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234.不思議な橋がこの街にある、渡った人は帰らない。

みなさんは、赤い橋って知ってますか?


        赤い橋

 
不思議な橋が この街にある
渡った人は 帰らない
昔 むかしから 橋は変わらない
水は流れない いつの日も
不思議な橋が この街にある
渡った人は 帰らない

いろんな人が この街を出る
渡った人は 帰らない
赤く 赤く塗った 橋のたもとには
赤い 赤い花が 咲いている
不思議な橋が この街にある
渡った人は 帰らない

不思議な橋が この街にある
渡った人は 帰らない
みんな何処へ行った 橋を渡ってから
いつか きっと 私も渡るのさ
いろんな人が この橋を渡る
渡った人は 帰らない

 

             「赤い橋」 北山修作詞・山木幸三郎作曲

青森の恐山には三途の川を渡る「赤い橋」

「赤い橋」という何とも不思議な歌がある。

これは歌手の浅川マキが歌う「赤い橋」という歌である。この歌は、昭和46
年(1971年)4月5日に発売された「港の彼岸花」というシングルのB面だった。私は当時高校生だったことを思い出した。

この歌詞を読むと、この「赤い橋」は三途の川を渡る橋のような気がする…

この詩のモデルが興味深い。

「この町」とは何処だろう・・・? 

この橋の向こうは何処だろう?

まるでタイムトンネルにつながっているような気もするが・・・・。

 

調べてみると、青森の恐山には三途の川を渡る「赤い橋」があるという。もちろんcoucouさんは行ったことがないが、「恐山の赤い橋」とは、聞くだけでも恐ろしい・・・。

私がこの歌に興味を持ったのは、作詞家の北山修さんのファンでもあり、「ザ・フォーク・クルセダーズ」のメンバーだったからだ。彼の現在は九州大学大学院人間環境学研究院教授という要職にある精神科医の先生でをしている。

青森の恐山には三途の川を渡る「赤い橋」


浅川マキの代表作といえば、「かもめ」「ちっちゃな時から」「夜が明けたら」「朝日の当たる家」「赤い橋」「前科者のクリスマス」「不幸せという名の猫」などである。

彼女の歌声は、とても気怠く、沈みきった声で。まるで魔女が歌っているような不思議な世界にトリップさせられた。

レコード盤「浅川マキの世界」より

 

彼女は67歳のときに浴槽に頭をつけたままこの世を去った…。

まるで歌のままの時と人生を送ったかのような一生だったような気がする。全身を黒ずくめの衣装でまとい、物凄く濃い化粧で口紅の赤さだけに色を持ち、ある一点のみを見続けて歌う。

その歌は、人生というものを捨て去ったかのように、世の中には希望などなく、絶望だけが人生だというように黒い世界の歌を歌い続けていた。

彼女の特徴は、小さな会場で歌うこと、時流や流行などお構いなし、ただ歌う、ただ歌い続ける。その中で私のような変な熱烈ファンもいたようだ。

その歌は決して明るい歌ではない、恋や愛の歌でもない、冷たく氷の世界のような、怨念、いや情念なのかもしれない。

しかし、その歌には彼女達が、何か暗さから脱出しようとする意欲・逞しさを感じてしまう。

レコード盤「浅川マキの世界」より

 

coucouさんは、567で世界中が振り回される中、東京都で(2020年6月2日)、567がわずかだが、34人を新たに確認したと発表したときを想い出した。

新規者が増加傾向にあることから、都は567再拡大の兆候があるとして独自の警戒情報「東京アラート」を初めて発動した。

令和4年(2022年)2月現在は、約20,000人というそれ以上の人数となったがこの「東京アラート」は影を潜めている。

 

私は、この「東京アラート」の赤い橋を見て浅川マキを思い出した。
これは、小池都知事の考案だが私はゾッとした。

それは恐山の赤い橋を思い出したからだ。

 

2020年は東京都庁の庁舎も赤く染まっていた
真っ赤なマリンブリッジ

 

いろんな人が この街を出る
渡った人は 帰らない
赤く 赤く塗った 橋のたもとには
赤い 赤い花が 咲いている
不思議な橋が この街にある
渡った人は 帰らない


レコード盤「浅川マキの世界」より
レコード盤「浅川マキの世界」より

子どもの頃、coucouさんはとても暗かった。

その暗さが浅川マキに共感したのか、

それとも、その暗さの中でわずかな赤い光を望んだのか、

 それがその頃の希望だったのか、まるで思い出せない年になった。

ただ、現在。改めて浅川マキの歌を聞いてみると、そこには彼女なりの小さな希望を感じたのは私だけなのだろうか…。

 

この橋の先には何があるのだろう…。

coucouです。
みなさま、ごきげんよう!

最近になって、改めて浅川マキさんの歌を聴いてみました。
ケン・ナオコさんもマキさんの歌を歌っていましたが、本家のマキさんの哀しさと暗さには誰も勝てません。

現在はYouTubeで検索すれば見れるようになりましたが、以前はなかなか見ることができなかったことを想い出します。

テレビの初登場のときは、司会者も他の歌手の人たちはこの浅川マキさんが出演する前後はなぜか緊張感が走り、参加している人も見ている人も一斉に暗くなるほどのインパクトを残しました。

黒が似合う、
海や自然が似合う、
ブランディが似合う、
場末の薄汚いバーが似合う、
陰のある女性。
男を決して愛さない…。
愛など信じない…。

誰が見ても寂しさだけが漂う!
孤独感たっぷり、そして笑顔は一切表に出さない。
言葉は歌う以外に決して発しない。

全身は黒に覆われ、唇だけの赤が目立つ。

でも、その真っ暗闇の歌の中にわずかな光を感じる、coucouさん。
coucouさんは、そのわずかな光に救われた気がしています。

ここまで、呼んでくれて、感謝致します。

では、また明日ね!


追伸:百合子さん、命は?

東京アラートはどうしたの?

昨年はあれだけ叫んでいたのに…。

百合子さん、人の命は大切なものなんだよ!

でもね、東京アラートを出したらお終いだよ!

東京アラートには希望がないからね…。


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