応答を聴いていた若い方が挙手します。 この春に人材育成の担当になったばかりで、何をどうすれば良いか分からないようですね。 若い人材育成担当者の質問: 「私は最近、人材育成担当に任命されたばかりで、まだ経験が浅いです。これから社員の育成を進めていく上で、何から始めれば良いのか、またどのように効果的な育成プログラムを設計・運用すれば良いのかが分かりません。具体的なステップや心構えについてアドバイスをいただけますか?」 鈴木貴史先生の回答(インストラクショナルデ

          人材育成担当初心者へのアドバイス ~コーチングとインストラクショナルデザインの専門家による架空対談 その20~

          諸葛亮孔明に学ぶ現実と理想のリーダーシップ:正史と演義からの教訓

          諸葛亮孔明の評価は、正史と『三国志演義』で大きく異なります。正史では、彼は卓越した政治家であり、軍師としても能力が高かったものの、人間的な限界も持つ現実的なリーダーとして描かれています。一方、演義では、諸葛亮は神格化され、超人的な知恵を持つ戦略家として理想化されています。これらの違いを現代のビジネスリーダーシップに当てはめると、重要な教訓が見えてきます。 1. リーダーシップの現実性と神話化 正史における諸葛亮は、現実的なリーダーとしての評価を受けています。彼の功績は確か

          諸葛亮孔明に学ぶ現実と理想のリーダーシップ:正史と演義からの教訓

          日本の成り立ちを探る視点:歴史と物語の交差点

          「日本人はどこから来たのか?」 この問いに対して、日本の成り立ちや文化に関しては、さまざまな視点や説が存在します。邪馬台国の位置や日本人のルーツに関しては多くの議論が続いており、それぞれの意見が歴史的な資料や新しい科学的手法に基づいて提唱されています。今回は、長浜浩明氏の『日本の誕生』と、安彦良和氏の創作物語『ナムジ』という2つの作品を軸に、この日本の成り立ちについて考察してみたいと思います。 長浜浩明氏の説:大陸と倭人のつながり まず注目したいのは、長浜浩明氏が『日

          日本の伝統文化を取り入れたコーチングの可能性:『弓と禅』に学ぶ無心と成長のアプローチ

          「これからの日本のコーチングに、伝統文化がどのように影響を与えるか」を考えたことはありますか? 現代のビジネスや個人の成長に応じたコーチングは、実は日本独自の精神性から多くを学ぶことができるのです。『弓と禅』に描かれる「無心」「心技体」「師弟関係」などの要素は、現代のコーチングに新たな価値をもたらす可能性があります。 以前、私のコーチングの師でもある原口佳典氏が、『弓と禅』から日本のコーチングの歴史を探る考察を行っているという話をされていて、非常に興味を持ったのですが、私はこ

          日本の伝統文化を取り入れたコーチングの可能性:『弓と禅』に学ぶ無心と成長のアプローチ